【初心者向け】1/350艦船模型を気軽に製作してみる(ピットロード 1/350 日本海軍海防艦 丙型)~⑨仕上げ作業編~

前回は空中線の取り付けについて説明をしました。今回は仕上げ作業になります。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】1/350艦船模型を気軽に製作してみる(ピットロード 1/350 日本海軍海防艦 丙型)~⑧空中線の取り付け編~

🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。エッチングパーツのない通常版も載せておくので参考にして下さい。

=🐣コーティング塗装について=

筆ムラや、つやにムラあると仕上がりに大きく影響が出る場合がありあす。コーティング塗装は塗膜の保護をする以外にツヤを整える効果もあります。つやを整えると筆ムラも少し目立たなくなるので、つやムラや筆ムラが気になる人はコーティング塗装を行って下さい。

ただし、コーティング塗装は基本的にエアブラシやスプレーで行うので、細かいエッチングパーツなどがエアで吹っ飛んでしまう場合があるので注意して下さい。艦船模型のエッチングパーツは戦車模型や航空機模型よりも接着面が少ないパーツが多いので、コーティング塗装をする場合は十分に気を付けて下さい。

今回はツヤのムラは気にする程ではなく、筆ムラは汚れっぽく見えるようになったので、コーティング塗装は行っていないです。

=🐣スミ入れ=

スミ入れをします。今回はエナメル塗料で船体の塗装をしたので、クレオスから発売されている水性ウェザリングペイントを使用してスミ入れを行っていますが、アクリル塗料やラッカー塗料で塗装した場合は、エナメル系のスミ入れ用塗料を使用しても問題ないです。基本塗装に使用した塗料に合わせてスミ入れ用塗料を選択して下さい。

🐦️今回使用したウェザリングペイントと専用のうすめ液を下記に載せておきます。参考にして下さい。

スミ入れを終えた状態が写真1~3になります。スミ入れの塗料を拭き取る際に筆を上から下に動かすようにすると、拭き残しが汚れの流れのように見えるので自然な感じになります。

写真1

スミ入れをすると立体感が増します。1/350スケールは平面部分の面積が広いので、1/700スケールの艦船模型よりもスミ入れの効果が高いです。

全体的に立体感が欠けるような感じがする場合はスミ入れを行ってみて下さい。

写真2
写真3

=🐣船員の配置=

タミヤ船員セットのフィギュアを使用して甲板に船員を配置します。

🐦️今回使用した船員セットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

船員セットは写真4のようにランナーに付いた状態の方が塗装しやすいです。少数だとフィギュアのペラペラ感が気になってしまうので、使用するフィギュアの数を増やしてペラペラ感をごまかしていきます。接着は木工用ボンドを使用します。

写真4

船体前部にフィギュアを配置した状態が写真5、6になります。

船員セットのフィギュアは平面状なので、正面は問題ないですが側面からみるとペラペラな感じがします。どの角度から見ても正面を向いているフィギュアが存在するように配置すれば、ペラペラ感を少しはごまかす事ができます。

写真5
写真6

船体中央部に船員を配置した状態が写真7、8になります。

写真7
写真8

船体後部にフィギュアを配置した状態が写真9、10になります。

写真9

船員セットのフィギュアは6種類のポーズがありますが、均一に配置しようとするとやや不自然になるので注意して下さい。今回は船上で作業をしている感じでフィギュアを配置したので、敬礼をするフィギュアを使用すると浮いた感じになってしまいます。そのため、今回は敬礼するフィギュアは使用してないです。

腕や腰を曲げる事でポーズ変更はできるので単調な感じは避ける事ができますが、場に合わないポーズのフィギュアを無理に配置すると浮いてしまうので注意して下さい。

写真10

フィギュア配置を終えた状態が写真11、12になります。均一に配置すると逆に不自然になるので、集団にムラがあるような感じで配置して下さい。

写真11
写真12

フィギュア配置は結構楽しい作業なので、情景を思い浮かべながら配置作業をしてみて下さい。

=🐣台座の塗装=

台座全体を好みの色で写真13のように塗装します。

写真13

パーッケージ裏面にネームプレートが印刷されているので、それを切り取って台座に貼り付けます。木工用ボンドや両面テープを使用して接着します。

そのままだとやや紙の質感が目立つので、上からクリアーを吹き付けて光沢を出してみました。クリアーを吹き付けた状態が、写真14、15になります。

写真14
写真15

台座には取り付け用ガイドが無いので、船体を乗せてもやや不安定な状態になります。木工用ボンドなどで台座と船体を固定した方が安全に飾れると思うので、付属の台座を使用する際は木工用ボンドなどで固定する事をお勧めします。

=🐣完成=

これで完成になります。

写真16
写真17

船体側面は筆ムラとスミ入れだけで、上手く汚れた感じにする事ができました。エアブラシで塗装すればムラ無く塗装する事ができますが、このような汚れを加えるのは難しくなります。上から下に流れるような汚れ表現をしたい場合は、筆塗りの方が向いている事もあるので、理想とする完成状態を想像しながら塗り方を選択してみて下さい。

写真18
写真19
写真20

小型艦ですが1/700とは異なる雰囲気が楽しめます。1/700では細かくて省略してしまう作業も1/350では可能になるので、空中線やフィギュアを配置してみたいけど、1/700ではちょっと難しいと思っている方にはお勧めのスケールです。

1/350はどうしても製作や展示のスペースが無いと悩んでしまう方も、小型艦なら気軽に製作できると思います。戦艦ほどの迫力はないですがそれでも雰囲気は十分楽しめるので、1/350スケールに興味のあるけど、ちょっと手を伸ばしにくいと考えてしる方は是非小型艦から製作してみて下さい。

写真21

丙型では無いですが、1/700スケールの海防艦と並べてみたのが写真22になります。

写真22

1/700の軽巡洋艦と一緒に並べた状態が写真23になります。大きさの参考にして下さい。

写真23

これで製作は終了になります。次回は簡単なまとめになります。