前回はリキッドデカールフィルムをデカールに塗るところまで説明しました、今回は実際にデカールを貼ってみます。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】劣化してバラバラになるデカールの修復方法(リキッドデカールフィルムの使用法)~その2~
※リキッドデカールフィルムはちょっと商品名が長いので、今回からデカール修復液の名称を使用して記事を書いていきます。
=🐣デカール修復液を使用したらどうなるか=
不要デカールで簡単に説明していきます。
デカール修復液が乾燥したら、通常のデカール貼りのようにデカールを切り取り水に付けます。この時、台紙とデカールを貼り付けているのり成分も劣化している事を忘れないで下さい。
通常なら1~2分水に付けておくと、スルッと台紙上をスライドするようにデカールが移動します。そのままスライドさせてキットに貼り付けるのですが、古いデカールだとのり成分も劣化しているので1~2分水に浸すだけでは上手く台紙から剥がれてくれません。
デカールの大きさにもよりますが、5分以上は浸しておかないとダメと思っておいた方がいいです。デカールが台紙上を自然にスライドするまで気長に水に浸しておきます。ここで焦って力を入れて無理にスライドさせると、デカールが切れてしまうので注意して下さい。
充分に水に浸してデカールがスライドすると、写真1のようになります。デカールの周りにデカール修復液が固まった薄い膜のようなものが拡がっています。
デカールがバラバラになるのを、この薄い膜が防いでいます。膜がデカールからはみ出すのを嫌がって、デカール部分ぎりぎりに修復液を塗ってしまうと、端の部分が切れてしまう場合があるので、ある程度はみ出す感じで塗るようにして下さい。
はみ出した膜が気になる人も多いと思いますが、膜自体は非常に薄くパーツ表面に密着します。写真2のようにカッティングマットに貼ってみましたが、膜の部分もきれいに貼りつきます。膜自体が光沢なので、テカリはありますが完成後にコーティング塗装でツヤを整えれば目立たなくなります。
=🐣デカール貼り=
実際にデカールを貼ります。まずは練習でコクピットの計器板部分のデカールを貼ります。コクピットの計器板は覗き込まない限り見えないため、失敗しても簡単な塗装で誤魔化せる事が可能です。とりあえず最初はコクピットなど目立たない部分のデカールで練習する事をお勧めします。
写真3のようにデカールを貼る部分を塗装してから、作業を開始します。
まずは写真4のようにデカールを切り取って水に浸します。この時にぬるま湯を使用すると、少しだけデカールが剥がれやすくなります。
計器板などのデカールは大きさが貼る位置に合わせてあるので、余白がなくなるように切断したのですが、余白部分がないとデカールをスライドさせるのに苦労します。
のり成分が劣化しているデカールは、台紙から剥がれ難くなりっています。その時に台紙の余白部分がないと、デカールをスライドさせる力加減が難しくなり、デカールが台紙から剥がれるかの確認時にデカールが切れてしまう事があります。余白部分を切り取った場合は充分に水に浸す事をお勧めします。
デカールがスライドするようになったら、写真5のようにデカールを貼り付けます。デカール自体は修復液によって固着されているので、ピンセットを使用してもバラバラになる事はないですが劣化で脆くなっているため、先の尖っているピンセットを使用すると破ける可能性があります。必ずデカール用の先端の平らなピンセットを使用して下さい。
🐦下記にデカール用のピンセットを載せておきます。参考にして下さい。
プラッツ/MONO 上質ツールシリーズ フラットピンセット デカール用 模型用ツール
のり成分が劣化していて、貼りつきが弱い感じがしたら写真6のデカール用のりを使用します。直接デカールの裏に塗るか、貼り付ける部分に塗れば問題ないです。塗りすぎには注意して下さい。
🐦下記にデカール用のりを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.193 デカールのり(軟化剤入り) 10ml 模型用接着剤 87193
計器板部分は写真7のように平らなので、とくにデカール軟化剤を使用する必要はありません。ツヤを整えたい場合はここでコーティング塗装をします。
機体表面はリベット表現などがあるので、軟化剤が必要になります。
今回はここで終了です。次回はデカール軟化剤を使用した機体表面のデカール貼りになります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。