前回はポーズ変更について説明をしました。今回はパテ盛り作業になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】車体に合わせた戦車兵フィギュアの改造方法(ドラゴン 1/35 ヘッツァー コマンドバージョン)~③ポーズ変更編その2~
=🐣パテ盛り作業のコツ=
左右逆になってしまいましたが、写真1はそのまま組み立てた状態で、写真2、3はポーズ変更を終えた状態になっています。
かなり雰囲気は変わりましたが、パーツを切断して関節の角度を変えただけなので、隙間埋めの感覚で作業する事ができます。



パテ盛りで気になるところは服のシワ表現ですが、シワの大半は不規則的な物なので、規則的になる部分だけを意識するようにすれば思った以上に簡単に表現できます。
90°以上関節を曲げた場合、内側にシワが重なり、外側はピンと張った状態になるのでシワが無くなります。結構当たり前の事ですが、これさえ気を付ければ何とかなります。実際、関節を45°程度曲げた程度では、内側には重なるほどのシワはできないし、外側にもある程度のシワが発生します。
要は90°以上曲げた時だけ、内、外のシワを意識すれば問題ないです。それ以外は周囲に合わせるようにシワを付ければ、それなりの見映えになります。シワ自体が不規則なので、同じポーズをとっても決して全く同じシワにはならないという事を、頭に入れておけば気軽にシワ付けができると思います。
🐦️下記に今回使用しているパテを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.51 エポキシ造形パテ(速硬化タイプ) 25g
=🐣パテ埋め作業=
エポキシパテは硬化前は柔らかいので、大きく盛って形を作るのはちょっと大変です。芯がある方がモールドや形を作りやすくなるので、まずは大きな隙間に芯を詰めていきます。
写真4のように大きな隙間部分に芯となるパテを詰め込みます。後でもう一度パテを盛り付けてシワ付けをするので、周囲よりも少し細目にしてパテを詰め込みます。芯が硬化するまで放置します。

余ったパテでモールドを強調させます。ちょっと難易度が高くなる感じがしますが、モールドが弱い部分は塗り分けや明暗を付ける際に困ってしまいます。パテでモールドを強調させた方が塗装が楽になるので、塗装に力を入れたい人は塗り難そうなモールドはパテで強調させてみて下さい。
まずは練習がてら写真5のように、ベルト下の上着の合わせ目を強調させてみました。服の線はデザインナイフの刃で付けています。そのままだとパテにくっついてしまうので、刃を水で濡らしてから作業をして下さい。
最後に表面か硬化する前に、ラッカー系溶剤を筆で塗って表面を滑らかにします。ラッカー溶剤を使用すると、表面は滑らかになりますがシャープな部分が丸くなってしまいます。尖らせたい箇所などにはラッカー溶剤を使用しないで、硬化後に紙ヤスリなどを使用して表面を処理して下さい。

🐥一度に複数の箇所でパテ盛りをすると、作業中に手が触れて形が崩れてしまう可能性があります。他の作業中に手が触れそうな箇所のパテ盛りをした時は、作業を進めないで焦らず硬化を待ってから先に進めて下さい。
芯の部分がしっかり硬化したら、パテを詰めて周囲のシワに合わせてシワを加えていきます。シワ付けは爪楊枝で行っています。パテがくっつかないように水で濡らしながら作業をします。
上着のモールドが弱かったのでパテで強調させています。強調させたい部分にパテを盛って、つま楊枝やヘラなどで厚さや形を整えます。
モールドが重なった部分を強調させる場合は上になる部分から始めた方が良いです。下になる部分から始めると、下から重ねていくので、全体が厚くなりやすくなります。先に上になる部分から製作すれば、それに合わせて下になる部分の厚さを調節できるので、全体的に厚くなるのを防止できます。
写真6~9のように作業を進めていきます。硬化が始まってパテが固くなってきたら、そこで作業を終えて硬化後に作業を続けるようにして下さい。


エポキシパテは分量の調節が難しいので、作り過ぎて余ってしまう事が多いです。余ったパテが勿体無いと思った人は、モールドの強調でもしてみて下さい。


肩章を写真10のように製作します。細かい部分は実物の写真などを参考にするよりは、他キットのモールドを参考にした方が作業を進めやすい場合もあります。他キットのモールドを参考にするとやや過剰な表現になりやすいですが、その方が解りやすいという事もあるので自分のイメージに近いものを参考にして下さい。

頭髪を製作します。頭髪に合わせてパテを盛り付けてから、デザインナイフの刃で髪のモールドを加えていきます。刃にパテが付かないように、水で刃を濡らしながら作業をして下さい。最後に写真11のように襟足を整えれば終了です。
一見難しそうですが、やってみるとかなり簡単なので髪の毛のモールドが物足りないと感じた時は挑戦してみて下さい。

インナーを写真12のように製作します。左側のフィギュアは、セーターの首部分を誇張させて首と胴体の隙間を消しています。右側のフィギュアはワイシャツのモールドを強調させています。

フィギュアのパテ盛りを終えた状態が写真13、14になります。


今回はヤスリを使わずにラッカー系溶剤のみで表面処理をしています。フィギュアのように平らな部分が少ない物は、ラッカー系溶剤で表面を滑らかにしてみて下さい。ラッカー系溶剤を使用した場合、硬化が通常よりも遅くなるので触れる際は注意して下さい。
🐦️下記にラッカー系溶剤を載せておくので、参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.77 ラッカー溶剤 (250ml)
今回はここで終了です。次回はパテ盛り作業の続きになります。
