【初心者向け】フィギュアの製作と塗装法(タミヤ 1/35 アメリカ歩兵偵察セット)~⑩明暗の塗装編~

前回は装備品の塗装をしました。今回は明暗をつけていきます。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】フィギュアの製作と塗装法(タミヤ 1/35 アメリカ歩兵偵察セット)~⑨装備品の塗装編~

=🐣明暗をつける塗装について=

顔の塗装と同じように、影になる箇所やシワの部分を暗い色で塗装して、光が当たる箇所を明るい色で塗装します。服や装備品の場合は、陰影をつけるだけでなく、ポケットやベルトなどのモールドを際立たせる効果もあります。

=🐣服の明暗塗装

通常の場合、ズボンの上に上着、その上からサスペンダーとベルト、最後に装備品といった順番で装着していきます。服の明暗塗装は下に着ている物から順番に塗装すると塗りやすいので、最初にズボンから塗装します。

1.ズボンの塗装

旧キットはズボンと上着の色が違うので、旧キットのズボンから塗装します。XF52フラットアースにXF63ジャーマングレイを加えて影の部分の塗料をつくります。もう一段階暗い色を製作するので、あまり暗くしないようにして下さい。

ここで大事なのは、服の暗い部分や明るい部分の塗料にも、フラットベースを混ぜる事です。そうしないと服の影の部分や明るい部分と、服のツヤが異なってしまうので注意して下さい。

まずは製作した塗料で写真1、2のようズボンのシワ部分を塗ります。旧キットはシワが深いので、シワの凹部に線を引くような感じで影の部分を塗装します。新キットはシワがゆるやかな窪みになっている箇所が多いので、窪み全体に影の色を塗るような感じで塗装します。

写真1
写真2

さらにXF63ジャーマングレイを加えて、最も暗い色を製作します。最も暗い色は、膝部分の深いシワ、上着や靴などの境目に塗るようにします。写真3、4を参考にして下さい。

写真3
写真4

これで影の部分は終了です。次に明るい部分塗装をします。

XF52フラットアースにXF55デッキタンを加えて明るい色を製作します。明るい色も2段階にするので、最初の色はあまり明るくしないようにします。この時にフラットベース加えるのを忘れないようにして下さい。

製作した塗料をドライブラシで写真5、6のように塗ります。凸部に塗料をのせるようにして下さい。

写真5
写真6

🐥ドライブラシについて簡単に説明します。まずは乾いた筆に塗料を付着させてから、塗る前に筆に着いた塗料をティッシュなどで拭き取ります。塗料を拭き取った後で、筆を少し叩くような感じで表面を撫でていくと塗料が凸部に付着して立体感が出ます。簡単な作業な割には効果が高いので、覚えておいて損はない技法です。

🐦下記にドライブラシ用の筆を載せておくので参考にして下さい。フィギュア塗装の場合は毛が柔らかいタイプの物をお勧めします。使い古して筆先が開いてしまった筆もドライブラシに使用できるので、捨てないでドライブラシ用に使用してみて下さい。

GSIクレオス MB31 Mr.ウェザリングブラシセット SOFT (大・小各1本入)

この時点でズボン部分はしっかり明暗がついたので、最も明るい色の塗装はしない事にしました。無理やり2段階で明るい色を塗装すると、失敗する事があるので強調させたい箇所がない場合は1段階だけでも大丈夫です。

これでズボン部分は完成です。このやり方で全体に明暗をつけていきます。

2.上着の塗装

上着部分にはサスペンダーやベルト、ポケットなどシワ以外のモールドが多く含まれています。シワの塗装だけでなく、この部分を強調させるように塗装をします。

XF51カーキドラブにXF1フラットブラックを混ぜた暗い部分の塗料を作り写真7、8のようにシワや、モールドの凹部分に塗ります。サスペンダーやベルト、装備品と服の境目にも塗装します。

写真7
写真8

🐥暗い部分の塗料を製作する際に、混ぜる塗料に気をつけて下さい。基本色が薄い場合は、ブラックだと強すぎるのでグレー系の色で暗くします。逆に基本色が濃い場合は、グレー系だと目立たなくなりのでブラックを使用してハッキリ明暗をつけます。

写真9のようにサスペンダーの塗装時に服との境目部分にはみ出してしまった部分も、この時に修正する事ができます。境目部分に暗い部分の色を塗ってはみ出した箇所を修正します。

写真9

暗い部分の塗装が終了したら、さらにXF1フラットブラックを加えて最も暗い色を製作します。これを強調させたい部分に塗ります。フィギュアを離して見ると強調させたい部分が解りやすくなるので、塗装前に確認してみて下さい。塗装が終了した状態が写真10、11になります。

🐥最も暗い部分を塗る箇所は、シワの深い部分、サスペンダーなどの装備品と服の境目、襟の影部分、上着の左右の合わせ目などを中心に塗ります。あまり塗りすぎるとメリハリが出ないので、限定的に使用して下さい。

写真10
写真11

次に明るい色を製作してドライブラシで写真12、13のように塗装します。

写真12
写真13

明るい色にXF55デッキタンをさらに加えて最も明るい色を製作します。製作した最も明るい色を写真14、15のようにドライブラシで塗装します。やり過ぎると明暗が不自然になるので、最も明るい色のドライブラシはモールドを強調させたい部分に少しだけ行うようにして下さい。

写真14
写真15

🐥明暗の塗装をする時は、距離を離したり、机の照明を消すなどして、距離や照明を変えて小まめに明暗の具合ををチェックして下さい。ずっと近づいて作業をしていると視野が狭くなってしまい、離れて見たときに全体的にメリハリがなくなってしまう場合があるので注意して下さい。

今回はここで終了です。次回は装備品の塗装と小銃のディテールアップになります。

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