前回は車体の製作をしました。今回は砲塔の製作になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】Ⅲ号突撃砲フルインテリアキット製作方法(ボーダーモデル 1/35 Ⅲ号突撃砲G型)~⑨足回りの製作編~
=🐣防盾の製作=
防盾は部品番号Y3のカバー付きパーツを使用します。説明書の完成図CG画像だと加工なしで使用できそうですが、実際のパーツはCG画像と異なる部分が多いので、それなりの加工が必要になります。
まずは防盾を取り付ける時に干渉してしまいそうな部分を切断しておきます。部品番号G33、G41の突起部分を写真1のように切り取ります。
突起を削った状態で、写真2のように防盾パーツを取り付けたのですがかなり違和感があります。
写真3のカバー無し防盾と比べて見ると解りやすいです。防盾後部の装甲部分の厚さが大きく異なります。カバーの一部は砲塔に取り付けるので厚さが出るのは問題ないですが、写真2のように直線になっているのはおかしいです。
そのため、写真4の丸で囲んだ部分を斜めに削って、防盾後部の縁が浮き出るようにします。
カバー付きの防盾には同軸機銃の穴が開いています。穴の回りをデザインナイフなどで傷を付けて、写真5の丸で囲んだ部分のように少し荒れた感じにします。
同軸機銃の穴が防盾カバーに最初から開けられていたとは思えないです。なぜならカバーの穴を機銃口に合わせるのは面倒だし、布なので一発機銃を撃てば簡単に穴が開くからです。そのため、機銃口部分がきれいな円形ではおかしいと思うので、少しナイフで荒らしてみました。
写真5を見てもらえば解ると思いますが、防盾先端が平らになっています。写真3のカバー無し防盾を見てもらえば解るように、先端は緩やかな球状になっています。
写真6のように先端部分にパテを盛り付けて、カバーの先端が自然な感じになるようにします。パテ盛り終了後に爪楊枝などで1~2本シワを付けておけば布に見えてきます。
シワが付け終わったら、ラッカー系溶剤を付けた筆で撫でて表面を滑らかにします。乾燥後に段差が目立つようなら、軽くヤスリがけをして段差をなくします。
加工した防盾を砲塔部分に取り付けようとしたのですが、そのままだと砲塔と防盾の隙間が少し狭いような気がするので、写真8のようにプラ板を挟んで丁度良い隙間になるように調節します。説明書の画像や資料写真などを参考にして位置決めをして下さい。
🐦️下記に載せた本には、ミニアート、ライフフィールド社のフルインテリアキットの製作記事が載っているので、ちょっとした内部構造の資料にもなります。それ以外にも、簡単なⅢ号突撃砲の外部ディテールの説明も書いてあるので、Ⅲ号突撃砲の資料を持っていない方にはお勧めの一冊です。
タンクモデリングガイド (9) 2022年 05 月号 [雑誌]: 艦船模型スペシャル 別冊
防盾後部装甲は写真9の丸で囲んだ部分のように、少し砲塔の装甲よりも上に飛び出た状態になっています。
写真10のように防盾下にパテを詰めて高さを調節します。本来は駐退複座器カバーが取り付けガイドになるのですが、内部パーツで使用してしまったので、パテやプラ板で取り付け位置を調節します。
高さが決まったら防盾と砲塔の隙間をパテで埋めていきます。防盾下に詰めたパテが乾燥する前にこの作業を行うと、防盾が下に沈んでしまうので必ず防盾下のパテが、乾燥すて固定してから作業を行って下さい。
写真11のように、砲塔と防盾カバーの間にエポキシパテを詰めていきます。
詰め終わったら爪楊枝などで、写真12のような横向きのシワを1~2本付けます。
パテが乾く前に、ラッカー系溶剤を付けた筆で撫でて表面を滑らかにします。作業が終了した状態が写真13になります。ラッカー系溶剤で滑らかにすると、一気に布っぽくなります。
🐦️隙間の多い布部分の修正や加工には、エポキシパテが向いています。今回使用したパテを下記に載せておくので参考にして下さい。
砲塔部分を写真14のように車体に取り付けます。
防盾の加工は面倒そうにみえますが、パテを詰めて軽くシワを付けるだけなので、見た目よりも簡単な作業です。エポキシパテを使用する練習にもなるので、カバー付き防盾を使用したい人は是非加工に挑戦してみて下さい。
今回はここで終了です。次回は車体装備品の製作になります。