【初心者向け】1/350艦船模型を気軽に製作してみる(ピットロード 1/350 日本海軍海防艦 丙型)~⑧空中線の取り付け編~

前回は細部パーツの取り付けと塗装ついて説明をしました。今回は空中戦の取り付けになります。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】1/350艦船模型を気軽に製作してみる(ピットロード 1/350 日本海軍海防艦 丙型)~⑦細部パーツの取り付けと塗装編~

🐦️今回使用するキットを下記に載せておきます。エッチングパーツのない通常版も載せておくので参考にして下さい。

=🐣空中線について=

細部塗装まで終了した状態が写真1になります。このままでも良いとは思うのですがスケールが大きくなったので、空中線が無いとちょっと物足りない感じがします。折角なので空中線を再現してみる事にします。

写真1

今回は小型艦なので伸ばしランナーを使用してもそれほど問題ないですが、大型艦だと長い空中線を均一な太さにする必要があります。長い伸ばしランナーの太さを均一にするのはちょっと難しいので、1/350スケールの艦船は金属線の使用をお勧めします。今回は0、2㎜の真鍮線を使用してみます。

🐦️艦船模型用の金属製空中線も発売されています。糸のようにまとまっているので、戦艦クラスの長い空中線も再現可能です。下記に載せておくので参考にして下さい。

🐦️空中線は詳しい資料がないので、下記に載せた本を資料として使っています。海防艦は載っていませんが、空母、戦艦、巡洋艦、駆逐艦などの様々な艦船の大型模型が取り上げられています。1/100や1/200の大型模型ばかりなので、細部のディテールや空中線の参考になると思います。現在は絶版で新書で入手するのは難しいですが、古本等で見つけた際はちょっと見てみて下さい。

=🐣空中線の取り付け=

上記に載せた資料本を参考にして空中線を再現していきます。これだけやっておけば何となく空中線は再現できるという箇所を説明しておくので、空中線で悩んでいる人はちょっと参考にして下さい。

まずは前部マストから艦橋に向かって信号旗を掲げる旗索を張っていきます。艦の大きさにもよりますが、写真2のように片側4本程度あれば十分に雰囲気が出ます。

写真2

艦橋張り出し部分をエッチングに変更したので、旗索を接着する場所が無くなってしまいました。そのため、写真3のように艦橋脇装甲板の裏に接着しています。艦橋後部のフロアには信号旗を収める箱がモールド再現されている事が多いので、通常はその箱の裏などに接着してみて下さい。

写真3

左右の旗索を取り付けた状態が写真4になります。前部マストの旗索は雰囲気重視なので、艦橋後部のフロア上で接着しやすく目立たない箇所に旗索を接着しています。真鍮線は少し長めの物を使用して、固着後に金属用のニッパーで長さを整えます。

写真4

前部マストと後部マストを繋ぐ空中線を取り付けます。まずは写真5のように中央部分を繋ぐ線を取り付けます。

写真5

マストの左右も写真6のように空中線で繋げます。

写真6

マスト同士を繋げた空中線に、煙突から伸ばした線を写真7のように取り付けます。今回は煙突前後から伸ばした線を中央の空中線のみに繋げましたが、煙突側面から伸ばした線が左右の空中線に繋がる場合もあります。艦船の大きさや煙突の数などに合わせて調節して下さい。

写真7

前部マストから艦橋に空中線を取り付けます。写真8のように艦橋天井部分の左右に取り付けます。

写真8

今回は小型艦なのでこれで終了ですが、巡洋艦以上の大型艦だと前部マストから艦首に、後部マストから船尾に伸びる長い空中線があります。箱絵などを参考にして取り付けて下さい。

空中線を張り終えた状態が写真9になります。

写真9

真鍮線が固着したら金属用のニッパーで写真10のように空中線の長さを整えます。

写真10

最後に塗装をします。今回は船体色で塗装しましたが、好みの色で塗装して下さい。真鍮線は細いのでメタルプライマー無しで塗装をしています。

塗装が終了した状態が写真11~13になります。

写真11
写真12
写真13

写真の空中線が太いと感じた人は0、1㎜の金属線を使用してみて下さい。また、主要な空中線を0、2㎜にして、旗索など細かい部分を0、1㎜にして太さの変化を表現しても良いと思います。

1/700スケールよりも空中線を表現しやすいので、興味のある方は挑戦してみて下さい。

今回はここで終了です。次回は仕上げ作業になります。