前回は合わせ目とピン跡の処理について説明しました。今回は砲塔の下処理について説明します。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】タミヤ 1/35 M4A3E8 シャーマン イージーエイト(朝鮮戦争)製作法~②下処理編その1~
=🐣砲塔の鋳造表現=
砲塔は上下にパーツ分割されているので、写真1、2の丸で囲んだ部分に会わせ目が発生します。
シャーマン戦車の砲塔は鋳型を使用して製造されるので、パーツ表面に鋳造表現がモールドされています。しかし、会わせ目処理の際にヤスリがけをすると、このモールドが消えてしまうので、砲塔側面の鋳造表現はパテで自作する事にします。
まずは鋳造表現をする部分を決めます。防盾部分の布パーツを仮組して、写真3のように境目部分にマジックで線を付けておきます。鋳造表現は側面部分だけにして、上面はキットのモールドを活かす事にします。
ラッカーパテを写真4のように側面全体に塗っていきます。表面を荒らす必要があるので、少し厚めにパテを塗って下さい。
🐦️合わせ目処理に使用するラッカーパテを下記に載せておきます。参考にして下さい。
砲塔側面にパテを塗った状態が写真5~7になります。
パテが乾く前に写真8のような筆先が固い筆で表面を荒らしていきます。筆を立てて、スタンプするような感じで上から叩いていきます。パテ盛りが薄いと荒れた表現になり難いので、薄い箇所はもう一度パテを盛ってからやり直して下さい。
ラッカーパテを使用しているので、筆洗いはラッカー系溶剤を使用して下さい。
表面を荒らした状態が写真9になります。ザラザラする感じになるように表面を荒らして下さい。
🐥ラッカーパテは硬化が始まる時間が比較的早いので、慣れないうちは一面ずつ作業を行う事を推奨します。
表面の荒し作業が終了したら一晩放置してパテをしっかり乾燥させて下さい。
パテの乾燥が終了したら紙ヤスリで表面を少し滑らかにします。600番だと、削り過ぎで表面がツルツルになってしまうので、800番以上の紙ヤスリであまり力を入れないようにして写真10、11のように側面全体をヤスリがけして下さい。
荒い感じを強調したいなら800番、滑らかな鋳造表現にしたいなら1000番あたりでヤスリがけをして下さい。
光が当たって凹凸がよく解らないので、光を当てないで撮影した状態が写真12、13になります。今回は800番でヤスリがけをしています。筆で付けた凹凸を少し残すような感じで、表面をヤスリがけするのがコツです。
🐥パテ盛りが薄いとヤスリがけをした時に、表面がツルツルになってしまうので、ある程度の厚さで盛って筆でハッキリ凹凸を付けるようにして下さい。
これで砲塔の会わせ目も消す事ができたので、下処理作業は終了です。
時間のかかる作業は予め先にしておくと、ゆっくり丁寧に作業が出来るし、後半の作業がスムーズに進みます。製作前に説明書を見て、時間がかかりそうな部分は早いうちから作業を始めるようにしてみて下さい。
今回はここで終了です。次回は車両の組み立て作業になります。
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.359 アメリカ戦車 M4A3E8 シャーマン イージーエイト 朝鮮戦争
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。