【初心者向け】簡単!草木のあるジオラマ製作法~⑩芝生の製作編~

前回は地面の塗装をしました。今回は芝生の製作をします。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】簡単!草木のあるジオラマ製作法~⑨地面の塗装編~

=🐣芝生製作の前に=

芝はスタフィックグラスを写真1のボトルを使用して製作します。このボトルはカトーから発売されている繁茂(はんも)という製品で、ボトルの中にスタティックグラスを入れてよく振ると静電気が発生して、振り撒いた際にスタティックグラスが通常より立体的になるというものです。

芝が立つというわけではないですが、茶漉しで撒いたよりも盛り上がっているような感じになります。値段もお手頃だし別メーカーのスタティックグラスも使用できます。さらに茶漉しよりも使用しやすいので、スタティックグラスを撒く道具としてもお勧めです。

写真1

🐦️下記に繁茂と専用のスタティックグラスを載せておきます。参考にして下さい。

KATO 繁茂 (はんも)・深雪 (しんせつ)ボトル 24-406 鉄道模型用品

KATO Nゲージ 達人芝 ブレンド 6mm 24-445

KATO Nゲージ 達人芝 ブレンド 4mm 24-439 鉄道模型用品

次に接着道具を説明します。芝の固着材として写真2のスーパーフィックス使用します。

このスーパーフィックスは白色ですが、硬化するとつや消しの透明になります。界面活性剤が入っているので、水で薄めて使用しても地面にしっかり浸透するので、芝や木の葉なとの接着にはお勧めの接着剤です。

🐥ツヤ有りになりますが、木工用ボンドを水で溶かしても代用可能です。しかし、表面張力が働いて地面に浸透し難いので、中性洗剤を混ぜて使用して下さい。中性洗剤には界面活性剤が含まれているので1~2滴垂らせば、表面張力が低下して地面に浸透するようになります。

写真2

🐦️下記に今回使用しているスーパーフィックスを載せておきます。参考にして下さい。

スーパーフィックス 固着剤 100ml ボトル容器入り SP-100

スーパーフィックスを写真3のように水で薄めて使用します。筆で絵の具のように塗る事ができて、塗料皿にいれても底が見えない程度に白濁している状態を目安にして薄めて下さい。これが芝の固着材になります。

写真3

芝の製作はスタティックグラスが飛び散るので、写真4のように箱の中で作業をすることをお勧めします。ベースよりも少し大きめの箱を用意して下さい。

写真4

=🐣芝生の製作=

まずは石垣上の芝を植えていきます。

水で薄めた固着用のボンドを写真5のように、筆で芝を撒く部分に塗ります。水性なので使用した筆は普通に水洗い可能です。

写真5

繁茂のボトルにスタティックグラスを入れてよく振った後に上からボトルを押して撒いていきます。20~30cm程離して上からスタティックグラスを撒くのが作業のコツです。撒き終わった状態が写真6になります。

写真6

ベースを逆さにして、裏を指で軽く叩いて固着されていないスタティックグラスを落とします。落とした状態が写真7になります。

写真7

この後エアブラシで塗装をするので、一度の振り撒きだけだとエアブラシの風圧で飛んでしまい芝全体が薄くなってしまいます。そのため、もう一度振り撒き作業をします。

ボンドが乾くまで待つ必要はないので、続けて作業をして下さい。

写真8のように芝の上からボンドを塗ります。筆で塗ると芝生が剥がれるので、スポイトなどで上から垂らすようにしてボンドを塗っていきます。

🐥ボンドを垂らすと最初に撒いた芝がペタッとなってしまいますが、重ね撒きをすれば芝がこんもりした状態になるので気にせず作業を続けて下さい。

写真8

前の作業と同じように繁茂ボトルを振ってから、スタティックグラスを写真9のように撒いていきます。

写真9

逆さにして余分なスタティックグラスを落とします。終了した状態が写真10になります。二度撒くと芝生が厚くなり固着力も強くなるので、エアブラシで塗装しても薄くなる事はないです。

写真10

石垣と地面の間にも同じようにして芝を植えていきます。まずは写真11のようにボンドを塗ります。

写真11

繁茂で芝を写真12のように撒きます。

写真12

逆さにして余分な芝を写真13のように取り除きます。

写真13

写真14のように、もう一度上からボンドを垂らします。

写真14

ボンドを塗った上から、写真15のように2度目の振り撒きを行います。

写真15

逆さにして余分なスタティックグラスを写真16のように落とします。

写真16

これで芝の製作は終了です。面倒そうに見えますが、実際の作業は30分程度です。芝を植える面積にもよりますが、慣れていなくても1時間程度で終わる作業なので、気軽にやってみて下さい。

芝製作のコツは二度撒く事です。一度撒いた上からボンドを垂らすのは若干の抵抗がありますが、重ねて撒くことで固着力と芝の厚さが増していきます。芝をちょっとだけ生やすならば一度でもいいですが、芝が茂っている状態を表現したいなら重ね撒きをお勧めします。

スタティックグラスを芝生として使用するなら、1/35スケールだと4~6㎜辺りの長さがお勧めです。スケールや表現したい状態によって適した長さが異なるので注意して下さい。

🐥落としたスタティックグラスは再利用できるので、作業終了後に回収して下さい。

写真17

このままボンドが乾燥するまで放置します。

今回はここで終了です。次回は草木の製作になります。

🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.377 ドイツ軍 Sd.Kfz.2 ケッテンクラート中期型 

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.196 ドイツ陸軍 歩兵 アタックチームセット