模型が完成したら、当然飾りたくなります。そのまま飾ってもいいのですが、上手く出来た作品などは飾り台の上に乗せたくなります。
市販で売っている木製の台座は表面加工がしていない物が多いので、ちょっと高級感に欠ける場合があります。今回は、ちょっとした作業で普通の木製台座を立派にする方法を説明します。
=🐣台座の準備=
まずは台座にする木製の物を用意します。市販の飾り台でもいいですし、家にある木製の箱などを使用しても問題ないです。重要なのは大きさなので、自分が飾りたい作品に合った大きさの物を用意して下さい。
今回、お菓子が入っていた木箱の蓋を使用してみました。写真1を見てもらうと解るように、やや大きめですが台座に加工してみます。
まずはそのままの状態で完成品を乗せてみます。
写真2~4をみると木の蓋なので、やっぱり安っぽい感じになってしまいます。
=🐣台座の加工=
まずはタミヤアクリル塗料で写真5のように全体を塗装します。エアブラシを使用せずに筆塗りで大丈夫です。表面加工されてない場合、結構塗料が木に吸い込まれてしまいますが気にせずに塗装します。今回はXF78木甲板色を使用しました。
🐥飾る作品の色合いに合わせて、塗装する色を変えると見映えが違ってきます。例えば作品が暗めの色だと明るめ、明るめの色だと暗めの色で台座を塗装すると作品が目立ちやすくなります。
溶剤で薄めずに原液のまま塗装しています。木目を消すような感じでペンキを塗るように塗装して下さい。
塗料が乾燥したら、写真6のウレタンニスを塗ります。クリアータイプのニスもありますが、筆ムラがそのまま木目っぽくなるので色付きの方をお勧めします。色は数種類あるので好みの色を使用して下さい。下地塗装で色のトーンを変更できるので、色を複数揃える必要はないです。
🐦下記にウレタンニスを載せておくので参考にして下さい。1本あれば数十個の台座を製作する事ができます。
和信ペイント 水性ウレタンニス エボニー 130ml 屋内木部用 ウレタン樹脂配合 低臭・速乾
和信ペイント 水性ウレタンニス けやき 130ml 屋内木部用 ウレタン樹脂配合 低臭・速乾
水性なので筆洗いは水で大丈夫です。よく撹拌してから薄めないで平筆を使用して塗っていきます。筆ムラはあまり気にせずに筆を一方向に動かして塗っていきます。
🐥筆をいろいろな方向に動かして塗ると、仕上がりが汚くなるので必ず一方向になるようにして塗装して下さい。
塗装が終了すると写真7のようになります。
表面の模様が木目のように見えますがこれは筆ムラです。色付きのニスだといい感じで筆ムラが木目のようになります。もう一度ニスを塗るので、ツヤのムラは気にしなくていいですが塗り残しがないように注意して下さい。
塗り終わったら乾燥のため一日放置します。
ニスが乾燥したら二度目のニス塗りをします。二度目は軽く上塗りをするような感じで塗っていきます。二度目の塗装でツヤを整えるので、ニスの厚さが均一になるようにして下さい。
二度目のニス塗りが終了した状態が写真8になります。
🐥何度もニスを重ね塗りすれば深みやツヤがさらに強くなりますが、色付きニスのため塗れば塗るほど台座が濃い色になっていくので注意して下さい。
一日放置してニスが乾燥したら完成です。乾く前に触れてしまうと指紋がベッタリと付いてしまうので注意して下さい。
これでなんでもない木の蓋が立派な飾り台になりました。作業工程は下地塗装→乾燥→ニス塗り→乾燥→ニス塗り(二度目)→乾燥となるため、最後の乾燥を入れても4日間で完成する事ができます。1日30分トータル1時間半の作業で済むので、ちょっと台座に使えそうな木製のものがあったら、是非挑戦してみて下さい。
写真2~4のキットを完成した台座に乗せてみました。台座の加工で一気に完成品の雰囲気も変わってくるので、上手くいった作品はちょっと高級感のある台座に乗せてみて下さい。
🐥作品の色合いによって印象が変わってきます。写真11の車両は暗い色なので、下地の色をもっと白っぽい色にすれば作品が目立つようになると思います。作品と同じ色合いになると、作品自体が目立たなくなるので、よく考えて下地塗装の色を選んで下さい。
これに印刷したネームプレートなどを貼り付けると、さらに高級感が増していので是非いろいろ挑戦してみて下さい。
いい感じに出来そうな作品があったら完成に間に合うように、模型製作の合間に台座を作ってみてはいかがでしょうか。