【初心者向け】戦車模型の専用エッチングパーツ使用法(タミヤ 1/35 10式戦車)~⑥エッチングパーツの取り付け編その4~

前回は車体の組み立てについて説明をしました。今回は車体組み立ての続きになります。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】戦車模型の専用エッチングパーツ使用法(タミヤ 1/35 10式戦車)~⑤エッチングパーツの取り付け編その3~

=🐣クランプの取り付け=

装備品を取り付けるクランプもエッチングパーツの見せ場の一つです。最近は取り付けが楽な3Dプリンター製の汎用パーツもありますが、パーツ化されていない車種もあるので製作方法は覚えておいた方が良いと思います。

まずは写真1のように取り付ける装備品の位置と接着ガイドを確認します。矢印部分に接着ガイド穴があって、装備品パーツ青点の裏側に突起があります。

先端部分のガイドはそのまま車体に接着するので、とくに加工の必要はないです。中央部分のガイドはクランプのモールドと一体になっているので、モールド部分をナイフなどで切り取ります。

中央部の接着ガイドにクランプパーツが合わさるようにして、写真2のように取り付けます。

写真2

今回使用するクランプパーツは上下の2パーツで構成されていています。フックのあるクランプもあるので、通常は2~3パーツで構成されてている事が多いです。パーツ数は少ないですが細かい加工が必要なので、クランプの製作はやや難易度高めの作業になります。

説明書通りに製作しようとすると、かなり面倒なので今回はちょっとだけ製作が簡単になる方法を説明します。

まずは下パーツを写真3のように、向きに注意してガイド穴部分に接着します。下パーツには上パーツのピンを挟み込むための穴が空いています。クランプパーツは米粒よりも小さいので、このピンを挟み込んで取り付けるのがかなり難しい作業になります。

ピンを挟み込む事で可動するようになるのですが、装備品を脱着して楽しむという箇所でもないのでピンは無視する事にします。

写真3

下パーツを接着したら、写真4のように装備品パーツを接着します。

写真4

上パーツのピンを切り取り、下パーツと装備品に合わせて軽く曲げます。曲げたら写真5のように上から被せるようにして上パーツを接着します。フックがある場合は、上パーツを取り付けてからフックを接着して下さい。

ピンを挟み込む必要がないので、下パーツと上パーツの取り付けがかなり楽になります。さらに下パーツを先に車体に取り付ける事で、位置決めがしっかりできます。このようにピンを挟み込むパーツは、可動させたい場合は別ですがピンを切り取る事で加工がかなり楽になります。

写真5

装備品の取り付けが終了した状態が写真6になります。

クランプのエッチングパーツはキットのモールドよりも大きくなる事が多いので、パーツが密集している箇所は他の装備品や車体パーツに干渉してしまう場合があります。事前にスペースを確認して干渉するようならば、少しクランプの位置をズラすなどの作業をして下さい。とくにフックを取り付ける場合は、干渉しやすいので注意して下さい。

写真6

車体上部のエッチングパーツ取り付けが終了した状態が写真7になります。

写真7

エッチングは使用すれば必ず効果が出るという訳でもないです。厚さが必要な部分は、キットパーツをそのまま使用したり、プラ板や伸ばしランナーを使用した方が質感が出るという箇所もあります。

エッチングの扱いに慣れるまでは、加工が難しくて悩んでしまう箇所があったら、一度どのような効果があるのかよく考えて、労力に見合う効果があるようなら挑戦してみるといった感じで製作してみて下さい。

=🐣ワイヤーロープの取り付け=

今回使用しているエッチングパーツセットには、写真8の金属製ワイヤーが付属しています。

写真8

写真9の下にあるパーツはキットのワイヤーパーツで、取り付け部分の金具もモールドされています。セット付属の金属製ワイヤーは柔らかくて加工しやすいのですが、取り付け部分の金具はエッチングパーツを使用する事になります。

写真9

水平面なら曲げ加工や取り付けが簡単なので問題ないですが、10式戦車は写真10のように車体後部の垂直面に取り付けます。違和感なくワイヤーを曲げて、エッチングの取り付け金具に合わせて接着するのは結構大変です。さらに車体とワイヤー部分には隙間が発生するので、制作中に触れて破損する可能性もあります。

ここは労力と強度を考えて、キットパーツをそのまま使用する事にします。キットパーツを使用しても車体とワイヤーの隙間が表現できるので、エッチングに変更しなくても十分にワイヤーっぽく見えます。キットのワイヤーパーツの曲がり具合が気に入らないという人以外はキットパーツの使用をお勧めします。

写真10

柔らかくて加工しやすい金属製ワイヤーは保存しておけば、他のキットにも流用できるのでもったいないという事はないです。付属されている金属製ワイヤーが固くて曲げ難く、さらにプラスチックパーツが存在しないというキットもあるので、そういった時に重宝されます。

複雑に曲げる必要のあるワイヤーは、長さの調節や曲げ加工が難しいので、キットパーツを使用した方が簡単できれいに仕上がる場合もあります。最近のキットはモールドもしっかりしているので、完成後の見映えも大差はないです。

プラスチックパーツと異なり、金属製ワイヤーは自由に曲げられるという利点があるので、キットの曲げ具合が物足りないという人にはお勧めです。自分が想像している完成の状態に合わせて、金属製ワイヤーの使用を選択してみて下さい。

🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

今回はここで終了です。次回から砲塔部分の製作になります。

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