【初心者向け】水のある情景の城模型製作方法(童友社 1/350 松本城)~⑦水堀の製作編その3~

前回は水堀の下地作業を行いました。今回は水面の製作になります。

🐔前回の記事を載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】水のある情景の城模型製作方法(童友社 1/350 松本城)~⑥水堀の製作編その2~

=🐣枠組みの製作=

透明レジンが流れ出さないようにマスキングテープで写真1のように枠組みを作ります。テープと台座に隙間が開かないようににしっかりとマスキングテープを貼り付けて下さい。

写真1

マスキングテープで大丈夫と思う方もいるでしょうが、透明レジンは粘性が強く流動性が小さいので、1.5㎝ぐらいまでの高さならマスキングテープでも大丈夫です。1.5㎝を超えるようならしっかりとプラ板などで枠組みを作った方がいいです。

=🐣透明レジンの製作=

水表現にはKATOのディープウォーターを使用します。軽く着色をするので波音カラーも使用していきます。

🐦今回使用しているものを下記に載せておきます。参考にして下さい。

KATO ウォーターシステムシリーズ ディープウォータークリア 

KATO ウォーターシステムシリーズ 波音カラー ターコイズ

ディープウォーターにはA液とB液があり、これを2:1で混合していきます。今回は着色したレジンを5㎜ぐらい流して、さらに上から無着色のものを5㎜ほど流していく予定です。

どうやって2:1の比率で計量するかが悩み所の一つだと思うので、今回は簡単に計量する方法を説明します。ディープウォーターには専用の計量カップが付属していますが、ちょっと大きめなので今回は100円ショップなどで売っている透明の使い捨てプラスチックコップを使用します。

まずは写真2のようにコップに目印のマスキングテープをはります。使用する量によってマスキングテープの位置を変更して下さい。目印なのでマジックなどで線を付けても問題ないです。

写真2

次にA液を写真3のようにマスキングテープを目印にしてコップに注ぎます。

写真3

このA液を別のコップに移します。粘性が強いのでしばらくコップを傾けたままにしてしっかり移して下さい。この作業をもう一度行います。B液も同じように計量してA液を入れたコップに移します。これで、写真4のようなA液とB液を2:1の混合液ができます。

写真4

この方法だと比較的簡単にA液とB液を計量する事ができます。計量で使用したコップに残っている分もあるので、正確に2:1ではないですがこの程度の誤差なら問題なく硬化するので気にしなくて大丈夫です。

混ぜ合わせる時の注意点は、比重の重い物を先に計量する事です。先に比重の軽い物を計量した場合、上から比重の重い物を注ぐ事になります。比重の重い液体は下に沈んでいくのですが、その時に空気を巻き込んでしまい気泡が発生する場合があります。あまり気泡は発生させたくないので、比重の重いものから計量して下さい。

🐥ちなみにディープウォーターだとA液の方が比重が重いです。他のメーカーの物も同じように比率が2の方が重いと思いますが、念のため簡単に確かめてから計量して下さい。

計量が終了したらヘラを使用して混ぜていきます。激しく撹拌すると気泡が発生しやすくなるので、ゆっくり撹拌させて下さい。

写真5

🐥この時にレジン液を温めておくと、流動性が増して気泡が抜けやすくなりますが、その分枠組みの隙間からレジンが流れやすくなります。窪みに流す分には問題ないですが、今回のようにベース側面に枠組みをした場合は注意して下さい。

=🐣レジンの着色=

専用の波音カラーで着色します。今回のように透明感を出したい場合は塗料の入れすぎに注意して下さい。少量の塗料を付けた割り箸や棒などで撹拌すると、少しずつ色がついていくので微調整が可能です。写真6のように薄く色が着いた感じで充分です。

写真6

🐥濃くなり過ぎた場合は、レジンを追加して薄めるよりも作り直した方がいいです。

=🐣レジンの流し込み=

いよいよレジンを流し込みます。ゆっくりとレジンを写真7のように流し込んでいきます。まんべんなく拡がるように、いろいろな箇所から流し込むようにして下さい。多少気泡が入りますが、小さいものは気にせず大きい物だけ針などの尖ったもので、気泡を掘り起こす感じで除去していきます。

写真7

ヘラなどで伸ばしたくなりますが、レジンは粘性が高く乾燥時間が遅いので、しばらく放置しておくとゆっくりと拡がっていきます。焦らずゆっくりレジンが拡がるのを待って下さい。しばらくしてもレジンが行き渡らない部分があったら、ヘラや棒を使用してその部分にレジンが流れるようにして下さい。

🐥結構楽しい作業なので、ついつい多めに流し込んでしまう事が多いので注意して下さい。流し込んだレジンが水害レベルの水位にならないように気を付けて下さい。

レジンを流し込んだ状態が写真8、9になります。この後に着色していない透明レジンを流し込む予定なので、厚くならないようにしています。

写真8
写真9

平らな場所で乾燥させます。レジンを流し込んだ箇所が広範囲の場合、傾きがあると厚さのムラが発生しやすくなるので注意して下さい。

このまま硬化するまで放置しますが、硬化が始まるまでは30分~1時間置きぐらいにチェックした方がいいです。表面張力などによって、予想していなかった箇所にレジンが流れたりするので、硬化が始まるまでは小まめにチェックして下さい。流れ込んだレジンは綿棒などで拡がらないように拭き取って下さい。

今回はここで終了です。次回は二度目のレジン流し込み作業になります。

🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。

【初心者向け】水のある情景の城模型製作方法(童友社 1/350 松本城)

~①準備編~

~②基礎工作編~

~③石垣と地面の塗装編~

~④芝の製作編~

~⑤水堀の製作編その1~

~⑥水堀の製作編その2~

~⑧水堀の製作編その4~

~⑨水堀の製作編その5~

~⑩建物の製作編その1~

~⑪建物の製作編その2~

~⑫建物の塗装編~

~⑬建物の組み立て編~

~⑭樹木の植え込み編~

~⑮仕上げ作業編~

~⑯まとめ編~