前回はフィギュアの白服塗装について説明をしました。今回はナースホルンの仕上げ塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】対戦車砲と榴弾砲の違いを比べながら製作!(タミヤ 1/35 ナースホルン フンメル)~⑭フィギュアの白服塗装(ナースホルン)編~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.335 ドイツ陸軍 重対戦車自走砲 ナースホルン
タミヤ(TAMIYA) 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.367 ドイツ重自走榴弾砲 フンメル 後期型
=🐣フィギュアの取り付け=
照準器を覗き込んでいるように見える位置でフィギュアを接着をしてから、砲を車体に取り付けます。
砲の取り付けが終了した状態が写真1、2になります。


=🐣オイル汚れ=
オイル汚れやシミを加えていきます。
🐔オイル汚れ表現について詳しく説明した記事を下記に載せておきます、こちらも参考にして下さい。
【初心者向け】汎用パーツでディテールアップする方法(タミヤ 1/35 ドイツⅣ号戦車G型初期生産車)~⑯汚し塗装編その3~
まずはカイアノーツのオイルカラーにタミヤスミ入れ用塗料ダークブラウンを混ぜて古いオイル汚れの塗装を作ります。
製作したオイル汚れ塗料を写真3のように、シミを加えたい場所や、油汚れが溜まりそうな凹部分に塗っていきます。

エナメル溶剤を使用して、写真4のようにシミやオイル汚れの形や濃さを調節していきます。エナメル溶剤を付けた筆で縁を擦ったり、表面を撫でる事によって濃さや形を整える事ができます。失敗しても溶剤で拭き取ってやり直す事ができるので、自分が気に入った状態になるまで挑戦してみて下さい。

車体部分にもオイル汚れやシミを加えていきます。この状態でスミ入れをすると白色がくすんでしまうので、写真5のように凹部分にオイル汚れを加えて、スミ入れ代わりにモールドを引き立てる事ができます。

写真6のように縁をぼかすような感じにすると、凹部分に溜まったオイル汚れのようになります。エナメル系の塗料ならばコーティング塗装なしでも冬季迷彩が剥がれる事はないので、何度でもやり直す事はできますが、アクリル系や水溶性塗料ではウェザリングスティックが剥がれてしまうので注意して下さい。

車体下部も写真7、8のようにオイル汚れやシミを加えていきます。オイル汚れを拭き取った際のツヤが気になる場合は、フラットベースを混ぜたエナメル溶剤を拭き取りに使用すればツヤを抑える事ができます。


一色だとちょっと単調になりそうなので、ガイアノーツのオイルカラーにタミヤスミ入れ用塗料のオレンジブラウンを加えて、オレンジ感の強いオイル汚れ塗料を製作します。オレンジ感が強いと新しい感じのオイル汚れになります。
写真9のように汚れを付着させて、写真10のようにエナメル溶剤で拭き取ります。


ツヤの調節をするためにスミ入れ用塗料を混ぜていますが、ツヤをしっかり出したい場合は、クリアー塗料や光沢塗料を混ぜて色合いを調節してみて下さい。
🐦️ガイアノーツのオイルカラーは黒色が強いですが、ほどよいツヤなのでオイル汚れには適しています。混色をして色合いを変える事も可能なので、オイル汚れ用の塗料が決まらない人は参考にしてみて下さい。
=🐣泥はね表現=
泥はねを加えていきます。汚れを加える前にどのような場所を走行してきたのか想像をして下さい。今回は雪が積もっている地帯を走行してきたような感じにしたいので、激しい泥はねは加えないようにします。泥濘を走行した状態するのなら、少し濃い目の泥色で激しく泥はねを付着させて下さい。
薄目の泥色を2~3色選んで泥はねを付けていきます。筆に塗料を付着させてから、爪楊枝で筆先を弾いて飛沫を飛ばし泥はねを加えます。車体下部を中心に色を変えながら複数回泥はね作業を繰り返していきます。
泥はね表現が終了した 状態が写真11~14になります。

