【城好き向け】難攻不落!史上最強の山城を作る!(岐阜城 童友社 1/350)~⑳実戦編その2~

前回は二の丸櫓付近の攻防について説明しました。今回は中庭の攻防について説明します。

🐔前回の記事を載せておきます。参考にして下さい。

【城好き向け】難攻不落!史上最強の山城を作る!(岐阜城 童友社 1/350)~⑲実戦編その1~         

=🐣中庭の攻防=

写真1の山道部分で二手に分かれて、右側の山を進む部隊の迎撃について説明します。

🐤赤線は攻め手の動き、青線は守り手の攻撃になります。

写真1

攻め手から見ると写真2のような光景になります。木が邪魔をして、中庭の防御体勢が分かり難い状態になっています。

写真2

見張り台からみた光景が写真3になります。攻め手の状況が丸見えになります。林を抜けると隠れる場所がない空間に出ます。畑がありますが、背の低い作物を植えているので遮断物にはなりません。

写真3

二の丸櫓側から見ると写真4のようになります。堀切のある左側の斜面を登るか、正面の竪堀がある斜面を登るかになります。

写真4

左側は急斜面で距離が長く、堀切のせいで斜面に面している道の部分が少なくなっています。大人数で登っても、少人数ずつしか、道に上がれないので攻撃を受けやすくなります。そのため大半は正面の竪堀のある斜面に、写真5のように向かっていきます。

写真5

二つの竪堀の間を畝状に盛り土をしたので、左右に動く事はできなくなり、真っ直ぐに登る事になります。そのため進路は写真5のように左端の斜面、左側の竪堀、畝状の盛り土、右側の竪堀、右側の斜面の五ヶ所に絞られてしまいます。

守り手は各進路上の五ヶ所に集合して、下から登ってくる攻め手を攻撃する事ができます。攻め手の進路が限られるので、広く浅い配置ではなく、狭く厚い人員配置が可能になります。写真6のように確実に登ってくる敵を攻撃する事ができます。

写真6

竪堀上の土塁の木が守り手の盾になり、下からの攻撃は防ぎやすくなります。土塁上から弓矢や落石等による攻撃が可能になります。

中庭で竪堀を登る順番待ちの攻め手に対して、写真7のように米蔵から攻撃をします。手が空いている土塁上の守り手も、攻撃をする事が可能になります。

写真7

こうなると、攻め手は写真8のように畑後方の林に撤退するしかなくなります。

写真8

数人は土塁にたどり着くかもしれませんが、土塁上の守り手を撤退させる程の混乱はありません。攻め手の進行方向が限られているので、余裕のある人員配置ができるため、冷静に対処する事が可能になります。

撤退した攻め手が林に残っているなら、米蔵から弓矢を一斉照射して敵を釘付けにします。その間に、二の丸門、二の丸櫓の敵を片付けて最期に林に掃討戦を仕掛けます。

見張り台や天守閣からは、戦闘の状況がよく見えるので、伝令の方法さえ上手くいけば必要な場所に人員を速やかに移動させる事が可能になります。写真9は天守からみた光景になります。

写真9

天守裏は崖になっているので、まとまった迅速な攻撃は不可能です。見張りと最小限の防衛兵士を配置するだけで充分だと思います。攻め手はすべて、通常の能力として考えています。ゲームキャラクターのような規格外の兵士は想定していません。そのため、崖の部分は見張りさえ手を抜かなければ防衛は可能です。

本丸に敵が登ってきた場合は、守り手の兵力も消耗しているので、城を枕に討ち死、もしくは撤退になってしまいます。ただし、一度や二度の攻撃では無理だと思うので、攻め手も相当な犠牲を払う事になるはずです。

以上で実戦のシュミレーションは終了です。実際にやってみると非常に楽しくシュミレーションする事が出来ました。是非城好きの方にはここまでやって、満足してもらいたいです。

🐥検証中に唯一死角を発見しました。写真10の緑で囲んだ部分です。ここは天守や、土塀部分からも死角になっています。夜間などに100人ぐらいで登ってこられて、一斉に攻められたらちょっとヤバイと思いました。ここが唯一の弱点です。

写真10

今回はここで終了です。次回は簡単なまとめになります。

🐦今回使用したキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

童友社 1/350 日本の名城 岐阜城 プラモデル S27

🐦今回城のイメージ作りに役立った本を載せておきます。鳥瞰図のイラストですが、掲載されている城の半分以上が山城で構造や位置などを把握するには一番です。模型の資料以外でも充分に楽しめる内容になっています。

ワイド&パノラマ 鳥瞰・復元イラスト 戦国の城