前回は対戦車砲と榴弾砲の違いについて説明しました。今回は足回りの製作になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】対戦車砲と榴弾砲の違いを比べながら製作!(タミヤ 1/35 ナースホルン フンメル)~②対戦車砲と榴弾砲の相違点~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.335 ドイツ陸軍 重対戦車自走砲 ナースホルン
タミヤ(TAMIYA) 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.367 ドイツ重自走榴弾砲 フンメル 後期型
=🐣スムーズに作業を進めるために=
先にやっておくと組み立てがスムーズに進みやすくなる作業を説明しておきます。パテや接着剤の乾燥待ちで作業が中断するのが嫌な人は製作の参考にしてみて下さい。
1.キャタピラの接着(ナースホルンのみ)
キット付属の軟質製キャタピラはプラスチック用の接着剤で接着することが可能ですが、しっかりと固着するまでに時間がかかるので先に接着しておくことをお勧めします。
さらに最近の軟質製キャタピラは直線状態で封入されている事が多いので、先に接着をして写真1のように、輪状に癖をつけておいた方が車体に巻きやすくなります。

🐥フンメルは部分連結式キャタピラなので、この作業は必要ないです。
2.押し出しピン跡の処理
押し出しピンとはプラスチックを外しやすくするために、金型に付けられたピンの事で、パーツに残ったピンの跡が押し出しピン跡になります。
通常は見えない裏側にピン跡が付く事が多いのですが、オープントップの装甲板のように両面使用するパーツには、ピン跡が見える部分に発生してしまいます。
ピン跡は削るが埋めるかで処理できます。削る場合は問題ないですが、埋める場合はパテの乾燥時間もあるので作業がストップしてしまいます。そのため、写真2のようにパテ埋めだけ先にしておきます。

削るのはパテが乾燥さえすればいつでもできるので、先に行う作業はパテ盛りだけで大丈夫です。表と裏を両方とも使用するパーツにはピン跡が見える部分に発生しやすいので、装甲板パーツは事前にチェックをしてパテ盛りをして下さい。
ちなみに写真3の上にあるピン跡は削るタイプなので、パテ盛りをする必要はないです。

ピン跡が深いとパテの乾燥後にヒケが発生してしまい、もう一度重ねて盛る必要が出てきますが、事前にパテ盛りをしておくとヒケが発生しても焦らずに重ねて盛る事ができます。作業に余裕があると丁寧な仕上がりになるので、作業を中断してしまうパテ盛りは事前にやっておく事をお勧めします。
3.合わせ目の処理
合わせ目処理もパテを使用するので、先にパテ盛りだけしておきます。ナースホルンは砲身が1パーツなので問題ないですが、フンメルは左右張り合わせなので中央に合わせ目が発生します。こういった合わせ目も時間に余裕があれば、きれいに仕上げることができるので先にパテ盛りだけでもやってみて下さい。
ヤスリがけはパテが乾燥すればいつでも出来るので、組み立て作業の合間などにするようにして下さい。
写真4はナースホルンで事前に合わせ目の処理ができる部分です。説明書を見ながらチェックする必要がありますが、時間の余裕があると丁寧な仕上がりになりやすいので、合わせ目処理に自信がない方は最初にパテ盛りだけでもするようにして下さい。

製作中にもっと早い段階からやっておけば良かったと思った箇所は忘れないようにチェックして下さい。製作中にそう感じた箇所を、次から優先的に作業してみると、製作がスムーズに進行する場合が多いです。上に挙げた作業以外にもそういった箇所があると思うので、いろいろと探しながら製作してみて下さい。
=🐣足回りの製作(ナースホルン)=
説明書通りに足回りを製作したら、素早くキャタピラ写真5のように巻き付けます。キャタピラには向きがあるので逆向きにならないように注意して下さい。

キャタピラを巻き付けたら、写真6のようにフェンダーを取り付けます。ここまではできるだけ早めに組み立てるようにして下さい。

フェンダーが固着したら、写真7のようにキャタピラを弛ませたい部分に丸めたティッシュを詰めていきます。これは時間をかければかける程、キャタピラに癖がつくのでここまは早めに組み立てるようにします。後はゆっくりと製作を進めていけば、自然とキャタピラに癖がついて弛んだ感じになります。

軟質製キャタピラで弛みをつけたい場合は、弛みが付けられるようになるまでの箇所を、出来るだけ早めに組み立てるようにして下さい。後から接着できるようなパーツなどは後回しにして、まずはキャタピラの形を整える事に専念してみて下さい。
=🐣足回りの製作(フンメル)=
フンメルのキャタピラは接着式なので、説明書通りの行程で製作しても大丈夫です。

キャタピラのズレや隙間に気を付けて、パーツ番号や使用する枚数などを間違えないように注意しながら製作をして下さい。

=🐣資料本について=
オープントップの車両なので、資料本などを参考にして組み立てたいと考えている人はちょっと注意して下さい。
ナースホルンやフンメルは足回りがⅣ号戦車と同じなので、一見Ⅳ号戦車の派生型に見えてしまいますが、実際はⅢ号戦車の車体を延長したオリジナルな車体になります。そのため、ナースホルンやフンメルをⅣ号戦車の派生型として扱っていない書籍もあります。
資料本を探す場合はⅣ号戦車系列の自走砲で探すのではなく、普通に対戦車自走砲や自走榴弾砲で探した方が確実なので注意して下さい。
今回はここで終了です。次回は戦闘室の組み立てになります。