前回はスミ入れなどの作業を説明しました。今回は仕上げ作業になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!城郭模型の石垣塗装法~その2~(童友社 松本城)
=🐣仕上げ作業=
エナメル溶剤と筆を使用して仕上げ作業をします。
写真1は前回の工程が終了した状態の石垣になります。
エナメル溶剤を付けた筆で石垣の石を軽く撫でていきます。するとスミ入れ用塗料やピグメントだけ剥がれるので、下地に塗ったスカイグレイの明るい色が写真2のように表れてきます
何度も筆で撫でるとスミ入れ用塗料や、ピグメントがしっかり剥がれるので明るい感じの石になります。軽く撫でるとやや暗めの石になります。エナメル溶剤を付けた筆の撫でる具合で簡単に色の調節ができるので、筆運びを調節して石の変化を付けてください。
🐥この作業はランダムに行うことで全体的な石垣の色の変化がでるので、石一つ一つに行う必要はないです。
剥がれた塗料は抜き取るのではなく、石と石の隙間のモールドに流す感じで筆を動かしていきます。すると石垣のモールドが薄く石の隙間に上手くスミ入れが出来ない箇所でも、スミ入れをしたような感じになり石の立体感がでます。
写真3は天守閣部分の石垣ですが、15分ほどの作業でこのような感じで石垣の変化が付けられます。スミ入れ用塗料を剥がし過ぎた場合は、もう一度その部分にスミ入れ用塗料やピグメントを塗れば、簡単に作業をやり直す事が可能です。
エナメル溶剤だけで簡単に石の変化が表現できるので、石の塗装のために塗料を何種類も使用する事がなく、比較的簡単に石垣の塗装が可能になります。
写真4のように石垣のモールドが薄い箇所でも、溶剤で撫でる事によって写真5のようにいしをハッキリ表現できます。
解りやすいように光を当てて写真を撮っているので、明るい部分が強調されていますが、光を当てないで撮影すると写真6のように自然な感じになります。
他の部分も光を当てずに撮影すると、写真7~9のようになります。
この松本城は石垣の面積が大きいので、下地塗装に1時間、スミ入れ、ピグメントの付着に30分、仕上げ作業は1時間半ほどかかりましたが、石を一つ一つ塗り分けるよりは楽で、時間もかけずに作業できると思うので石垣の表現で困っている方は是非やってみて下さい。最初はちょっと時間がかかると思いますが、コツをつかむとサクサク作業が進みます。
🐥仕上げ作業はエナメル溶剤があればいつでもできます。飽きっぽい人は天守閣の製作の合間などに一面ずつ作業をすると飽きがこないので、一気に作業するよりも丁寧な仕上がりになる場合もあるので試してみて下さい。
今回はここで終了です。次回は簡単なコツの説明とまとめになります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。