前回は車両の泥汚れと地面の製作をしました。今回は地面製作の続きになります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】タミヤ 1/35 M4A3E8 シャーマン イージーエイト(朝鮮戦争)製作法~⑨地面の製作編その2~
=🐣沼地の製作=
フィールドカーの左側は沼地のような感じの地面で、タイヤが半分埋もれている状態になります。そのため、地面を沼地のような感じに製作していきます。
材料はKATOから発売されているさざ波を使用します。これは鉄道模型用なのですが、普通にジオラマの素材として使用できる優れ物です。透明レジンのように厚さのある層を作るのは難しいですが、簡単な水面の表現ができる素材です。
🐦️下記に載せておくので、参考にして下さい。
KATO ウォーターシステムシリーズ さざ波 24-348 鉄道模型用品
さざ波を写真1のように沼地にしたい部分に盛り付けて、1~2㎜程度の厚さになるようにします。流し込むと意図しない方向に流れてしまうので、割り箸や爪楊枝を使用して地道に盛り付けた方が塗る範囲のコントロールしやすいです。
乾燥すると体積が減少して表面が地面の形になるので、地面がある程度荒れているなら表面に加工をする必要はないです。
盛り付けが終了したら乾燥するまで丸1日放置します。
🐥盛り付けてから3~4時間ほど経過すると表面が白濁する場合がありますが、乾燥するとしっかり透明になるので手を加えずそのまま放置するようにして下さい。
1日放置した状態が写真2になります。予め地面を荒らしておいたので、表面が地面の形に沿った状態になっています。KATOのさざ波は水面の表現には向いていますが、厚さを出すのは難しいので注意して下さい。
🐥さざ波は盛り付けと乾燥を繰り返すと2㎜程度の厚さにはなりますが、それ以上の厚さにしたい時は透明レジンを使用する事をお勧めします。
🐔下記に透明レジンを使用した製作記事を載せておきます。興味のある方は読んでみて下さい。
【初心者向け】水のある情景の城模型製作方法(童友社 1/350 松本城)~①準備編~
=🐣道路の製作=
最後に道路部分の地面を製作していきます。戦車を配置する場合は、ある程度分割した方が作業しやすくなるので、慣れていない人や長時間の作業時間が取れない人は分割して作業をしてみて下さい。
まずは写真3、4のように車体前方の地面を製作します。方法は他の場所と同じですが、道路なので他の車両のキャタピラやタイヤ跡を付けておきます。半乾きの時に余っているキャタピラやタイヤのパーツを利用して跡を付けていきます。
次に轍の間部分を写真5のように製作します。車体の下になる部分はほとんど見えないので適当でも大丈夫ですが、車体後面部分は目立つ箇所なので、しっかりタイヤやキャタピラの跡を付けるようにして下さい。
最後にキャタピラの設置部分と轍を製作します。まずは写真6のようにテクスチャーペイントを盛り付けます。周囲を石膏でかさ上げしたので、若干使用する量が多くなりますが周囲と同じ高さになるように盛り付けて下さい。
半乾きの状態になったら、写真7のように境目部分を硬い筆やフラシで叩いて繋ぎ目をが目立たないようにします。
表面が半乾き状態でも、少し厚めに盛っているため内部はドロドロの状態になっている事が多いです。そのため少し空気を入れて乾燥を早めます。マイナスドライバーやヘラを使用して、写真8のように掘り返すような感じで、キャタピラの跡に見えるように縦向きで線を付けていきます。
掘り返した部分が半乾きになったら、先にキャタピラ跡を付けていきます。写真9のように跡ができる部分に戦車を押し付けます。
戦車を外すと写真10のようなキャタピラ跡ができます。泥濘の場合はキャタピラの跡は残りますが、土が柔らかくキャタピラの形状がハッキリ解るような跡にはならないので注意して下さい。キャタピラの跡がハッキリと残ってしまった場合は、ヘラや爪楊枝などでキャタピラ跡を崩して下さい。
キャタピラ跡が出来たら、写真11、12のように車両を設置場所に配置します。キャタピラの脇からテクスチャーペイントがはみ出すように、上から少し強めに押し付けて車体を沈めて下さい。
キャタピラ脇にはみ出したテクスチャーペイントを参考にして、写真13のようにキャタピラ跡の地面にも、テクスチャーペイントではみ出した土を盛り付けていきます。
キャタピラ脇にはみ出した部分に、さらにテクスチャーペイントを盛り付けてはみ出した土を強調します。脇からはみ出す土を強調する事で、戦車の重量感を強調する事ができます。
テクスチャーペイントが固まったら車体を外してみます。車両がテクスチャーペイントと固着している場合は、破損しないよう力を入れて外して下さい。
車体を裏から見ると、写真16のようにキャタピラにテクスチャーペイントがごっそり付着してしまった箇所がありますが、これは地面に設置する際のガイドになるので切り取ったりしないようにして下さい。
これで地面の製作は終了です。細かい部分や物足りない箇所はこれから作業をしながら修正していきます。
地面は一気に製作すると時間も労力もかかります。タミヤテクスチャーペイントは瓶入りタイプなので、素材の変化を気にせずに日を跨いで製作する事が可能です。日時を変えて製作しても仕上がりのバラツキはほぼ無いので、分割して製作するにはお薦めの素材です。
🐦️下記に今回使用したテクスチャーペイントを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.109 情景テクスチャーペイント (土 ダークアース) 100ml 模型用塗料
分割を細かくすれば1日に10~20分の作業でも、ジオラマを完成させる事ができるので時間の無い人や、長時間の作業が苦手な人は参考にしてみて下さい。
今回はここで終了です。次回は車両の塗装になります。