前回は基本塗装について説明をしました。今回は細部塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!タミヤテクスチャーペイントを使った泥汚れの製作方法(タミヤ 1/35 M10駆逐戦車)~⑩基本塗装編~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.350 アメリカ陸軍 M10 駆逐戦車 中期型
=🐣細部塗装について=
細部塗装はタミヤエナメル塗料を使用しています。エナメル塗料はアクリル塗料の塗膜に影響しないので、はみ出しても溶剤で気軽に拭き取る事が可能です。
そのままエナメル塗料でスミ入れをすると剥がれてしまいますが、スミ入れ前にアクリル塗料でコーティングをすれば問題ないです。細かい塗り分けが苦手な方は、塗料を使い分けてみて下さい。もちろん、アクリル塗料で行っても問題ないので、自分の使いやすい塗料を選択して下さい。
=🐣ゴム部分の塗装=
転輪のゴム部分をXF85ラバーブラックで写真1のように塗装します。泥汚れは後から重ね塗りをするので、ゴム部分に付着させた泥汚れはそのままラバーブラックで塗装しています。

=🐣キャタピラの塗装=
M10のキャタピラは中央部分の四角いブロックがゴム製で、両端の連結部分は金属製になります。中央のゴム部分だけを、写真2、3のようにラバーブラックで塗装します。ここも塗り分けを気にしないで、付着させた泥汚れはラバーブラックで塗りつぶします。

後から汚し塗装を加えるので、キャタピラ部分はしっかりと塗り分ける必要はないです。少し薄めにした塗料で、色が着く程度にさっと表面を塗るだけでも十分です。キャタピラ裏側のゴム部分も同様に軽く色をのせておきます。

キャタピラの金属部分をXF84ダークアイアンで塗装します。ここもゴム部分と同様で、薄めにした塗料を軽く流し込んで色を着ける程度で十分です。
キャタピラの塗装を終えた状態が写真4~7になります。

キャタピラの接地面などに付着させた細かい泥汚れは塗装が難しそうに感じますが、パステル粉の付着などを繰り返していくと、勝手に色が着いていくので意識して塗装をする必要がないです。細かい事は気にしないでキャタピラを塗り分けて下さい。

キャタピラ側面も付着させた泥汚れの塗り分けは気にしないで、ダークアイアンで塗装をします。この後で汚し塗装を加えるので、細かい塗り分けは気にせず見える部分だけを軽く着色させる程度で大丈夫です。

今回は金属部分とゴム部分の塗り分けをしましたが、泥汚れの塗装をするとキャタピラの塗り分けもほとんど目立たなくなります。キャタピラの金属部分とゴム部分の塗り分けが面倒な人は、フラットブラックで全体を塗装して下さい。

新品同様の車両を製作する場合はしっかりした塗り分けが必要ですが、ある程度汚す場合は転輪ゴムやキャタピラをしっかり塗り分ける必要はないです。
汚す事を前提にすると転輪ゴムやキャタピラなどの細かい塗り分けは必要ないので、キャタピラを塗装前に取り付ける事も苦にならないです。キャタピラの取り付け時期を塗装前か塗装後で悩んでしまう人は、汚す事を前提にして塗装前に取り付けてみて下さい。
=🐣デカール貼り=
貼るデカールの数は少ないですが、車体正面に貼る国籍マークのデカール貼りで戸惑ってしまう人も多いと思います。
一見面倒な感じがしますが、ボルトにかかる部分のデカールが切り取られているので見た目以上に難しくはないです。デカールを丁寧に切り取って、デカールの切り欠き部分にボルトを合わせて写真8のように貼り付けます。
ボルト回りは少し段差があるので、デカール軟化剤を使用して段差にデカールが密着するようにします。

デカールに合わせてボルト部分を、写真9のようにフラットホワイトで塗装します。
白色が上手く着色できない場合は、エナメル塗料の白で薄く塗った後に、アクリル塗料の白を薄く重ね塗りしてみて下さい。エナメル塗料とアクリル塗料は互いに干渉しないので、下地を溶かすことなく重ね塗りが可能です。

同一塗料で重ね塗りをすると下地が溶けて上手く着色できない事がありますが、エナメル塗料とアクリル塗料なら問題なく重ね塗りが可能です。一度の重ね塗りで上手く着色しない場合は、何度か繰り返せば問題ないので、やや薄めにした塗料で塗膜が厚くならないように注意しながら重ね塗りをしてみて下さい。
付着させた泥汚れと重なってしまう箇所は、写真10のように泥汚れに合わせてデカールを切断してから貼り付けます。後から塗装で誤魔化すので、ピッタリ境目に合わせて切断する必要はないです。

切断するのが難しい場合はそのまま貼っても問題ないです。その場合はデカール軟化剤で泥汚れに密着させてから、上から塗料の重ね塗りでデカールを消していきます。また、強めの軟化剤を塗ってデカールを柔らかくした状態で、針などで凹凸部分のデカールをカリカリと剥がす方法もあります。
重なる部分の大きさや形状などに合わせた方法でデカールの調整をして下さい。
=🐣装備品の塗装=
装備品の塗装を写真11~14のように行います。


コーティング塗装でツヤを整えるため、荷物をコーティング前に塗装しておくと、車体とツヤが均一になるので一体感が出ます。荷物を浮いた状態にしたくない場合は、コーティング前に塗装してみて下さい。
今回はXF49カーキで基本塗装だけを行い、明暗はコーティング塗装後に付けていきます。細部塗装を終えた状態が写真13、14になります。


デカール貼りと細部塗装が終了したら、全体にタミヤアクリル塗料XF86フラットクリアーを吹き付けてコーティング塗装をします。
コーティング塗装は、塗膜やデカールの保護とツヤを整える作用があるので、やっておいて損はないと思います。車体と異なるツヤを出したい部分は、コーティング塗装後に塗るようにして下さい。
今回はここで終了です。次回は汚し塗装になります。