【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その4~

前回は筆塗りしやすいキットの選び方について説明しました。今回は筆ムラについて説明します。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その3~

=🐣筆ムラについて=

筆塗りで常に問題になるのが筆ムラです。筆を使用している限り、筆ムラなして塗装するのは限りなく不可能に近いです。もちろん筆ムラなしで塗装する人もいるので、コツと技術があれば可能ですがなかなか難しいです。

今回は筆塗りで最大の問題点となる筆ムラを利用した塗装法について説明します。

=🐣筆ムラを利用する塗装=

戦車模型を製作した人は経験あると思いますが、木箱などの木製部分を筆塗りした際に、筆ムラが木目のようになって絶妙な感じになる事があります。このように、表現する材質や塗る方向を意識する事でエアブラシではできない独自の表現が可能になります。

汚れが流れる方向に向かって筆を動かす事で、筆ムラが自然に見えるようになります。例えば、先に説明した木製部分の塗装は、木目の流れに沿って筆を動かしたためにムラが自然に見えたのであって、もし木目に対して垂直方向に筆を動かした場合はただの筆ムラに見えたと思います。

前回、平面の面積が広い航空母艦は筆塗りには不向きと説明しましたが、木製甲板の場合は木目に沿って筆を動かすことで飛行甲板の筆ムラが自然見えてきます。エアブラシよりも味がある塗装になるので、木製甲板は筆塗りをしてみて下さい。第二次世界大戦中の空母は、ほとんどが木製甲板なので是非試してみて下さい。

戦車の場合は写真1の矢印のように、上から下に向かって筆を動かして塗ると、筆ムラが雨垂れのようになります。

🐥写真の完成品はエアブラシを使用しています。筆塗りの向きの方向を示すために、過去記事の写真を使用しています。

写真1

上面など地面と平行な面は、とりあえず塗装をして筆ムラ部分に土色のパステル粉を付着させれば筆ムラをごまかす事ができます。汚れの流れが解らない上面部分は、パステル粉やオイル汚れなどで筆ムラを目立たなくして下さい。

航空機は高速で飛行するので、汚れは機首から後ろに向かって流れていきます。そのため写真2の矢印のように前から後ろに向かって筆を動かして塗装をします。

写真2

スミ入れした時に拭き取りの方向も同じようにすると、筆ムラ自体が汚れの流れにしか見えなくなってきます。

艦船模型は戦車と同じ様に上から下に筆を動かします。木製甲板は木目のモールドに沿って筆を動かすようにして下さい。

この手法を使用すれば、木目のモールドがない木箱でも、木目があるような感じで塗装する事ができます。ランダムに発生する筆ムラを利用するので、同じ物のない一品物の独特な完成品になります。

筆塗りを続けるという事は筆ムラとは付き合い続けるという事なので、筆ムラを隠すよりも上手く利用できないか考えながら塗装してみて下さい。筆ムラがないように塗るのも大事ですが、筆ムラを利用すれば表現の幅が広がるので、是非いろいろ試してみて下さい。

今回はここで終了です。次回は重ね塗りの説明になります。

🐔今回の記事一覧を下記に載せておきます。目次代わりに使用して下さい。

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その1~

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その2~

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その3~

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その5~

【初心者向け】簡単!筆塗りの上達方法~その6~