前回は泥汚れの湿らせ方について説明をしました。今回は泥はね表現になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!タミヤテクスチャーペイントを使った泥汚れの製作方法(タミヤ 1/35 M10駆逐戦車)~⑭汚し塗装編その3~
🐦️今回使用したキットを下記に載せておきます。 参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.350 アメリカ陸軍 M10 駆逐戦車 中期型
=🐣泥はね表現=
泥はね表現を加えていきます。泥はねはクレオスのウェザリングカラーを使用して行います。ウェザリングカラーを付着させた筆先を、爪楊枝で弾いて塗料の飛沫を車体に飛ばします。泥はね表現は車体下部を中心に付着させていきます。
使用する色は完成後のイメージに合った色や、好みの色を使用してみて下さい。今回は、クレオスウェザリングカラーのオーカーソイル、マットアンバー、シェイドブラウンを使用しています。1色ずつ泥はね表現を行い、それを2セット繰り返しています。
泥はね表現が終了した状態が写真1~4になります。泥は下からはね上がるので、車体を傾けて下側から飛沫を飛ばすようにして下さい。
写真1
泥はねに使う塗料を濃い色にすれば、一度の作業でハッキリと色が着きますがその分目立ってしまうので、飛沫の大きさや位置に注意するして下さい。
薄めの色を使用すると一度ではなかなか色が着かないため、複数の色を使用して繰り返し泥はね表現をする必要がありまが、徐々に着色していくため、それほど飛沫の大きさや位置を気にする必要はないです。
自分の好みや作業に合った色を使用してみて下さい。
写真2
湿った泥はねを表現したい場合は、土色のエナメル塗料にクリアーを混ぜた塗料で泥はねを加えてみて下さい。
写真3
ウェザリングカラーは専用の溶剤もありますが、エナメル溶剤でも拭き取る事が可能です。思わぬ箇所に飛沫が飛んでしまった場合は、しっかりと拭き取るようにして下さい。下面の飛沫よりも上面の飛沫が大きくなってしまうとちょっと不自然なので、溶剤で拭き取ったり形を調節して下さい。
写真4
泥はねを繰り返す回数は決まってないので、自分がイメージした状態になるまで繰り返してみて下さい。この作業は結構楽しいので、ついついやり過ぎてしまいます。止め時を間違えないようにして下さい。
🐦️今回使用しているウェザリングカラーを下記に載せておきます。専用の溶剤も載せておくので参考にして下さい。
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- オーカーソイル 40ml 模型用塗料 WC16
GSI クレオス(GSI Creos) GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- マットアンバー 40ml 模型用塗料 WC17
GSI クレオス(GSI Creos) Mr.ウェザリングカラー シェイドブラウン 40ml 模型用塗料 WC18
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラー 専用うすめ液 (大) 250ml
=🐣ツヤの調節=
泥はねを加えた時点で汚し塗装は終了しましたが、パステル粉の付着や泥はね表現などでツヤが消えてしまった箇所があるので、最後にツヤの調節をします。
泥の状態を決定するのはツヤになります。表面にパステル粉を付着させれば乾いた状態になるし、クリアーを塗れば濡れた状態になります。テクスチャーの形状が同じでも、ツヤを変えるだけで泥の状態が異なって見えるようになるので、ツヤの調節は重要な作業になります。
今回はドロドロ状態の一歩手前な感じにしたかったので、ガイアカラーのオイル汚れ用塗料にタミヤスミ入れ用塗料のダークブラウンを混ぜて半ツヤ状態にした塗料でツヤの調節をします。自分のイメージに合った湿り気になるように、ツヤの状態を調節して下さい。
泥を濡らしたい箇所に製作した塗料を塗っていきます。ツヤの調節が終了した状態が写真5~8になります。
写真5
写真6
汚し塗装は締めの作業を決めておく事が大事です。
例えば乾いた状態にしたいなら、締めはパステル粉の付着になるし、濡れた泥にしたいのならツヤの調節で締めます。終了した段階で物足りないと思った表現があれば、重ねて作業をしても問題ないですが、追加作業をした時も締めの作業は重ねて行うようにして下さい。
写真7
写真8
汚し塗装を一度で仕上げるにはかなりの技術が必要ですが、拭き取りや付着を繰り返して作業をすれば自然に深みのある汚れが表現できます。
手間はかかりますが、付着と拭き取りを繰り返すだけなので特別な技術は必要ないです。テクスチャーペイントを使用した場合は、勝手に凹凸に塗料が溜まっていくので、通常よりも簡単に深みのある泥表現になります。泥汚れの表現で困ってる人はちょっと参考にしてみて下さい。
=🐣フィギュアの搭載=
塗装したフィギュアを砲塔内部にのせていきます。写真9はキット付属のフィギュアを塗装したものです。左端の兵士は砲塔奥にセットするため正面部分は外部からは見えなくなるので、塗装が面倒な人は見える部分だけしっかり塗装をすれば問題ないです。
写真9
砲手を写真10のように砲塔内にセットします。一応ハンドルなどに手が合うようになっていますが、ほとんど見えないので手元は意識しないで、胴体がすっぽりハマる位置で取り付けています。
写真10
残りのフィギュアを接着したら完成になります。
写真11
写真12
=🐣完成=
これで完成になります。
写真13
写真14
写真15
テクスチャーペイントのダークアースは、塗り方を変えたり盛り付け後に処理をすれば、いろいろな形状の泥汚れを表現する事ができます。これを上手く利用すれば、テクスチャーペイントだけで、それなりの泥汚れ表現ができます。
🐦️今回使用したテクスチャーペイントを下記に載せておきます。通常よりも2、5倍のお徳用サイズもあるので、参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.109 情景テスクチャーペイント (土 ダークアース)
タミヤ(TAMIYA) メイクアップ材シリーズ No.121 情景テクスチャーペイント (土 ダークアース) 250ml
写真16
タミヤテクスチャーペイントは入手もしやすく、値段も手頃なので泥汚れを始めてみたい人にとってはベストの素材だと思います。扱いも簡単で水性なので特別な溶剤などは必要ないです。テクスチャーの表情を付けるのに固い筆やブラシが必要ですが、これも新規で揃える必要はなく使い古しで十分です。
写真17
失敗してもナイフなどで簡単に剥がせるので、失敗を恐れずに作業をする事ができます。泥汚れの表現で悩んでいる人は、ちょっと使用してみて下さい。
写真18
写真19
これで製作は終了です。次回は簡単なまとめになります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次として使用して下さい。
【初心者向け】簡単!タミヤテクスチャーペイントを使った泥汚れの製作方法(タミヤ 1/35 M10駆逐戦車)
~①準備編~
~②テクスチャーペイントの特色と使用方法編~
~③足回りの泥汚れ編~
~④車体の組立編~
~⑤車体下部の泥汚れ編~
~⑥砲塔の製作と塗装編その1~
~⑦砲塔の製作と塗装編その2~
~⑧仕上げ作業編~
~⑨下地塗装編~
~⑩基本塗装編~
~⑪細部塗装とデカール貼り編~
~⑫汚し塗装編その1~
~⑬汚し塗装編その2~
~⑭汚し塗装編その3~