前回はキャタピラの取り付け方法について説明をしました。今回は車体の製作でちょっと気になる箇所について説明していきます。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】1/35戦車模型の細部塗装と仕上げ塗装の方法(タコム 1/35 タイガーⅠ中期型)~②キャタピラの取り付け編~
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タコム 1/35 Sd.Kfz.181 Pz.Kpfw.VI タイガー1 中期型・ツィンメリットコーティング プラモデル
=🐣サイドスカートの加工=
サイドスカートは一体化されていますが、エッチングソーを使用すれば簡単に写真1のようにバラバラにする事ができます。
そのまま写真2、3のように接着できますが、少しだけ上下にズラれるように接着すると、サイドフェンダーが一つ一つバラバラになっているという事が一目で解るようになります。
折角加工したのにあまり目立たないと少し悲しいので、そういった箇所はあえて解りやすくするのも有りだと思います。
サイドフェンダーの切り離しは簡単なので、ちょっと手を加えたい人にはお勧めです。通常のノコギリだと、フェンダー間の隙間が大きくなってしまうので、エッチングソーのような切り口が細くなるような工具で切り離すようにして下さい。
🐦️エッチングソーを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ(TAMIYA) クラフトツールシリーズ No.94 精密ノコギリ エッチング製 プラモデル用工具
ハセガワ スグレモノ工具 エッチングソーセット プラモデル用工具 TL3
=🐣車体前部上面装甲について=
車体前部上面の装甲板はコーティングのモールドが付いた物が用意されています。この上面部分なのですが、記録写真を見るとコーティングのモールドが無いように見える写真の方が多いような気がします。コーティングのモールドは無いですが、表面がザラザラしているように見えます。
この部分は踏まれて破損する事が多いので、コーティングをしても波線は入れなかったと仮定して製作する事にします。
キットにはコーティングされていない装甲板(部品番号X1も入っているので、今回はそれを使用する事にします。写真4のパーツでコーティングのモールドが有るのが下、モールドなしのパーツが上になります。
そのままだとツルツルなので、ラッカーパテを盛って軽く表面を荒らしてコーティングされているような感じを表現してみました。
ここはどちらを使用しても問題ないと思います。自分の好みに合わせたパーツを使用してみて下さい。
=🐣牽引ロープの製作=
車体上部の牽引ワイヤーは金属製の物が用意されて、先端に写真6のパーツを取り付けるようになっています。
先端パーツにワイヤーを通す穴があるのですが、やや小さめなのでナイフやピンバイスなどを使用して少し穴を大きくするとワイヤーを接着しやすくなります。
ワイヤーは弾性があるので、真鍮線や針金のように形を固定するのはちょっと難しいです。針金のようにクセの付けやすい金属製ワイヤーもあるのですが、キット付属の物はちょっとクセが付け難いタイプのようなので、瞬間接着剤で車体と接着しながら形を整えていきます。
まずはワイヤーの両端を先に写真7のように車体に接着します。片側から順番に取り付けていくと、長さが合わなかった場合、最後の取り付けでしわ寄せがきてしまいます。
両端を接着しておくと、ワイヤーの長さを気にしないで形を整える事ができるので便利です。
ワイヤーを取り付け金具部分で接着しながら、写真8のようにワイヤーの形を整えます。取り付け金具部分だけだと形の維持に不安が残るので、所々で車体とワイヤーを瞬間接着剤で点付けして形を固定させます。作業時は砲塔パーツを取り付けて、ワイヤーが砲塔に干渉しないよう確認しながら作業を進めるようにして下さい。
=🐣傘?の取り付け=
このキットで一番の悩み所は、写真9のキューポラ上に取り付ける布のようなパーツだと思います。支柱が二つしかないので、取り付けるには四角に糸を張るべきなのかなど、取り付け方法に疑問を感じる人も多いと思います。
記録写真を見ると大きく傾いた状態の物もあったのですが、形状自体に変化ありませんでした。という事は、内部にフレームが入っていて、傘のように傾けても形状が変わらない感じだと思います。
このパーツは傘のような物で、内部にフレームがあるため2本の支柱だけでも形を崩す事なく設置できる日よけや雨避け用のカバーと考えられ、その取り付け方法は説明書通りで問題ないと思われます。支柱は金属パーツが用意されているので、簡単に取り付け方法も説明します。
まずは写真10のように、付属の金属製支柱を傘パーツに接着します。支柱が固定されないうちにキューポラにあわせるようにしたいので、ゼリー状瞬間接着剤を少し多めに塗ります。
🐥瞬間接着剤は少量だと直ぐに乾いてしまいますが、量を多めにすると固着までの時間が少し長くなり、位置決めの時間が稼げます。ゼリー状の方が盛り付けやすいので、こういった時はゼリー状のものをお勧めします。
🐦️下記に今回使用した瞬間接着剤を載せておきます。参考にして下さい。
支柱が固定されないうちに、素早く支柱をキューポラの接着位置に合わせて接着をします。取り付け位置の穴がやや小さめなので、差し込まずに上に乗せるような感じで取り付けています。
支柱を接着した状態が写真11、12になります。
これはオプション的なパーツのなので取り付けは自由です。興味のある方は取り付けた状態で製作してみて下さい。
🐦️下記に載せた書籍の222、223ページにこの傘を取り付けた状態の写真が掲載されています。やや遠目の写真ですが、興味のある方はちょっと見てみて下さい。
“グロ-スドイッチュランド”師団写真史: 東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942-1944
今回はここで終了です。次回は車体製作の続きになります。