前回はスミ入れについて説明をしました。今回は泥汚れの塗装になります。
🐔前回の記事を下記に載せてきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!タミヤテクスチャーペイントを使った泥汚れの製作方法(タミヤ 1/35 M10駆逐戦車)~⑫汚し塗装編その1~
🐦️今回製作しているキットを下記に載せておきます。 参考にして下さい。
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.350 アメリカ陸軍 M10 駆逐戦車 中期型
=🐣泥汚れの塗装=
泥汚れを塗装する前に、写真1のように軽く土色のパステル粉を泥汚れ部分に付着させます。パステル粉を付着させると一気に乾いた感じになるので、乾いた感じの泥汚れにしたい場合は最後にパステル粉を付着させて下さい。

何度もパステル粉を付着させるのは面倒ですが、塗料や溶剤で流れたパステル粉がうっすらと表面や凹部分に残るので、汚れに深みが出ます。効果はそれほど高くはないですが、作業自体は楽なのでちょっと汚れに深みを出したい人は試してみて下さい。
泥汚れのテクスチャーを塗装します。エナメル塗料を使用して泥部分を写真2、3のように塗装します。今回は溶剤で薄めにした塗料で流し込むように塗りましたが、泥汚れの色を強調させたい場合はあまり薄めないで塗装して下さい。

塗料を薄めずに使用すると、凹部分にもしっかり塗料がのるので全体的にモッサリした感じになりますが、最後にスミ入れのような感じで凹部分に暗めの塗料を流し込むと立体感が復活します。自分のイメージした泥汚れになるように、塗料の濃さやツヤを調節しながら塗装をして下さい。

塗料のはみ出しを気にしてしまいますが、エナメル塗料を使用すれば簡単にはみ出した部分を拭き取る事ができます。
写真4は塗料が大きくはみ出してしまった状態になります。

エナメル溶剤を浸した筆ではみ出した部分を撫でると、はみ出した塗料が写真5のようにきれいに流れていきます。はみ出した泥部分の境目だけを軽く筆で擦れば、境目をぼかした感じの表現も可能です。はみ出し全体を拭き取るのではなく、部分的に残す事も可能なので複雑な形状の泥汚れも表現できます。

泥汚れのような不規則な汚れは塗って表現するよりも、剥がして表現した方が複雑な形状やぼかしなどが表現しやすいです。失敗しても簡単にやり直しができるので、自分の気に入った状態になるまで何度でも挑戦する事が可能です。難しそうに見えますが塗料を塗って溶剤で形を整えるだけなので、特別な技術は必要ないです。
泥汚れの塗装が終了した状態が写真6~8になります。今回は薄めた塗料を使用したので、何度か重ね塗りをして色を出しています。重ね塗りをする際に、塗料を加えて微妙に色合いを変えていくとより複雑な泥汚れになります。あえてムラが出るように塗ったり、色合いを変えながら重ね塗りなどをして深みのある泥汚れを表現してみて下さい。

泥の湿り気や泥はね表現は後で加えるので、この段階では泥汚れの塗装だけを重点にして塗装してみて下さい。

転輪ゴムやキャタピラの接地面に軽く付着させたテクスチャーは意識して塗装をしなくても、スミ入れやパステル粉の付着によって勝手に凹部分に塗料が溜まり泥の質感が自然に表現できます。

塗装後にテクスチャーペイントで泥汚れを表現しようとすると、テクスチャーの盛り付けと塗装を同時に意識して作業をする必要がありますが、塗装前にテクスチャーペイントを付着させれば盛り付けと塗装を別の作業として行う事ができます。
作業を分けるので手間はかかりますが、作業自体の難易度は大きく低下します。テクスチャーの状態を塗装前にしっかり確認する事もできるし、塗装で失敗してもやり直す事が可能になります。テクスチャーペイント自体の色に惑わされる事もなく、自分のイメージ通りの泥汚れの表現がしやすくなるので、泥汚れ表現で迷っている人はちょっと参考にしてみて下さい。
🐦️今回使用したテクスチャーペイントを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.109 情景テスクチャーペイント (土 ダークアース)
今回はここで終了です。次回は泥に湿り気を加えていきます。