【初心者向け】装甲兵員輸送車両の製作方法(ゲッコーモデル 1/35 M76オッター前期型)~⑮汚し塗装編その4~

前回は雨垂れ表現について説明をしました。今回は泥はね表現について説明をします。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】装甲兵員輸送車両の製作方法(ゲッコーモデル 1/35 M76オッター前期型)~⑭汚し塗装編その3~

=🐣泥はね表現=

塗料を付着させた筆先を爪楊枝で弾いて飛沫を飛ばす事によって泥はね表現をします。爪楊枝の代わりにエアブラシで空吹きをして飛沫を飛ばすやり方もあるので、飛沫をコントロールしやすい方法で作業をしてみて下さい。

過剰な飛沫はエナメル溶剤で拭き取る事ができますが、車内に飛んでしまった飛沫は拭き取りが難しくなるので、写真1~3のように開放している箇所にマスキングテープをはります。

写真1
写真2
写真3

泥はね表現は、クレオスから発売されているウェザリングカラーのオーカーソイル、マットアンバー、シェイドブラウンを使用します。この三色はちょっと地味な色合いですが、重ねて塗ることで深みのある泥はねが表現できます。

オーカーソイル、マットアンバー、シェイドブラウンの順番で泥はねを加えていきます。これを1セットとします。1セットの泥はねだとちょっと物足りないので、今回は2セット繰り返して泥はねを付着させています。車体を斜めに傾けて車体下側から飛沫を飛ばしていきます。

泥はね表現を終えた状態が写真4~9になります。

写真4

地味な色だとなかなか泥はねがはっきり着色しにくいので、ついつい濃い色で泥はねを加えたくなりますが、濃い色は泥はねが目立つ分、繊細な飛沫のコントロールが必要になります。

写真5

地味な色だと飛沫が大きくなってもそれほど目立たないので、飛沫を微妙な加減でコントロールする必要はないです。さらに、回数を重ねる毎にじわじわと仕上がっていくので、やめ時の判断もしやすいです。手間はかかりますが、特別なテクニックは必要ないので、飛沫のコントロールが難しいと感じる人は地味な色で重ねて表現してみて下さい。

写真6
写真7
写真8

車体均一に泥はねを加えてしまうと不自然な感じになるので、車体下部中心に泥はねを加えます。上の方に飛んでしまった飛沫はウェザリングカラー専用の溶剤、もしくはエナメル溶剤で拭き取って下さい。

写真9

🐦️今回使用するウェザリングカラーを下記に載せておきます。参考にして下さい。

=🐣アンテナの取り付け=

0、3㎜の真鍮線を使用して写真10のようにアンテナを取り付けます。伸ばしランナーでも良いのですが、今回は上に真っ直ぐ伸びるアンテナを表現したかったので真鍮線を使用しています。反った感じのアンテナは伸ばしランナーの方が再現しやすいので、自分のイメージに合わせて素材を選んで下さい。

取り付け基部をヤスリで少し削って平らにしてから、ピンバイスで穴を開けて真鍮線や伸ばしランナーを差し込んで下さい。

写真10

アメリカ軍のアンテナは結構長めなので、正確に再現しようとすると保管や展示に影響する事があります。保管や展示場所を考えてアンテナの長さを決めて下さい。

🐥細い伸ばしランナーにプラスチック用接着剤を使用すると、ランナーが溶けて折れ曲がってしまう場合があります。細めの伸ばしランナーを使用する時は、プラスチックに影響しない瞬間接着剤や木工用ボンドでの接着をお勧めします。

=🐣完成=

これで完成になります。

🐦️今回使用したキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

写真11
写真12
写真13

ハッチは全て開放状態にしたので、内部が覗けるようになっています。荷物を載せたのでスカスカ感は抑えられています。

写真14
写真15
写真16

泥汚れはとくに意識して塗装したわけではないですが、スミ入れやパステル粉の付着と拭き取りを繰り返したため、自然と深みのある泥汚れになりました。

写真17
写真18
写真19

今回はここで終了です。次回は簡単なまとめになります。

🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。

【初心者向け】装甲兵員輸送車両の製作方法(ゲッコーモデル 1/35 M76オッター前期型)

~①準備編~

~②車体内部の製作~

~③車体内部の塗装編その1~

~④車体内部の塗装編その2~

~⑤車体の組み立てとマスキング編その1~

~⑥車体の組み立てとマスキング編その2~

~⑦エッチングパーツの加工編~

~⑧仕上げ作業編~

~⑨下地塗装編~

~⑩基本塗装編~

~⑪デカール貼り編~

~⑫汚し塗装編その1~

~⑬汚し塗装編その2~

~⑭汚し塗装編その3~