前回は細部塗装の説明をしました。今回から仕上げ塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】1/35戦車模型の細部塗装と仕上げ塗装の方法(タコム 1/35 タイガーⅠ中期型)~⑨細部塗装編その3~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タコム 1/35 Sd.Kfz.181 Pz.Kpfw.VI タイガー1 中期型・ツィンメリットコーティング プラモデル
=🐣木製部分の仕上げ塗装=
木製部分をタミヤエナメル塗料XF64レッドブラウンで塗装します。溶剤で多めに薄めた塗料を下地のデザートイエローや、木目のクリアーオレンジが消えないようにして、あえてムラを出すような感じで塗装をします。
濃さを調節する事で木目の具合も調節できます。木目をはっきり残す時は薄めに、少しだけ残すなら少し濃いめするなどしてみて下さい。
木製部分の仕上げ塗装が終了した状態が写真1~3になります。
薄め具合を調節すれば、レッドブラウン一色でも数種類の木色が表現可能になります。
木製部分の下地塗装をエナメルで行った場合は、コーティング塗装をしても下地が溶けてしまう場合があります。何度も筆を動かさずに、サッと塗るようにして下さい。
🐥下地をアクリルで塗装した場合は、とくに注意する事はないです。
木製部分の仕上げ塗装はエナメル塗料で行ったので、スミ入れをする際は水性のウェザリングペイントを使用します。多めに薄めて凹部に流し込むようにして下さい。
🐦️下記に水性ウェザリングペイントと専用の薄め液を載せておきます。ウェザリングペイントはバラ売りもされているので、必要な色だけ揃える事も可能です。
GSI クレオス(GSI Creos) GSIクレオス 水性ウェザリングペイント 6色セット 模型用塗料
GSI クレオス(GSI Creos) GSIクレオス 水性ウェザリングペイント 専用うすめ液 模型用溶剤
=🐣砂ぼこりの付着=
スミ入れの前にパステル粉やピグメントで砂埃を付着させます。キャタピラや車体上面、装備品などに砂埃をまぶしていきます。
付着させた砂埃はスミ入れ時に一度溶剤で拭き取られるので、粉っぽさが無くなります。ほとんど剥がれてしまいますが、拭き残したピグメントがいい感じに古い埃のように見えます。粉っぽい仕上がりが苦手な人はスミ入れ前に砂埃を付着させてみて下さい。
=🐣スミ入れ=
タミヤスミ入れ用塗料でスミ入れをします。スミ入れ用塗料を拭き取る際は、重力の流れに沿って上から下に筆を動かすようにして下さい。そうすると、拭き残しが汚れの流れと同じになるので、自然な感じになります。
スミ入れが終了した状態が写真7、8になります。
もう一度後から砂埃としてピグメントを付着させるので、先に付着させたピグメントはスミ入れ用塗料と一緒に拭き取って問題ないです。
=🐣布部分の仕上げ塗装=
布部分はフィギュアの服装と同じようにして塗装していきます。
XF49カーキに少し黒を混ぜて暗い部分の色を作り、シワの部分を塗っていきます。シワの部分の塗装が終了したら、カーキに白を混ぜて明るい部分の色を作り、ドライブラシで凸部に色を乗せていきます。
布部分の仕上げ塗装が終了した状態が写真9、10になります。
暗い部分や明るい部分の色を、二段階にするとさらに布っぽくなります。シワの少ないパーツには効果が低いですが、シワの多いパーツだと効果が高くなるので、パーツの形状に合わせた明暗塗装をして下さい。
=🐣コーティング削れの表現=
下地塗装でツィンメリットコーティングが削れた表現をしてみたのですが、いまいち反映されなかったので、もう一度コーティング剥がれを塗装で表現します。
白だとはっきりし過ぎるので、タミヤエナメル塗料XF55デッキタンを使用して、写真11のようにコーティングの凸部にわずかに塗料が乗るようにドライブラシをしてみました。
コーティングの削れは、今まで表現した事が無かったのでやや不安でしたが、それっぽい雰囲気になったので良かったと思います。こういった自信のない表現方法を試す時は、失敗しても溶剤で拭き取る事が可能なエナメル塗料の使用をお勧めします。
エナメル塗料で細部塗装を行うと、はみ出しや失敗時に溶剤で拭き取るという大きな利点があります。スミ入れをエナメル塗料で行う場合は、塗装が剥がれてしまう可能性があるので多少気を遣いますが、スミ入れ時に剥がれた箇所は上から再塗装すれば問題ないです。
塗料のはみ出しや塗装の失敗などは、結構テンションが下がってしまい、その後の作業に影響しやすいです。失敗した際の修正方法を事前に解っていると、気楽に作業が出来て失敗しても焦らずに対応できます。
異なる種類の塗料を使い分けるのは少し面倒ですが、重ね塗りや溶剤での拭き取りなど便利な点もあるので、興味のある方は参考にしてみて下さい。
今回はここで終了です。次回は仕上げ塗装の続きになります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。