模型製作には当然プラスチック用の接着剤が必要ですが、他にもいろいろな接着剤を使用する場合があります。今回は接着剤について簡単に説明していきます。
=🐣プラスチック用接着剤=
通常の模型製作に使用する接着剤です。プラスチックを溶かしてパーツ同士を接着させます。臭いがあるので製作時の換気は必要になります。プラスチック用接着剤にもいろいろ種類があるので簡単に説明していきます。
塗料も溶かす性質があるので、塗装面に使用すると塗装が剥がれてしまうので、塗装した箇所に接着する場合は注意が必要です。
1.通常の接着剤
普通に模型店で売られている接着剤です。蓋にハケが付いていて、ハケを使用してパーツに塗ります。模型製作には必需品です。
2.流し込みタイプ
通常の接着剤よりも流動性が高く乾燥も早い接着剤です。名前の通り塗るのではなく、先にパーツ同士を組み合わせてから合わせ目に流し込むタイプの接着剤です。蓋に細い筆のようなハケが付いており、それを使って接着剤を合わせ目に流し込みます。流し込んだ接着剤は毛細管現象によって合わせ目に沿って広がっていきます。
飛行機の機体などの大きなパーツ同士の接着に向いています。必須ではないですが、作業が楽になるので持っておく事をお勧めします。
3.リモネンタイプ
柑橘系果物の皮に含まれているリモネンという物質に、プラスチックを溶かす作用があり、その性質を利用した接着剤です。シンナー臭が無く体に優しい接着剤です。
匂いは柑橘系のスッキリした物なのですが、天然由来の成分なので若干プラスチックを溶かす速度は遅いです。乾燥すれば強度はしっかりあるので、健康面に気を遣いたい人は使用してみて下さい。
=🐣瞬間接着剤=
通常の組み立てでは使用しませんが、エッチングパーツなどの金属製の物や、レジン、3Dプリンター製のパーツを接着する際に必要になります。接着時間が早く接着力も強力なので、接着位置をしっかり確認してから作業をして下さい。
液体の物とゼリー状の物がありますが、初心者の方には接着まで若干の時間があるゼリー状の方がお勧めです。プラ板などに出してから、爪楊枝などを使用してパーツに付けるときれいに接着剤を塗る事が出来ます。
🐥乾燥後に周囲が白濁する場合があるので、クリアーパーツの接着には使用しない方がいいです。
=🐣樹脂製接着剤=
固まると樹脂のようになりパーツ同士を接着するタイプの接着剤です。固まると透明になるものが多いので、クリアーパーツなどの接着に向いています。接着剤自体でパーツを固定するので、ある程度接着剤が乾くまでは接着力がないので、しばらく手で押さえるなどの補助が必要になります。これもいくつか種類があるので簡単に説明します。
1.木工用ボンド
コンビニや100円均一の店でも気軽に購入できる物です。速乾タイプもあるので扱いやすいです。ジオラマ製作で草木の接着などにも使用するので持っておく事をお勧めします。
最初は白色ですが乾燥したら透明になるので、クリアーパーツの接着に使用できますが、やや透明度が低いので大量に使用する場合は注意が必要です。
2.クリアーパーツ用の接着剤
クリアーパーツ専用のボンドです。木工用ボンドと違って最初から透明になっています。透明度も高いので大きなクリアーパーツや、クリアーパーツ同士の接着には向いています。
流動性が木工用ボンドより高めで、乾燥時間もやや遅めなので固定するまではパーツがズレないように補助が必要になります。
主にカーモデルや飛行機モデルを製作する人は、持っておく事をお勧めします。
🐦クリアーパーツ用の接着剤を下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.188 多用途接着剤 クリヤー 模型用接着剤
3.エポキシ性ボンド
二液混合型のボンドです。高い透明感と強い接着力があるのですが、二液を混合する手間がかかるのと、臭いがキツいのであまりお勧めはしません。
強度が必要なクリアーパーツの接着時に使用するといいです。
=🐣まとめ=
接着剤もいろいろあるので、キットのパーツ内容を見てどの接着剤が必要か確認するのも重要です。慣れないうちは、強度や速効性などよりも扱いやすさ重視で選んだ方がいいと思います。
接着剤は仕上がりに直接関わってくる物なので、扱いにくい物だったら無理に使用せずに他の物に変更した方がいいと思います。扱いやすいメーカーや種類を見つけておけば、それ以降購入時に迷う事がなくなるので、是非自分に合った接着剤を探してみて下さい。
🐔ちょっとだけ模型製作に役立つ話の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。
ちょっとだけ模型製作に役立つ話その4~【初心者向け】キットの選び方~