前回は車体下部の泥汚れについて説明をしました。今回は砲塔の組み立てと塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!タミヤテクスチャーペイントを使った泥汚れの製作方法(タミヤ 1/35 M10駆逐戦車)~⑤車体下部の泥汚れ編~
🐦️今回製作しているキットを下記に載せておきます。 参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.350 アメリカ陸軍 M10 駆逐戦車 中期型
=🐣砲塔の組立て=
M10はオープントップ車両なのですが、通常の自走砲と異なり砲塔が戦車のように回転します。そのため砲塔内部はかなり狭い状態になっているので、組立てと塗装で悩んでしまう人が多いと思います。
今回は砲塔内部を組立ててから塗装しますが、砲身基部と砲塔を左右に分割した状態で塗装するのも有りだと思うので、作業しやすい方を選択して下さい。
塗装しやすいように防盾と天板パーツは別にしています。砲弾パーツはピンセットが必須になりますが、塗装後でも接着可能なので塗装終了後に取り付ける事にします。
🐥フィギュアを砲塔内に3体配置するのですが、このフィギュアは車内にぴったりフィットするので、設定通りに配置するならフィギュアの修正作業は必要ないです。
=🐣下地塗装=
砲塔内部の組立てが終了したら下地塗装で明暗をつけます。まずは写真1、2のようにタミヤアクリル塗料XF1フラットブラックを全体に吹き付けます。塗り残しがないように裏側からもしっかり吹き付けます。


分割した防盾や天板パーツの内部側も忘れないように黒を吹き付けます。

黒の吹き付けが終了したら、上面からXF2フラットホワイトを吹き付けて明暗を付けます。明暗を付けるためなので、砲塔裏側からは吹き付けをしないようにします。
天板と防盾パーツはマスキングテープなどで仮組みをした状態で吹き付けをします。これを忘れると影になる部分が明るくなってしまうので注意して下さい。
白を吹き付けたら塗装剥がれ表現を加えていきます。ちぎった台所用スポンジにXF1フラットブラックを付着させて、叩くような感じで写真4、5のように塗料をのせていきます。塗装が剥がれやすいエッジ部分を中心に加えていきます。

グリーン系やグレー系の車両は色が濃いので、基本塗装後に塗装剥がれを加える場合、車両よりも濃い色を使用しないと目立たなくなってしまいます。下地塗装で加えた場合は、塗装剥がれに合わせて基本塗装の濃さを調節するので、比較的塗装剥がれの表現が目立ちやすくなります。
また、上から基本塗料を重ね塗りをするので、やや色褪せた感じになります。塗装剥がれを目立つようにしたいけど、しつこい感じにしたくない人は参考にしてみて下さい。

=🐣基本塗装と細部塗装=
タミヤアクリル塗料XF62オリーブドラブで基本塗装をします。下地塗装で付けた明暗と塗装剥がれが消えないように、薄めにした塗料で吹き付けをします。分割した防盾と天板内側にも忘れないように塗装をして下さい。塗り残しがないように砲塔裏側からも吹き付けるようにします。
基本塗装が終了したら、消火器やハンドルなどの細部塗装を行います。少し筆が入りにくいですが、天板を接着していないので慎重に塗装をすれば問題なく塗装可能です。基本塗装が終了したら、タミヤアクリル塗料XF86フラットクリアーを吹き付けてコーティング塗装をします。
コーティング塗装を終えた状態が写真6になります。砲弾はツヤ有りにしたいので、コーティング塗装が終了してから取り付けます。

下地塗装で加えた塗装剥がれ表現は写真7のようになります。今回はフラットブラックで行いましたが、茶色系の色で行うと少し錆びたような感じになります。いろいろな色で試してみて下さい。

=🐣砲塔基部の加工=
砲塔基部には取り付け用の突起があります。この突起を車体の凹部分に合わせてから、砲塔を回転させればロックされるので逆さにしても落下する事がないです。
しかし、砲塔を取り付けてから回転させるため、砲塔回りに荷物やフィギュアを配置すると取り外しが難しくなります。砲塔基部の形状にもよりますが、回転させた際に塗料が剥がれてしまう危険性もあります。
写真8のように突起部分を削れば、砲塔を回転させる事なく車体に取り付けられるので前述した事態を解消することができます。逆さにすると砲塔が簡単に外れてしまいますが、取り付け時に2~3箇所木工用ボンドなどで点付けをすれば問題ないです。多少強度は落ちますが、逆さにする程度なら砲塔が落下する事はないです。

砲塔の取り付けが楽になりますが、外れやすくなるというデメリットがあるので、砲塔回りの状況や必要性を考えてから判断をして下さい。
=🐣砲塔回りの装備品=
記録写真などを見ると、ほとんどの車両が砲塔側面に荷物を取り付けています。M10には専用の荷物パーツが付属していないので、アクセサリーパーツセットなどから流用する必要があります。
砲塔側面は写真9のようにモールドが多数あるので、そのまま荷物を取り付けるのが少し難しくなっています。ちなみに直線上のモールドはロープなどを取り付けるフック、大きい丸モールドはボルトパーツの取り付け基部になっています。
荷物を砲塔側面にフィットさせたいので、塗装前に取り付ける事にします。塗装前に取り付けると塗装が厄介なると感じるかもしれませんが、モールドだと思って塗装すればそれほど気にはならないです。

まずは写真10のように使用したいアクセサリーパーツをいくつか選択して取り付け場所を確認します。デカールを貼る位置と重なってしまうと、荷物に合わせてデカールを切って貼らなくてはいけないので、できるだけデカールに影響ない位置に取り付けます。塗装図などを参考にしながら、荷物を取り付ける場所を考えてみて下さい。
🐦️今回使用したアクセサリーパーツを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.229 連合軍 車輛アクセサリーセット

取り付ける荷物と場所が決まったら、写真11のように荷物を接着します。荷物と重なる部分のボルトパーツは邪魔になるだけなので接着はしていないです。ボルト基部やフックのモールドが荷物と干渉する場合は、ナイフやノミで削っておきます。

使用したアクセサリーパーツは専用パーツではないので、写真12のように隙間が発生してしまいます。発生した隙間は後でパテ埋めをすれば問題ないので、隙間は気にしないで理想の場所に取り付けます。

荷物を接着した状態が写真13、14になります。フックをエッチングパーツに変更するため、フックのモールドは全て削っていますが、エッチングパーツを使用しない場合は、荷物に干渉する部分のモールドを削るだけで大丈夫です。


今回はここで終了です。次回は砲塔製作の続きになります。