模型雑誌の記事や、コンテストや店頭に飾ってある作品を見ると、ちょっとディテールアップをしてみたくなります。エッチングパーツは値段が高いし、難しそう、でもちょっと手を加えてみたいと思う方のために、手軽で簡単な伸ばしランナーについて説明します。いろいろな使い方があり、扱いも簡単なので、作業以上の効果を得られるディテールアップ法です。
=🐣伸ばしランナーとは=
ランナーとはキットの枠の部分で、プラモデルを作る際はランナーからニッパーなどで部品を切り離しています。このランナーをライターなどで熱した後に、伸ばす事によっていろいろな太さのプラスチック棒を作る事ができます。
ランナーは通常ゴミになるものなので値段もかからず、工具はライターかろうそくがあれば大丈夫です。ただし、火を扱う作業なのでしっかり注意して作業をするようにして下さい。
=🐣伸ばしランナーの利点と欠点
1.伸ばしランナーの長所
・コストがかからない
・加工が簡単
・プラスチックなので塗装と接着が簡単
もともと捨てる部分を加工するので、コストはかかりません。素材はプラスチックなので、切断もニッパーやナイフで可能です。細いものなら90°ぐらいなら曲げる事も可能です。塗装も接着もプラモデル用の物を問題なく使用できます。
2.伸ばしランナーの短所
・正確な寸法の太さにするのが難しい
・長いものだと均一な太さにするのが難しい
・金属線に比べて強度と加工の自由度がない
・火を使うので注意が必要
手作業なので正確な太さ伸ばしランナーを作るのは難しいです。製作方法上、中心が細くて両端にいくほど太くなっていきます。そのため、長いものを使用する場合は気をつけないと両端の太さが異なる事になってしまいます。
プラスチックなので、金属線ほどの自由度はありません。90°以上曲げようとすると、折れてしまう場合がありますし、複雑な形状に曲げる事も難しいです。
=🐣伸ばしランナーの製作方法=
1. ランナーを選ぶ
使用するランナーを選びます。ある程度の直線の長さがとれる部分を切り取ります。手持ちのランナーが何色かある場合は、用途に合わせて使い分けをすると塗装が楽になります。
2.作り方
用意したランナーの中心部分(赤い丸で囲んだ箇所)をライター等で熱します。この時火傷、火災には充分気をつけて下さい。安全のために、水を入れた紙コップなどを用意して下さい。短いランナーだと火傷しやすいので、慣れないうちは充分な長さのランナーで行って下さい。
ランナーが熱で変形してきたら、両端を持って引っ張ります。作りたい太さになったら、ランナーが冷えるまで数秒間静止します。ランナーが冷えて固まったら完成です。熱する時間が長いと、ランナーが切れてしまうので注意して下さい。もし、ランナーに火がついた場合は慌てずに水の入ったコップにランナーごと入れてしまえば大丈夫です。
🐥細い線を作りたければ勢いよく伸ばします。太い線にしたい時はゆっくりと伸ばします。熱する時間、引っ張る速さ等で太さが変わっていくのでいろいろ試してみて下さい。
これで伸ばしランナーの作成は終了です。これをいろいろな大きさに切って使用します。
今回はここで終了です。次回は便利な使い方などを説明する予定です。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。参考にして下さい。