前回は汚し塗装について説明をしました。今回は汚し塗装の続きになります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】装甲兵員輸送車両の製作方法(ゲッコーモデル 1/35 M76オッター前期型)~⑬汚し塗装編その2~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
ゲッコーモデル 1/35 アメリカ M76 オッター 水陸両用貨物輸送車 前期型
=🐣雨垂れ表現=
雨垂れ表現を加えます。汚れの流れる方向を想定しながら雨垂れを加えていきます。今回はAKインタラクティブから発売されている雨垂れ用塗料を使用しましたが、エナメル系塗料ならば何を使用しても問題ないです。スミ入れ用塗料でも可能なので、好みの色を選んで雨垂れを加えて下さい。
🐔雨垂れ表現について詳しく説明した記事を下記に載せておきます。こちらも参考にして下さい。
IDF ナグマホン ドッグハウスⅡ ⑦~塗装編(汚し塗装・雨垂れ)~
雨垂れを加えたい部分に塗料を塗って、エナメル溶剤を浸けた筆で雨垂れの形を整えます。車体表面と使用する塗料が共につや消しだと塗料が表面に残りやすくなるので、塗料を塗ったら素早く溶剤で形を整えるようにして下さい。
雨垂れを加えた状態が写真1~5になります。


オッターの車体はアルミ合金製のため錆は発生しないので、茶色系の色は使用を控えた方が良いです。ただし、機銃回りの装甲板などは鉄製だと思われるので、そういった箇所は錆色の雨垂れを加えて素材の違いを表現してみても面白いと思います。

オッターのように垂直面が多い車両は、雨垂れを加える効果が高いので是非挑戦してみて下さい。この作業は結構楽しいので、ついついやり過ぎてしまいがちですが、自分の製作したい車両の状況を考えて、やり過ぎには注意するようにして下さい。


=🐣新しいオイル汚れ表現=
前回、褪せた感じの古いオイル汚れを加えたので、今度は新しいオイル汚れとシミを加えます。
ダークイエローなど鮮やかな車体色の車両だと、タミヤスミ入れ用塗料のオレンジブラウンやエナメル塗料のクリアーオレンジを加えて、オレンジっぽい色にすれば新しいオイル汚れのように見えるのですが、今回のような濃い色の車体だとオレンジ色はあまり目立たないです。
そのためツヤを強めにして新しいオイル汚れを表現します。今回はガイアカラーのオイル汚れ用塗料をそのまま使用します。テカリが気になる人はスミ入れ用塗料などを少量加えてツヤを調節してみて下さい。
🐦️今回使用しているオイルカラーを下記に載せておきます。参考にして下さい。
縁をハッキリさせた方が新しいオイル汚れっぽく見えるので、なるべくエナメル溶剤で形を整える事はせずに、さいしょからオイル汚れやシミの形になるように塗装をします。
オイル汚れを加えた状態が写真6~8になります。

エンジンルーム回りや、凹部分を中心にオイル汚れを加えます。やり過ぎると全体がテカテカしてしまうので、加減に注意して下さい。


新しいオイル汚れ用の塗料は光沢が強いので、濡れた泥を表現するのにも適しています。半ツヤの古いオイル汚れ塗料を塗った時は湿った感じなりますが、新しいオイル汚れ用塗料を塗った箇所は濡れた感じになります。製作したい車両の状況に合わせて使い分けて下さい。
新しいオイル汚れ用の塗料を、濡らしたい泥部分に塗っていきます。表面がつや消しだとツヤが上手く出ない時があるので、ドロドロにしたい場合は数回重ね塗りをした下さい。
泥汚れに塗料を塗った状態が写真9~11になります。


パステル粉を付着させた部分と濡らした泥部分の境目がハッキリ出すぎた場合は、エナメル溶剤で縁をぼかしていくと自然な感じになります。エナメル溶剤で拭き取る事もできるので、失敗は気にせず濡らしたい箇所に塗料を塗って下さい。
🐥写真11のマスキングテープはこの後に行う作業のためなので気にしないで下さい。

汚し塗装をエナメル塗料で行うと、失敗しても溶剤で拭き取ればやり直す事ができるので、汚し塗装に慣れていない人でも失敗を気にしないで作業ができます。拭き取りと付着を繰り返せば、勝手に深みのある汚れになっていくので、失敗すればするほど汚し塗装に深みが出ます。
汚し塗装は難しそうに見えますが、一度の作業で終わらせようとしないで付着と拭き取りを繰り返す事と、複雑な泥汚れやオイル汚れの形状を塗装ではなく拭き取りで表現するように意識すれば、初心者の方でも本格的な汚し塗装が表現できます。
今回はここで終了です。次回は泥はねの表現になります。