前回は仕上げ塗装についての説明をしました。今回はその続きになります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】1/35戦車模型の細部塗装と仕上げ塗装の方法(タコム 1/35 タイガーⅠ中期型)~⑪仕上げ塗装編その2~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タコム 1/35 Sd.Kfz.181 Pz.Kpfw.VI タイガー1 中期型・ツィンメリットコーティング プラモデル
=🐣着色されたガラス面の塗装=
クリアーパーツはクリアーカラーで塗装をすれば着色されたガラス面になりますが、通常のプラスチックパーツを着色されたガラス部分のように表現するのはちょっと悩んでしまう人も多いと思います。今回は簡単な着色ガラス面の塗装法を説明します。
車体後部に尾灯があります。この部分を赤いガラス面のように塗装していきます。まずはタミヤエナメル塗料X11クロームシルバーを写真1のように尾灯のガラス面に塗装します。
タミヤアクリル塗料X27クリアーレッドを写真2のようにシルバーの上から塗装します。できるだけ薄めないようにして、少し塗料を盛り付ける感じで塗装します。これで普通に赤を塗るよりもガラス面に近い仕上がりになります。
他の部分にも応用できます。写真3は付属のアクセサリーパーツです。ワインボトルのようですが、クリアーパーツではないので、これも塗装に悩んでしまいます。まずはライト部分と同じようにX11クロームシルバーで塗装します。
タミヤアクリル塗料X25クリアーグリーンを写真4のように重ね塗りします。
下地を発色の良いエナメル塗料のシルバーにして、重ね塗りはアクリルのクリアーカラーにすれば下地が溶け出す事もなく、発色の良いガラス面のような仕上がりになります。
飛行機の航行灯や、車の反射灯にも使用できるので、ガラス面の塗装で悩んでいる方は参考にしてみて下さい。
=🐣古いオイル汚れやシミの表現=
オイル汚れは古いシミと新しいシミの2種類を使用すると、見た目に変化が出るので深みのあるオイル汚れの表現ができます。
古いオイル汚れと新しいオイル汚れの相違点は、ツヤの違いになります。ツヤが弱い状態だとオイルが乾燥した感じの古いシミになり、ツヤが強いとベタベタした感じの新しいオイル汚れになります。ツヤを上手くコントロールできれば、簡単に古いオイル染みと新しいオイル染みを使い分ける事が可能になります。
今回はガイアノーツのエナメル塗料オイルカラーを使用して、オイル汚れの塗料を製作します。オイルカラーそのままだと、ツヤが強いのでタミヤスミ入れ用塗料ダークブラウンを混合してツヤを調節します。
🐦️今回使用したオイル用の塗料を下記に載せておきます。参考にして下さい。専用の溶剤もありますが、タミヤエナメル溶剤を使用しても問題ないです。
オイルカラーとスミ入れ用塗料を混合させた塗料を、写真5~7のように塗っていきます。
オイルカラーとスミ入れ用塗料を1:1で混合すると、半ツヤ状態になります。好みのツヤになるように調節してみて下さい。
足回りはボルト部分を中心にオイル汚れを付着させます。
エナメル溶剤を付けた筆でシミの形や大きさを整えます。縁をぼかすと古い染みのように見えます。逆に縁がはっきりすると新しいオイル汚れのように見えます。シミ全体を撫でると表面が薄くなるので、自分好みの汚れになるように調節して下さい。
この時に通常のエナメル溶剤で作業をすると、半ツヤ状態のシミのままですが、フラットベースを加えたエナメル溶剤を使用するとよりくすんだ感じのシミになります。空ビンなどを利用して、ツヤ消し用の溶剤を作っておくと作業の幅が拡がります。
シミの調節が終了した状態が写真8~13になります。
この作業は何度でもやり直す事ができるので、気に入った状態になるまで繰り返してみて下さい。やり直す際はきれいに拭き取るのではなくやや拭き残しがあるようにすると、やり直す度に拭き残したシミが深みを出していくので、深みのあるシミや汚れになります。
汚れの付着と拭き取りを何度か繰り返していくと、知らないうちに深みのある汚れになっていくので、汚し塗装で悩んでいる方はちょっと試してみて下さい。
触っても手がベタつかないような感じのシミを意識しながら、ツヤを調節していくと良い雰囲気の古いオイル汚れになります。
タミヤスミ入れ用塗料は種類が多くあります。混ぜる色を変えれば、シミの色も変わってくるので、興味のある方はいろいろ試してみて下さい。
今回はここで終了です。次回は新しいオイル汚れ塗装になります。