前回は車両の塗装をしました。今回は荷台の塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
ミニアートの肉屋でジオラマを作る(ミニアート 1/35 肉屋)~⑨車両の塗装編その2~
=🐣屋台の塗装=
屋台のカートは使い古した感じにしたいので、タミヤのチッピング液を使用して塗装が剥がれた状態を表現します。
🐦️今回使用した屋台カートのキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
チッピング液は剥がす面積が多いと剥がす作業が面倒になってしまうので、大型車両などには不向きな点もありますが、木箱など木製製品の塗装剥がれには最適の道具です。木製品の塗装剥がれならそれほどコツは必要としないので、初心者でも気軽に本格的な塗装剥がれが表現可能です。
🐔タミヤチッピング液について詳しく説明した製作記事を下記に載せておきます。こちらも参考にして下さい。
【初心者向け】タミヤチッピング液をアクリル塗料の下地で使用してみる(ミニアート 1/35 パン屋)~①準備編~
まずは剥がれた際の下地になる色を写真1のように塗ります。今回はタミヤアクリル塗料のXF59デザートイエローを使用しています。
大きく塗料剥がしをしたい場合は、下地が単色だと剥がれた部分が単調になってしまうので、薄めた茶色系のエナメル塗料を塗るなどして、下地の色に変化を出していきます。下地塗装が終了したらXF86フラットクリアーで一度コーティング塗装をします。
🐥下地がラッカー系の場合は問題ないですが、塗膜の弱いアクリル塗料を使用した場合は、塗装剥がれ防止のために下地塗装終了後にコーティングをしておく事をお勧めします。
コーティング塗装が乾いたらチッピング液を塗っていきます。エアブラシで吹き付けても問題ないですが、原液だとノズルが詰まってしまうので、水やエナメル溶剤などで少し薄めてから使用して下さい。
チッピング液は透明なので解り難いですが、塗料と同じようにエッジ部分は塗膜が薄くなりがちです。これはエアブラシを使用しても筆塗りでも、発生しやすい現象です。
通常はエッジ部分から塗装が剥がれていきますが、エッジ部分にチッピング液がのらないと上手く剥がれてくれないので、チッピング液が乾燥したら、最後にエッジ部分に原液のまま筆で重ね塗りをしておきます。
チッピング液を塗り終えたら、上からアクリル塗料で基本塗装をします。基本塗装が乾いたら表面に水を付けて、硬めの筆などで擦って塗料を剥がします。
塗料剥がしが終了した状態が写真2になります・
チッピング液の塗膜は凸部分は薄くなり、凹部は液が溜まりやすくなるので厚めになりがちです。そのため、凹部は平面部分よりも水で剥がれやすくなっていますが、通常凹部分は最も塗料が剥がれ難い箇所なので、剥がし作業の際は注意して下さい。
剥がし作業が終了したら、もう一度XF86フラットクリアーでコーティングをします。コーティングが終了したら、スミ入れ用塗料でスミ入れを行います。
スミ入れが終了した状態が写真3になります。
土色のパステル粉やピグメントを、写真4のように軽く付着させると古びた感じになります。
=🐣ストラクチャーの設置=
完成した木製の門を写真5のように設置します。これは観音開きの門なので真鍮線を使用して、地面から少し浮いた状態で取り付けています。真横から見ると少し真鍮線が見えてしまうので、石や土塊を置いて真鍮線が見えないようにします。
屋台と塗装途中のサイドカーを写真6のように仮設置してみたところ、どうも殺風景な状態になってしまいました。そのため草を少し生やしてみる事にします。
この状態でスタフィックグラスを撒いていくのはかなり面倒なので、写真7の市販されている草むらセットを使用していきます。これは、スタフィックグラスがボンドで固められてるもので、様々なメーカーから発売されています。使い勝手が良いので一つ手元にあると便利な素材です。
🐦️下記に草むらの素材セットを載せておきます。参考にして下さい。
プラッツ/ノッホ 多目的ジオラマ素材シリーズ 草むら・草丈12mm (新緑・23株セット)
DFsucces 草 ジオラマ素材シリーズ 草むら・草丈10mm 情景コレクション グラス模型 DIY 建物モデル 装飾 風景 箱庭 鉄道模型 ジオラマ (濃い緑色)
接着は木工用ボンドやスーパーフィックスを使用します。草むらはそのままだと形が合わない場合があるので、情景に合わせた形に整えてから使用します。サイドカーとケッテンクラートを配置する部分は道になるので、それ以外の箇所に植える事にします。
今回は写真8のように屋台の下と扉の脇に草を植えています。
草むらの色がちょっとイメージと違ったので塗装をします。エアブラシで草むらに色を吹き付けます。マスキングをしなかったので、写真9、10のように地面に少し緑色が付着していまいました。
はみ出した部分は土色を上から吹き付けるか、土色のパステル粉やピグメントをまぶして目立たないようにします。今回はエアブラシで土色を吹き付けた後に、軽くピグメントを付着させました。
塗料が草むらにもかかりますが、土埃っぽくなるので気にしないでおきます。地面が緑になるのは不自然ですが、草に土色が付着するのはそれほど不自然ではないです。地面の塗装でマスキングが難しい部分は、どの色が残ってしまうと不自然になるかを考えてから、塗装の順番をき決めるとはみ出しが気にならなくなります。
修正塗装が終了した状態が写真11になります。
紙を後ろに置いたり、挟む事で簡単なマスキングも可能です。広範囲に塗料が飛び散るようなら紙などでガードしてみて下さい。
今回、扉の下の地面に拘ってみました。塀や扉の下が土の場合、雨水などで下の部分の土に穴が開いているのを見かける事ができます。今回はそれをちょっと再現してみたかったので、挑戦してみました。
テクスチャーペイントが乾く前に、爪楊枝で軽く刺して加工しただけですが、このようなちょっとした事を試してみるのもジオラマ製作の醍醐味です。失敗するとテンションが下がるので、まずは目立たない部分で試してみて上手くいったら次に繋げていく感じで製作してみて下さい。
今回はここで終了です、次回は肉の塗装になります。
🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次として使用して下さい。