【初心者向け】1/35スケールの動物製作方法(ゲッコーモデル 1/35 水牛セット)~②組立て編~

前回は製作について簡単な説明をしました。今回は組み立てになります。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】1/35スケールの動物製作方法(ゲッコーモデル 1/35 水牛セット)~①準備編~

🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

=🐣ポーズ変更について=

大型動物は車両に乗せるというわけにもいかないので、大概はジオラマに使用する事が多いと思います。ジオラマになると、周囲の人物や情景に合わせる必要があるので、キットそのままのポーズで使用すると違和感がある場合があります。

動物キットのポーズ変更をするのは難しく感じますが、合わせ目の処理ついでに行えばそれほど難しくはないです。合わせ目をエポキシパテで埋めて体毛などのモールドを加えるのですが、 合わせ目が発生する部分でポーズ変更をすれば、合わせ目処理と同じ作業で気軽にポーズ変更をする事ができます。合わせ目処理よりもパテ埋めをする隙間がやや大きくなりますが、やる事は合わせ目処理と同じ内容になります。

今回使用しているキットは胴体が左右貼り合わせで、首と頭部、尻尾と角がそれぞれ別パーツになっています。首と胴、頭部と首の境目に合わせ目が発生するので、頭部と首のポーズ変更は合わせ目処理の延長として作業をする事ができます。

=🐣ポーズ変更=

今回は立ち姿の水牛を使用します。

田んぼのあぜ道で立ち往生する水牛を製作したかったので、その状況に近づくようにポーズ変更をします。キットそのままだと、正面を向いているため歩いている感じに見えてしまいます。ちょっと首を横に向け遠くを見上げる感じにして、立ち往生する牛を表現してみます。

まずはポーズ変更したい箇所の接着面を削って、写真1、2のようにイメージしたポーズにします。曲げる内側の干渉面を削って好みの角度に変更します。最初は首や頭部の角度を仮決めするだけなので、接着剤は少なめにして簡単に取り外しができる程度で接着をします。

写真1

フィギュアと組み合わせる場合は、組み合わせるフィギュアも一緒に仮配置しながらポーズ変更を行います。水牛をなだめている飼い主は、マスターボックスの車両搭乗兵セットに付属していたベトコンのフィギュアを使用しています。

写真2

視線などを合わせるフィギュアや車両があるなら、それも配置して視線や顔の向きなどを調節して下さい。今回は立ち往生した水牛を覗き込む米兵の視線をあわせるので、写真3、4のようにフィギュアを配置しながら互いの視線や角度を調節していきます。

写真3
写真4

首や頭部の位置や角度が決まったら、接着剤でしっかり固定します。接合面を削ってポーズ変更したので接着面が少ないですが、接着剤をしっかり塗って固定させて下さい。

固定が弱いとパテを詰めたり盛ったりした際に、角度がズレたりパーツが外れてしまう場合があります。そうなると角度決めからやり直す事になるので、しっかり固定をさせて下さい。

固定が終了した状態が写真5、6になります。

写真5
写真6

接着剤が乾くまでこの状態のまま放置します。

=🐣パテ盛り作業=

隙間が大きいので2段階で作業をします。まずは写真7のように隙間部分に蓋をする感じでパテを詰め込みます。

力をいれると隙間にパテが押し込まれてしまうので、一度の作業でパテ盛りをするとかなりの量が必要になってしまいます。先に蓋や栓をするような感じでパテを隙間に詰めておけば、使用するパテの量を節約できるし、モールドを付ける際にパテの沈み込みが少なくなるので作業がしやすくなります。

周囲にはみ出したパテはナイフなどで剥がしてから、乾燥させて下さい。パテを詰めたら完全硬化するまで放置します。

写真7

先に詰めたパテが硬化したら再びパテ盛りをして隙間の処理をします。隙間の処理が終了したら、写真8のようにナイフで体毛のモールドを付着させます。デザインナイフの先端で軽く傷を付けるような感じで、キットのモールドに合わせるようにしていきます。

写真8

最後にラッカー系溶剤を浸した筆で、パテ盛りした部分を撫でて 表面を滑らかにします。パテ盛りした部分の境目を撫でていくと、境目が上手く消えていくのでヤスリがけをする必要も無くなります。

加えたモールドが薄くなってしまった場合は、もう一度デザインナイフでモールドを加えていきます。ラッカー系溶剤を表面に塗るとかなりベタベタする感じになるので、ナイフ先端に水を付けてから作業をして下さい。

ラッカー系溶剤で表面を滑らかにした状態が写真9になります。溶剤を使用すると硬化時間が通常よりも長くなるので、硬化前に触れないように注意して下さい。

写真9

通常の合わせ目も同じ作業で処理をします。合わせ目部分にパテを盛って、ナイフで周囲のモールドに合わせて体毛のモールドを加えます。最後にラッカー系溶剤で表面を滑らかにしたら終了です。

🐦️今回使用したパテを下記に載せておきます。参考にして下さい。

合わせ目処理とポーズ変更が終了して、他のフィギュアと一緒に仮配置した状態が写真10になります。

写真10

最後にキット付属の糸を使用して、手綱を水牛に取り付けます。手綱の先端は飼い主が握っているのですが、一体化した状態だと塗装や取り付けが難しくなります。写真11のように手綱を手元で分割した状態にすれば塗装や配置が楽になります。

写真11

大型の動物キットは首や頭部の角度を変えるだけでかなり印象が変わります。ちょっと隙間の大きい合わせ目処理だと思えばそれほど抵抗感はないので、キットそのままの角度が気に入らない人はポーズ変更に挑戦してみて下さい。

今回はここで終了になります。次回は塗装作業になります。