プラモデルに関係する映画紹介その5~プラトーン~

今回は1986年のアカデミー作品賞を受賞した映画『プラトーン』について説明していきます。いつもは初めて観る方に向けて、知っておくと映画がより理解できる点を説明してましたが、今回は二度目に観る方に向けて説明していきたいと思います。

🐥映画の内容についての説明があるので、『プラトーン』を観たことがなく、これから観ようと考えている方は一度観てからこの記事を読む事をお勧めします。

🐦今回説明する映画を下記に載せておくので参考にして下さい。

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=🐣プラトーンについて=

ベトナム戦争の映画で、カンボジア国境付近のジャングルで任務に就く小隊(プラトーン)を描いた作品です。ベトナム戦争という実際にあった出来事を舞台にしていますが、話自体はフィクションでドラマ性の高い内容になっています。

主人公テイラーの目線で、二人の軍曹(バーンズとエリアス)の対立を描いています。ちなみに二人とも軍曹ですが、若干バーンズの方が階級が上です。

劇中には実物のヘリコプターや、兵員輸送車などが登場していますが活躍する程ではないです。白兵戦がメインの映画になっているため軍装や、ジャングルの景色の参考にはなると思います。

🐦映画に出てくる兵器の模型を載せておきます。参考にして下さい。

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=🐣映画の見どころ=

もし二度目に観る機会がありましたら、これから挙げるシーンを観ていただきたいです。ややマニアックな場面ですが、少し違う視点で観ることができると思います。

1.仕掛け爆弾が爆発した後のバーンズの表情

作品の中盤で、敵の基地に遭遇し詮索中に機密文書を見つけた兵士が文書を持ち帰ろうとした時に、仕掛けられた爆弾が爆発して兵士二人が死亡してしまいます。

この後に主人公のテイラーが見張りを指示されるのですが、見張り場所に行く途中にバーンズに遭遇します。この時に会話はないのですが、バーンズが物凄くやるせない表情でタバコを吸っているシーンを是非みていただきたいです。

冷酷で仲間の事より、戦闘に勝つことだけしか考えていないような軍人だと思っていたのですが、このシーンを観るとちょっとバーンズの印象が変わってきます。

2.仲間の死体を見た時のバーンズの表情

敵の基地を後にして、目的の村に移動する事になり出発する事になります。この時に、テイラーの反対側の見張りをしていた兵士が行方不明になります。村に移動中の道で、喉を切られて磔にされている行方不明だった兵士を発見します。この時、磔にされた死体をみるバーンズの表情がとても印象的です。

基地の時は悲しそうな、やるせないような表情だったのが、凄い憎しみしか感じない表情で兵士の死体を見つめています。ここで、感情のスイッチが入ってしまい、この後の村での事件が起きてしまったのだと思います。

ちなみに、エリアスは発見した敵基地で爆弾解除のための工兵を待っていたため同行していません。映画では描かれていませんが、バーンズ達は死体を放置せずに埋葬したと考えられます。そうすると、後から来たエリアスは仲間の死体が磔にされた事をしらないはずです。

そのため村に着くなりバーンズに殴りかかったのではないでしょうか。仲間の死体を見た兵士達は、バーンズが村人を殺す行為に対して顔を背けましたが、決して体を張って止めようとしませんでした。バーンズがエリアスと殴り合っている際に「偽善者」とエリアスに怒鳴っている事からもそう考えられます。

3.オニールの涙声

オニールがバーンズに休暇を3日早めてくれとお願いする場面があります。「人手が足りないから無理」と軽くあしらわれますが、「今回ばかりはヤバイ気がする」とバーンズに詰め寄るシーンがあります。

この会話中に突然オニールの声が涙声に変わっていくのです。これは吹き替え版では解らないので、ここだけでも字幕版で観て下さい。劇中では好感の持てないシーンの多かったオニールですが、この場面では思わず同情してしまう程の演技でした。

この3点はちょっと注意して観賞してみて下さい。

=🐣まとめ=

普通の戦争映画だと大きな作戦や強敵を倒すなどの目標にそって話が進みますが、この映画にはそういった目標的なものは一切ありません。ただベトナム戦争での日常を描いているだけです。今では、そこまで珍しくはないですが、当時の戦争映画ではかなり珍しい部類だと思います。

初見では、バーンズは悪でエリアスは善のイメージがありますが、何度か観賞しているとバーンズを悪と表現するのもどうかと思うようになってきます。戦闘に関する件だと、取り巻きに対してもひいきなく平等に対応しています。戦闘中に間違った座標を説明して、味方に被害を出してしまった上官に対しても頭を叩きながら怒鳴っています。民間人を殺してしまう点では悪人ですが、そのシーンがなければとても頼りになる軍曹だったと思います。

もしエリアスとバーンズの二人が会社の上司だったら、どちらに付いていくか考えてしまいます。最後の場面でテイラーがバーンズとエリアスの反目はずっと続くと回想しているように、この二人はお互いに認める事はあっても理解はできないタイプだと思います。余裕があったら、どっちが理想の上司か考えながら観賞してみて下さい。

そうするとテイラーの最後のセリフで、「僕は彼らの間の子だったかも知れない」という意味が少し解るように気がします。

🐔映画に関する過去の記事を載せておきます。参考にして下さい。

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