前回は船体の仕上げ作業について説明をしました。今回は仕上げ作業の続きになります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】フルハルモデルを使用した洋上ジオラマ製作方法(ドラゴン 1/700 アリゾナ)~⑫船体の仕上げ作業編その1~
🐦️今回製作しているキットを下記に載せておきます。エッチングパーツも一緒に載せておくので、こちらも参考にして下さい。
プラッツ ドラゴン 1/700 WW2 1941年12月8日 真珠湾攻撃 アメリカ 戦艦 アリゾナBB-39 & 日本 九七式艦上攻撃機 2機 付属
トムスモデル 1/700 艦船用エッチング 米海軍 戦艦 アリゾナ用
プラッツ/フライホーク 1/700 WW.II アメリカ海軍艦船用 手すり エッチングパーツ
=🐣船底の仕上げ塗装=
船底部分は下地塗装で付けた明暗の効果があまり無かったので、基本塗装の上から明暗を加えてみます。
タミヤエナメル塗料のフラットホワイトとフラットイエローで写真1のように塗装します。暗くする必要はないと思ったので、白と黄色だけをランダムに塗っていきます。

エナメル溶剤で写真2のように軽く拭き取ります。船底はアクリル塗料で塗装したので、エナメル溶剤で溶け出す事はないです。表面にエナメル塗料を残す感じで軽く拭き取ります。適度に拭き取ったのであまり効果はないですが、気持ち的に 明暗が付いたような気がします。
使用する色を変えたり拭き取りを調節すれば、色々な表現ができると思うので試してみて下さい。

スクリューはほとんど見えないですが、一応ゴールドで塗装しておきます。

=🐣スミ入れ=
船体をエナメル塗料で塗装したので、水性塗料でスミ入れをします。アクリル塗料で塗装した場合はエナメル系のスミ入れ塗料も使用可能です。船体の塗装で使用した塗料に影響しない物を選択して下さい。
今回はクレオスから発売されている水性ウェザリングペイントを使用します。
ウォッシュアンバーに少量のブラックを混ぜた塗料でスミ入れをします。黒が強いと暗くなってしまうし、茶色が強いと錆びた感じになってしまうので、やや暗めの焦げ茶色でスミ入れをする事にします。スミ入れは自分の好みや作品のイメージに合う色を使用して下さい。
エッチングパーツを使用した艦船模型は、戦車や航空機のように拭き取り作業をすると細かいパーツが取れてしまう危険性があります。そのため、なるべく拭き取りはしないでスミ入れ用塗料を流し込むだけにします。塗料が濃いと拭き取り作業が必要になるので、 専用の薄め液で多めに薄めます。
調合した塗料をティッシュの上に垂らした状態が写真2になります。薄め具合の参考にして下さい。

🐦️今回使用した水性ウェザリングペイントと専用うすめ液を下記に載せておくので参考にして下さい。水性ウェザリングペイントはバラ売りもされているので、必要なものだけ購入する事も可能です。
GSI クレオス(GSI Creos) GSIクレオス 水性ウェザリングペイント 6色セット 模型用塗料
GSI クレオス(GSI Creos) GSIクレオス 水性ウェザリングペイント 専用うすめ液 模型用溶剤
まずは木甲板部分全体に調合したスミ入れ塗料を写真3のように塗っていきます。木目のモールドに塗料が流れた際に、モールドが強調されるようなら問題ないです。
モールドが目立たないようなら薄め過ぎで、甲板自体の色が大きく変わるようなら濃すぎになります。塗料や薄め液を加えて調節して下さい。濃すぎた場合は薄め液を付けた筆で広範囲に伸ばすが拭き取りをすれば大丈夫です。

塗料を付けた筆でモールド部分だけではなく、表面全体を塗っていきます。ジャブジャブに薄めているので、乾燥すると勝手にモールドに塗料が溜まった状態になります。
スミ入れが終了した状態が写真4~11になります。

水性ウェザリングペイントは水で薄める事も可能ですが、水を使用して多めに薄めると、表面張力によって塗料が上手くモールドに流れ込まない場合はあります。多めに薄めて使用するは界面活性剤の入った専用の薄め液を使用して下さい。

薄めた塗料を表面全体に塗ったら乾くまで放置します。表面に塗料が残って気になる部分は、水を付けた筆で軽く撫でれば拭き取る事ができます。

艦橋上部の白色部分はスミ入れ塗料が残るとちょっと汚い感じになるので、平面部分に残った塗料を水を付けた筆できれいに拭き取ります。水性ウェザリングペイントは乾燥しても水できれいに拭き取れるので、焦らずにゆっくり作業をして下さい。

とくに技術を必要とする作業はないですが、うすめ液が揮発していくので徐々に塗料が濃くなっていきます。こまめにうすめ液を加えて濃度をできるだけ一定に保つようにして下さい。

平面部に残った塗料も良い感じの汚れに見えるので、気になる部分以外は残しておいて問題ないと思います。乾燥するまで放置して、乾燥後に気になる部分だけ拭き取り作業をして下さい。
🐥拭き取りの際に筆を上から下に動かすようにすれば、拭き残しが汚れの流れのように見えるので自然な感じになります。



スミ入れ塗料を全体に薄く塗るので、ツヤや色合いを整える効果もあります。簡単にやり直す事もできるので、失敗しても安心です。
水性ウェザリングペイントでのスミ入れは、薄め具合がちょっと難しいですがそれ以外の作業は簡単です。全体のツヤやモールドが引き締まって見えるので、ちょっと塗装後に物足りなく感じた場合はスミ入れ作業を行ってみて下さい。
これで船体の製作は終了になります。次回から設置作業になります。