プラモデルに関係する映画紹介その8~トラ・トラ・トラ~

今年の12月8日で真珠湾攻撃から80年の月日が経ちました。今回は1970年に製作されたトラ・トラ・トラについて、観た時にちょっと役立つような説明をします。

🐦下記に今回の説明する映画を載せておきます。参考にして下さい。

トラ・トラ・トラ! (字幕版)

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=🐣トラ・トラ・トラとは=

真珠湾攻撃の際に日本海軍の攻撃隊が発した、奇襲に成功した事を伝える暗号文のことです。攻撃作戦の成功ではなく、奇襲をかける事に成功したという意味なので、攻撃の直前に暗号文は発せられました。

=🐣映画について=

製作はアメリカの20世紀フォックスですが、日米合作の映画になっています。日本パートとアメリカパートに別れていて、それぞれのパートを自国の監督で製作し、後で一つの物語に繋げる方法で製作されています。

日本側の監督は有名な黒澤明監督でしたが、健康上の理由で途中交代しています。黒沢監督が撮影された映像は使用されませんでしたが、クレジットには掲載されていませんが、脚本には黒沢監督が関わっているので注目して観賞してみて下さい。この交代劇についてはいろいろな説があるので、興味のある方はネットなどで調べてみて下さい。

=🐣映画の見どころ=

1.戦艦長門と空母赤城

この映画の最大の見どころは、莫大な制作費をかけた豪華なセットです。当時の連合艦隊旗艦であった戦艦長門を、実物大で艦首から艦尾まで再現されています。機動部隊の旗艦である赤城も飛行甲板の3分の2と艦橋が実物大で再現されています。

劇中では様々な長門でのシーンがありますが、すべて特撮ではなく実物大のセットで撮影されています。是非、艦橋や主砲の大きさを確認してみて下さい。アメリカ側も戦艦アリゾナの実物大セットを、製作して撮影をしているので注目して下さい。

🐥ちなみに長門は連合艦隊の旗艦ですが、真珠湾攻撃には参加していません。それなのに実物大のセットを製作してしまうあたりが、この映画の凄さを表しています。

写真1

🐦長門と赤城のプラモデルを下記に載せておきます。参考にして下さい。

フジミ模型 1/700 特シリーズ No.29 日本海軍戦艦 長門 開戦時 プラモデル 特29

フジミ模型 1/700 艦NEXTシリーズ No.4 日本海軍航空母艦 赤城 色分け済み プラモデル 艦NX4

2.航空機

航空機も特撮ではなく、本物の飛行機を飛ばして撮影しています。日本海軍機に関しては、さすがに飛ばせる状態の航空機が揃えられないので、アメリカ製のプロペラ機から改造しています。

改造機といっても日の丸を塗装して終了ではなく、限りなく日本軍機似せようとした改造をしているので注目して下さい。安全性から主翼の形までは似せる事ができなかったため、上や下からみると形状が違うことが解りますが、横からみた場面では充分日本海軍機に見えます。

🐥真珠湾攻撃のために、赤城の飛行甲板上でプロペラを回しながら待機している航空機がズラッと並んでいるシーンは、CGとは違い実物にしか出せない雰囲気のある映像になっているので必見です。

アメリカ軍機は可動可能な機体が多かったので、すべて実際の大戦中の機体を使用しています。ここにも注目して下さい。

🐦映画の中で出てきた航空機のプラモデルを下記に載せておきます。参考にして下さい。

ハセガワ 1/48 日本海軍 零戦 21型&九九艦爆 11型&九七式三号艦攻 真珠湾攻撃隊 パート2 プラモデル 07504

タミヤ 1/72 ウォーバードコレクション No.80 日本海軍 三菱 零式艦上戦闘機 21型 プラモデル 60780

ハセガワ 1/72 アメリカ陸軍 P-40N ウォーホーク プラモデル A9

3.内装

長官室や作戦会議室、格納庫などの内装も見どころです。戦後25年後に製作されたので、当時の艦内状況を細かく記憶していた方が、艦内の内装や格納庫などの状況についてアドバイスをしたと思われます。内装だけでなく、最近の映画では見られないような、動作や行動が出てくるので注目して下さい。

出撃直前に、搭乗員が個別に神棚に向かっておじぎをするシーンは、近年の映画では見られない場面だと思います。戦後あまり月日が経っていないうちに製作したため、当時の状況を正確に再現したと思われるシーンが多いので注目して下さい。

=🐣注意点=

1.日付

真珠湾攻撃は日本では12月8日ですが、アメリカでは12月7日になります。ハワイ時間が基準になるので、12月7日の朝に攻撃が始まります。またワシントンとハワイでも時差があるため、日本大使館とハワイの時刻が異なります。そこは注意して観賞して下さい。

2.玉座

山本長官が天皇陛下に拝謁するシーンで、無人の玉座に向かって山本長官がおじぎをします。撮影時は昭和だったので、現役の天皇陛下を役者が演じるというのは難しかったようです。そのあたりの事情はこのシーンで察して下さいという感じなので、事情を知らずに観るとこの場面はちょっと違和感を感じてしまうと思います。

=🐣まとめ=

本当にアメリカ映画なのかと思う程、アメリカ側のパートは軍上層部の危機管理の甘さや、ゆるい警戒態勢などについての描写が多かったです。日本ではそこそこヒットしましたが、アメリカではあまり興行収入が良くなかったのも解る気がします。

事実を元にして真珠湾攻撃を再現した映画なので、特定の人物に焦点を当てて話を進める事もなく、ドラマ性はほとんどありません。そのため映像とかでなくストーリーで感動したい方にはもの足りないと思いますが、かなり細かい点も映像化しているので、真珠湾攻撃についていろいろ知りたい方は是非観賞してみて下さい。

🐔映画に関する記事一覧を載せておきます。目次代わりに使用して下さい。

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