前回で製作は終了したので、今回は簡単なまとめになります。
=🐣キットについて=
ゲッコーモデルのキットは初めて製作したのですが、思っていた以上に良いキットでした。
写真1
ハッチ裏など完成した後に目立つだろうなと思う箇所にピン跡がほとんど無いのは驚きでした。他のパーツにはキッチリピン跡が残っていたので、意識的に完成後に裏面が見えるパーツにはピン跡を残さないようにしているようです。
写真2
車体は箱組なので、しっかり仮組みとすり合わせを行ってから接着をして下さい。車体前方は形状が複雑なためパーツ同士が干渉してしまう部分がありますが、そこを削って接着をすれば問題ないです。
接着ガイドの凸部分の長さが凹部分の長さと合わないのが難点ですが、凸部分の先端を切断して長さを調節すれば問題ないです。
写真3
総合的に見ると、エッチングパーツや細かいパーツが多いので難易度はそれなりにありますが、複雑な形状で内部が再現されている車両の割には、作りやすい設定になっています。万人にお勧めというキットではないですが、ちょっと変わった車両を作ってみたいとか、少し難易度を上げたキットを作ってみたいと思っている人にはピッタリのキットだと思います。
🐦️今回製作したキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
ゲッコーモデル 1/35 アメリカ M76 オッター 水陸両用貨物輸送車 前期型
=🐣内部再現キットの組み立てと塗装=
兵員輸送用の装甲車などは乗降用のハッチが大きいので、ハッチを開状態にすると、内部が大きく見えてしまいます。閉状態にすれば製作は楽になりますが、内部が再現されているキットだとどうしてもハッチを開放したくなります。
写真4
車体内部で細かい塗り分けが必要な部分は、塗装してから接着すれば塗装作業が楽になります。細部塗装で悩んでしまう箇所は全て分割塗装と最初に決めておけば、悩む事もないので内部塗装を気楽に進める事ができます。
戦車などのハッチは小さめの物が多いので、ティッシュを詰めるなどすれば簡単にマスキングができますが、大型のハッチになるとそうもいかないです。
写真5
写真6
大型のハッチは、写真5、6のようにキットの裏側にマスキングテープを貼れば簡単にマスキングができます。裏側から貼ると剥がす時に大変そうに見えますが、隅をピンセットなどで押すと簡単に剥がれていきます。難点はテープの接着面が開口部外側になるので、触れてしまうとちょっとベタベタする程度です。流し込み接着剤を使用する際は、テープとパーツの間に接着剤が流れないように接着面と距離を少しおくようにして下さい。
写真7
比較的簡単にマスキングができるのと、開口部の側面部分までしっかり塗装ができるので大型ハッチは内側からマスキングすることをお勧めします。車体を接着してしまうと内側からのマスキングは不可能になるため、事前にどうするか決めておく必要がありますが、簡単にマスキングができるので車内のマスキングで悩んでいる人は参考にしてみて下さい。
兵員輸送車の場合、内部パーツが再現されていても思った以上に内部がスカスカになる事が多いです。フィギュアを搭載すれば解決できますが、スカスカを埋めるほどのフィギュアを製作するのは面倒です。
写真8
そういった場合は、弾薬箱や燃料缶、銃火器などでスカスカ感を埋めていくのですが、それなりの数が必要になります。余りパーツなどのストックを大量に持っていれば問題ないですが、誰もが大量に持っているという物でもないです。
写真9
そのうような時は紙製の食料用カートンを多用してみて下さい。値段も手頃で扱いやすく、さらに紙に文字やマークが印字されているのでデカールを貼る必要がないです。時代や国によって種類が異なりますが、車内に配置する場合は国や時代が特定されてしまう部分をさりげなく隠すようにすれば、時代や国籍に関係なく使用できます。大量に積めばそれなりのスペースを埋める事ができるのでお勧めです。
🐔下記に紙製の食料用カートンを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ディティールアップパーツシリーズ No.85 アメリカ軍 MCIレーション用カートン (ベトナム戦争)
タミヤ ディテールアップパーツ(ミリタリーモデル用) No.89 1/35 アメリカ軍 10 in 1 レーション用カートン (第二次世界大戦) 紙製情景素材
写真10
車内に配置するアクセサリーパーツは完成後でも配置できますが、ピンセットが入る位置や角度によって配置できる場所が制限されてしまいます。自分のイメージ通りにアクセサリーパーツを配置したい場合は、車体の組み立て前に行うようにして下さい。
写真11
=🐣まとめ=
兵員輸送車のような大型ハッチのある内部再現キットは、車内の塗装やマスキング、製作手順などで悩みがちですが、結局は内部の組み立てや塗装を行ってから、開口部をマスキングする方法しかないので、いかにその工程をスムーズに進められるかがポイントになります。
写真12
外装を接着してしまうと出来なくなる作業もあるので、事前にチェックする事が大事です。ちょっと面倒ですが、先を急いでしまうとついつい忘れてしまう作業が出てしまうので、やりたいと思った事はメモなどに記載しておく事をお勧めします。
今回の記事はこれで終了になります。内部が再現された装甲車キットは戦車模型とは違った製作の楽しみがあります。塗装や組み立ての手順を考えるのが大変ですが、完成するとそれなりの迫力があります。興味のある方は是非挑戦してみて下さい。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。
【初心者向け】装甲兵員輸送車両の製作方法(ゲッコーモデル 1/35 M76オッター前期型)
~①準備編~
~②車体内部の製作~
~③車体内部の塗装編その1~
~④車体内部の塗装編その2~
~⑤車体の組み立てとマスキング編その1~
~⑥車体の組み立てとマスキング編その2~
~⑦エッチングパーツの加工編~
~⑧仕上げ作業編~
~⑨下地塗装編~
~⑩基本塗装編~
~⑪デカール貼り編~
~⑫汚し塗装編その1~
~⑬汚し塗装編その2~
~⑭汚し塗装編その3~
~⑮汚し塗装編その4~