濃い泥色を使用すると1回の作業でハッキリした泥はねを付着させる事ができますが、その分飛沫が目立ってしまいます。そのため、細かい飛沫のコントロールが必要になります。
飛沫の大きさや飛ばす位置のコントロールが難しい人は、薄い色で複数回作業を繰り返した方がきれいに仕上がると思うので、慣れていない人は泥はね作業は薄い色で複数回繰り返すようにしてみて下さい。エナメル系の塗料を使用すれば、失敗してもエナメル溶剤で拭き取れるので。エナメル系塗料の使用をお勧めします。



🐦️今回泥はね表現で使用した塗料を下記に載せておきます。ちょっとぼんやりした色合いですが、重ね塗りを繰り返すと深みのある泥はね表現になります。
GSI クレオスMr.ウェザリングカラー シェイドブラウン 40ml
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- マットアンバー 40ml
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラ- オーカーソイル 40ml
=🐣雪の付着=
タミヤテクスチャーペイントを使用して、足回りに雪を付着させていきます。
テクスチャーペイントには粉雪と雪の2種類があるので、加えたい雪の状態を考えながら選択してみて下さい。
🐦️下記に雪表現のテクスチャーペイントを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) メイクアップ材シリーズ No.119 情景テクスチャーペイント (雪 ホワイト)
タミヤ(TAMIYA) メイクアップ材シリーズ No.120 情景テクスチャーペイント (粉雪 ホワイト)
あくまでも私のイメージですが、粉雪は雪が夜中に降り続いた日の朝方に、車のボンネットに積もった雪のような感じになります。 一方雪のテクスチャペイントは、ボンネットに積もった雪を軽く払って表面が荒れた雪面のような感じになります。
簡単に説明すると、雪が積もった状態で何も手を加えていない状態が粉雪、足跡が付いたり雪掻きなどで雪面に手が加わった状態が雪になります。これは個人的な感覚なので断言はできませんが、テクスチャーペイントを選ぶ際の参考にしてみて下さい。
キャタピラや足回りに詰まった雪は手を加えた雪になるので、今回はテクスチャーペイントの雪を使用していきます。
テクスチャーペイントを写真15のように塗料皿に盛って、筆やヘラを使用して車体に付着させます。テクスチャーペイントが固い場合は、アクリル溶剤を加えると少し柔らかくなります。付着させやすい固さに調節して下さい。

記録写真を見ると、キャタピラは凹部分に雪が詰まっていて、接地面には雪が付着していない車両が多いので、今回はそのような感じになるように雪を付着させていきます。
まずは写真16のようにキャタピラ全体に雪を付着させます。

テクスチャーペイントが乾く前に綿棒などでキャタピラの接地面を擦って、接地面に付着した雪を写真17のように拭き取ります。キャタピラに詰まった雪の表面が平らになってしまったら、固いブラシや筆で上から軽く叩いて適度に表面を荒らして終了です。

足回りは写真18、19のように、凹部分に雪が詰まる感じで付着させていきます。乾燥するとしっかりと固着してしまうので、上手くいかなかった場合は、固まる前に拭き取ってやり直して下さい。


乾燥するとテクスチャーペイントはつや消しになります。ツヤを出したい場合は、上からエナメル塗料のクリアーを塗るようにして下さい。アクリル塗料のクリアーを使用すると、はみ出した際に冬季迷彩が剥がれてしまうので注意して下さい。
=🐣完成=
残りのフィギュアを戦闘室に配置したら完成です。







冬季迷彩は一見難しそうですが、タミヤウェザリングスティックのスノーを使用すれば簡単に冬季迷彩が可能になります。水の量を調節すれば、下地が薄く見えるように塗装する事も簡単で、さらに水できれいに拭き取れるので失敗も怖くないです。エナメル塗料での汚しも塗膜を気にしないで作業をする事ができるので、初心者にはお勧めの素材です。
冬季迷彩に興味があるけど、どのように塗装すればいいか迷っている方は参考にしてみて下さい。
今回はここで終了です。次回はフンメルの基本塗装になります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。参考にして下さい。