前回は汚し塗装について説明をしました。今回は汚し塗装の続きになります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】ポリパテを使用したツィンメリットコーティング方法(タミヤ 1/35 タイガーⅠ型後期生産型)~⑬汚し塗装編その1~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.146 ドイツ陸軍 重戦車 タイガーI 型 後期生産型
=🐣オイル汚れ=
オイル汚れやシミを加えます。オイル汚れも1種だけだと単調になってしまうので、2種程度は用意しておくと仕上がりに味が出てきます。
今回はガイアカラーのオイルとタミヤスミ入れ用塗料のダークブラウンを混ぜたものを古いオイル汚れにして、ガイアカラーのオイルにタミヤスミ入れ用塗料オレンジブラウンを混ぜたものを新しいオイル塗料として使用して、新旧2種類のオイル汚れを表現します。
エンジンハッチやちょっと凹凸を強調したい部分に、オイル汚れを加えると効果が高いです。オイル汚れを付着させたら、エナメル溶剤を付けた筆で形や濃さを整えていきます。
オイル汚れを加えた状態が写真1~3になります。

古いオイル汚れは拭き取りや形を整える際に、フラットベースを混ぜたエナメル溶剤を使用すればツヤが抑えられるので、古い感じのオイル汚れやシミに見えてきます。逆に新しいオイル汚れは、ツヤを残すようにして拭き取りや形の整えを行います。縁がハッキリすると新しい汚れ、縁をぼかすと古い感じの汚れのように見えてきます。
ツヤが強すぎた部分は、軽く土色のピグメントを付着させた筆で擦るとツヤが低下します。ツヤが出過ぎた場合は、ピグメントでも調節できるので試してみて下さい。

エナメル系でオイル汚れの表現をすると、失敗しても拭き取る事ができるので、自分のイメージにあった汚れになるまで何度でもやり直しが可能です。失敗した部分を拭き取る際は、ほんの少し塗料を残すようにして拭き取ると、汚れが重なって深みのある汚し塗装になります。

最初は自分にイメージに合ったオイル汚れ塗料を探すのが面倒ですが、使用する塗料がある程度決まってくると作業自体はかなり楽になります。色とツヤが結構重要なので、色々な塗料を試してみて自分の好みに合った塗料を探してみて下さい。
まずはタミヤエナメルカラーのクリアーオレンジに、色を加えたりツヤを調節するなどしてオイル汚れ用塗料を製作してみて下さい。
🐦️ガイアノーツのオイルカラーは黒色が強いですが、ほどよいツヤなのでオイル汚れには適しています。混色をして色合いを変える事も可能なので、オイル汚れ用の塗料が決まらない人は参考にしてみて下さい。
🐔オイル汚れについて詳しく説明した記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】汎用パーツでディテールアップする方法(タミヤ 1/35 ドイツⅣ号戦車G型初期生産車)~⑯汚し塗装編その3~
【初心者向け】タミヤ 1/35 M4A3E8 シャーマン イージーエイト(朝鮮戦争)製作法~⑲車両の汚し塗装編その4~
=🐣キャタピラの汚し塗装=
足回りの汚し塗装はスミ入れが終了して、キャタピラや足回りにピグメントを付着させた状態から始めていきます。
まずは転輪部分にオイル汚れを加えていきます。転輪はボルトの周辺を重点にしてオイル汚れを加えると、それらしく見えていきます。車体と同じように古いオイル汚れと新しいオイル汚れを加えていきます。
オイル汚れ用の塗料は、車体下部やキャタピラに詰まった泥に使用できます。泥を湿った感じにするのなら少しツヤを多めに残して、少し乾いた状態にしたいならピグメントを付着させるなどして乾いた状態にして下さい。

足回りやキャタピラに詰まった泥をオイル汚れで使用した塗料を塗ってツヤを出し、接地面や湿らせたくない場所にピンポイントでピグメントをまぶすと湿った箇所と乾いた箇所を同時に表現できます。

キャタピラに付着させたピグメントはエナメル溶剤での拭き取りと付着を繰り返していくと、深みのある汚れ状態になります。

最後に土色の塗料を付けた筆をつま楊枝で弾きながら泥はね表現を加えていきます。泥濘状態を走行した感じにするのならハッキリした泥色を使用しますが、通常の道を走行した感じにするなら、あまりハッキリしない色を数色使用した方が自然な感じになります。
泥はね表現を加えた状態が写真7~9になります。

🐦️今回泥はね表現で使用した塗料を下記に載せておきます。ちょっとぼんやりした色合いですが、重ね塗りを繰り返すと深みのある泥はね表現になります。湿り気のない感じの泥はね表現をしたい場合は試してみてください。
GSI クレオスMr.ウェザリングカラー シェイドブラウン 40ml
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- マットアンバー 40ml
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- オーカーソイル 40ml


キャタピラや足回り付近の汚れは、付着と拭き取りを繰り返していけばそれなりに深みのある汚れになっていきます。
足回りの汚しで悩んでいる方は、一度の作業で汚し塗装をやろうとせずに付着と拭き取りを5回程度繰り返してみて下さい。拭き取り作業を適当にするだけで、勝手に深みのある汚れになってきます。1、2度の作業で汚し塗装を終えるのはかなりの技術やセンスが必要なので、慣れないうちは拭き取りと付着を繰り返してみて下さい。
最後に塗装したフィギュアを乗せたら完成です。


コーティング作業は面倒ですが、完成すると誰も真似できないオリジナルなコーティングの1両になります。

装備品のクランプは取っ手だけエッチングパーツにしました。簡単な割には効果が高いので、ちょっと気になる人はやってみて下さい。


足回りは汚れの付着と拭き取りを気に入った状態になるまで繰り返しています。5~6回繰り返すと自然に深みのある汚れになってくるので汚し塗装が苦手な人は試してみて下さい。汚しには拭き取りが簡単なエナメル塗料の使用をお勧めします。



今回はこれで終了です。次回は簡単なまとめになります。