前回は船体の製作について説明をしました。今回はハンドレールセットを使用した手すりの製作になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】1/350艦船模型を気軽に製作してみる(ピットロード 1/350 日本海軍海防艦 丙型)~②船体の製作編~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。エッチングパーツのない通常版も載せておくので参考にして下さい。
ピットロード 1/350 スカイウェーブシリーズ 日本海軍海防艦 丙型 前期型 エッチングパーツ 砲身付
ピットロード 1/350 日本海軍 海防艦 丙型 前期型
=🐣手すりの取り付けについて=
どのタイミングで手すりを取り付けるか悩みましたが、ハンドレールセットを使用するのは初めてなので、艦橋などの構造物を接着する前に船体回りの手すりだけ取り付けてみる事にしました。
1/350スケールだと甲板がそれなりに広くなり、手すりが邪魔で塗装に影響が出るという事も少ないです。また、支柱を船体に埋め込むためエッチングパーツの手すりよりは強度が高く、制作中に取れるという事は少なさそうなので今回は船体周囲の手すりから製作します。
=🐣手すりの製作=
タミヤハンドレールセットを使用して手すりを製作します。ハンドレールセットは写真1のように、いくつか支柱の種類があり、使用する箇所によって使い分けをします。
🐦️今回使用するハンドレールセットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ 1/350 ディテールアップパーツシリーズ No.42 ハンドレールセットA
写真1
0、3mmの穴を船体に開けて支柱を接着します。その際、支柱の間隔がズレないように写真2のマスキングテープを使用します。これはマスキングテープに方眼紙のような目盛が記載せれていて、自分で適度な大きさに切って貼るタイプです。この目盛をガイドにして穴を開けます。
写真2
🐦️今回使用したマスキングテープを下記に載せておきます。目盛が1㎜間隔なので、航空機模型などのリベット打ち用ガイドにも使えると思います。興味のある方は参考にしてみて下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.129 マスキングシール(1mm方眼タイプ) 5枚
甲板に穴を開ける際に前部甲板の機銃座が邪魔になるので、写真3のように上に折り曲げてから作業をします。この部分は下に支柱パーツを接着するので、仮に取れてしまってもしっかり固定ができます。穴開けに支障がない程度にしっかり折り曲げておきます。
写真3
穴開けをする部分の側面に写真4のように、細切りにしたマスキングテープを貼ります。
写真4
まずは目盛に合わせてケガキ針などで写真5のように軽く印を付けます。今回は4mm間隔で印を付けましたが、モールドに重なる箇所は少しズラしています。また、前後機銃座の支柱を取り付ける箇所があるので、これも仮組をしながら位置を確認して下さい。あまり外側にしてしまうと、穴を開けるのが難しくなるので穴を開けやすそうな位置に印を付けています。
今回は船体と甲板の接着面に沿って穴を開ける事にしました。接着面をガイドにする場合は、甲板と船体をしっかり接着剤を塗って接着しないと、穴を開ける際に接着面が裂けてしまうので注意して下さい。流し込み接着剤などでしっかり甲板と船体を接着させてから作業をして下さい。
写真5
印付けが終了したら、0、3mmのドリル刃を使用して、印を付けた箇所に穴を開けていきます。
説明書だと0、5mmの深さで穴を開けるようにと指示されていますが、支柱の根本にストッパー的な突起があるので、深く穴を開けても支柱がめり込んでしまう事はないです。逆に浅すぎると強度的に不安なので、深さはあまり意識せずに支柱がしっかり固定できる事を重点にして穴開けを行って下さい。
🐥0、3ミリのドリル刃は細くて折れやすいです。実際私も作業中に1本折ってしまいました。ピンバイスでの穴開けに慣れていない人は、予備のドリル刃を用意しておいた方が安心して作業ができると思います。
穴開けが終了した状態が写真6になります。中央甲板のモールドは左右対称ではないので、支柱を取り付けやすいようにモールドを避けて穴を開けると、左右で穴の位置がズレてしまいました。しかし、中央に構造物があるため完成するとそれほど気にならないです。
無理に左右の位置を合わせようとすると、支柱の間隔が大きくズレる可能性もあります。左右ズレが気にならない人は支柱の間隔重視で作業した方がきれいに仕上がると思います。
写真6
🐦️0、3㎜のドリル刃を使用する場合は、小型のピンバイスを使用した方が作業しやすいです。下記に小型のピンバイスとドリル刃を載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) クラフトツールシリーズ No.51 精密ピンバイス S
アネックス(ANEX) ピンバイス 0.1~1mm
タミヤ(TAMIYA) クラフトツール 極細ドリル刃 0.3mm
穴を開け終わったら瞬間接着剤を使用して写真7のように支柱を接着していきます。船体周囲はワイヤーが二段の手すりにするので、それに合わた支柱を使用しています。製作したい手すりに合わせて支柱のタイプを選んで下さい。
銅線を通す穴の位置が上下左右に少しズレる程度なら問題はないですが、穴の向きがズレると穴の縁に銅線が引っ掛かってしまい、銅線を通す作業が難しくなってしまいます。穴の向きには十分注意して取り付けて下さい。
写真7
緩やかな曲面は、少しずつ支柱の向きを変えていけば問題ないですが、直角に近い曲がり方をする箇所には注意して下さい。
直角に曲がる部分は角の頂点になる支柱を45°に傾ければ上手くいきそうに思えますが、角度がキツいと銅線が穴に引っ掛かって先に通す事が難しくなります。そのため角度がキツい箇所は分割して作業をする事をお勧めします。
分割する場合は角の頂点になる支柱をどちらかの面に合わせた向きで接着して、もう一方の面から伸びる銅線は支柱の穴を通さずに瞬間接着剤で所定の位置に接着します。この方が仕上がりがきれいになると思うので、角度のある部分の取り付けで悩んでしる人は参考にして下さい。
機銃座の支柱パーツには注意が必要です。付属のエッチングパーツには機銃座の支柱も含まれていますが、プラパーツを使用する場合は写真8のようにパーツの厚さが銅線を通す支障になってしまいます。穴を通すのに支障がある場合は、支障のある手すり支柱を少し外側に傾けるか、機銃座支柱の取り付けガイドを削って機銃座支柱の位置を少し内側や外側にずらすようにして下さい。
写真8
穴の向きに気を付けながら写真9のように支柱を接着していきます。
写真9
今回はここで終了です。次回は銅線を通す作業になります。