⑦までで一通り、船体の組み立てと塗装は終了しました。⑧では汚し塗装を行います。
【船体の汚し塗装】パステルを粉末状にしたものと、パステル粉を定着させるためのアクリル溶剤を使用します。まずは塗料の製作から説明していきます。
=汚し塗料の製作=黒色と焦げ茶色のパステルを金属ヤスリで、大根おろしを作るようにすり削ります。黒1:焦げ茶2の比率で削ります。
パステルを溶剤と混ぜる場所が必要なので、写真1のように混合スペースを空けて、削ったパステルを塗料皿に入れて下さい。
ここで使用するのは、アクリル溶剤です。エナメル溶剤を使用すると、せっかく塗った塗料が溶けてしまうので、間違えないようにして下さい。
筆先が痛むので、使い古した筆があるようならそちらを使用して下さい。なければ塗装で使用した筆で構いません。
アクリル溶剤を筆に取ってパステルの入った塗料皿の空いてるスペースに垂らします。ほんの少し溶剤に色が着くように、パステル粉を少量混ぜていきます。塗料皿の底がしっかり見えるぐらいが適量です。写真3を参考にして下さい。ランナーなどに塗って、黒っぽい焦げ茶色が、うっすらと着色するぐらいの濃さにします。
パステルはアクリル溶剤には溶けないので、写真3のように溶剤にパステルの粉が混ざっている感じになります。
濃度の調節が難しくなるので、大量に塗料を作成せず、なくなったらその都度作成するようにして下さい。
=パステルの塗装=作成した塗料を全体に、(側面は④で説明したように上から下に向かって)筆で塗っていきます。薄い塗料を何回か塗って色を出す感じで、溶剤が乾いたらもう一度同じように塗ります。
写真4の赤線より右側がパステルで塗装した部分です。左側と比べて少しくすんだ感じになります。
=錆汚れの塗料製作=上記記載と同様の要領で茶色のパステルを削り、写真5のように塗料皿に入れます。
茶色のパステル粉を溶剤と混ぜて、ほんの少し色が着くぐらいにします。好みによって黒や焦げ茶を混ぜてもいいです。
=錆汚れの塗装=船体側面に筆で上から下に向かって細い線で塗ります。全体にではなく、アクセントをつけたいところに塗ります。
写真6のようにうっすら色が着くぐらいにします。
強く汚し塗装をすると、艦船模型ではオーバースケールになりやすいので、ごく薄く色が着く程度がベストです。
以上で完成です。①~⑧までと長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。
★模型を作ってみたかった方が、この記事を見て作る気になってくれたらと思っています。
🐔今回の記事一覧を載せておきます。目次代わりに使用して下さい。
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】① ~道具準備編~
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】② ~作業準備編~
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】③ ~組み立て 塗装編(船体上部)~
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】④ ~組み立て 塗装編(船体前部)~
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】⑤ ~組み立て 塗装編(船体中部)~
初心者向け艦船模型製作方法 【アオシマ 陽炎】⑥ ~組み立て 塗装編(船体後部)~