前回は使用する道具等の説明を行いました。今回はキャノピーの加工をします。
🐔前回の記事を下記に載せておくので参考にして下さい。
【初心者向け】ハセガワ 1/72 F/A-18E スーパーホーネットを効率良く製作する~①準備編~
=🐣キャノピーのパーティングライン=
断面がΩ型になっているキャノピーには、写真1のように中心にパーティングラインが入っている事が多いです。
前部のキャノピーは断面が山なりのためパーティングラインがないですが、後部のキャノピーはΩ型なので中心にパーティングラインが入っています。今回は単座型なので、キャノピー自体の大きさが複座のものよりも小さいのであまり目立たないです。
クリアーパーツのパーティングラインを消すのは、それなりに面倒なので特に気にならない人は無理に消す必要はないです。金型の状態にも左右されるので、はっきりパーティングラインの段差が残るキットもあれば、ほとんど目立たないキットもあります。パーツを眺めてみて気になるようならパーティングラインを消す作業をして下さい。
=🐣キャノピーの加工=
キャノピーの接着は機体の組み立てが終了した後なのですが、先に作業をします。機体を組み立てた後だと、先を焦ってしまい作業が雑になる場合があるので、なるべく余裕のある最初の段階で作業をする事をお勧めします。
1.やすりがけ
紙やすりでラインを消すのですが、やすりをかける幅が大きい程、後の作業が面倒なので写真2のようにマスキングテープを使用して余計な部分にキズが付かないようにします。
やすりがけの際に裏側にキズが付くと面倒なので、キズ防止のために写真3のように軽くティッシュを詰めておきます。きつく詰め過ぎるとティッシュでキズが付く場合があるので軽く詰めるようにして下さい。
今回はパーティングラインが薄かったので、やすりがけは1000番から始めています。このキットを購入したのは15年以上前で、現在は金型の劣化などのために、パーティングラインの段差が大きくなっているケースも考えられます。段差が大きい場合は800番ぐらいから始めるといいです。
🐥400番以下のやすりは深いキズになってしまうので、よほどの段差でない限り使用しない方がいいです。
1000、1200、1500、2000番の順でやすりがけをします。2000番のヤスリがけが終了した状態が写真4になります。
2.コンパウンドで磨く
やすりがけが終了したら写真5のようにマスキングテープを剥がします。マスキングテープを貼ったままだと、全体の仕上がりが解らなくなるのでこの時点で一度剥がして、大きなキズがないか確認して下さい。大きなキズがあるようなら、もう一度やすりがけをしてキズを消します。
コンパウンドは粗め、細目、仕上げ用などいろいろ種類がありますが、2000番でやすりがけを行った後なら細目のタイプで問題ないと思います。完璧なツルツル状態を望むならば、細目で磨いた後に仕上げ用のコンパウンドで磨いて下さい。
コンパウンドで磨く時に注意する点は、ティッシュやガーゼなどを使用せずに専用のクロスを使うようにする事です。ティッシュやガーゼでもいいのではと思うかも知れませんが、肌触りは柔らかくても目が荒いので磨けば磨くほど小さなキズが出来てしまう場合があるので注意して下さい。
🐦️下記にコンパウンドと専用のクロスを載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ メイクアップ材シリーズ No.90 ・コンパウンド用クロス (3色セット) 87090
クロスにコンパウンドを付けてから、細かいキズの部分をクロスで磨いていきます。磨いていくうちに白く濁った部分が写真6のように透明になっていきます。
モールドの部分などにコンパウンドが挟まってしまったら、爪楊枝などで取ります。最後に軽く水を浸けて、クロスでコンパウンドを拭き取れば完成です。
3.保管
作業が終わったからといって、そのまま箱に戻してしまうと機体などの制作中に磨いたキャノピーにキズが付いてしまう場合があります。
それを防ぐために、先にキャノピーをマスキングしてしまいます。パーティングラインの処理をしなかった前部のキャノピーも同様にマスキングしてしまいます。
マスキングが終了したら、写真7のようにユニパックに入れて安全な所に保管します。これで作業中にキズが付く事もないので安心です。
これでキャノピーの加工は終了です。この作業は必須ではないので、キャノピーのパーティングラインの状態をみて判断して下さい。作業自体は難しそうですが、実際はやすりがけと磨くだけなので簡単です。きれいにパーティングラインが消えた時はそれなりに感動するので、どこかちょっと手を加えてみたいと思っている初心者の方にもお勧めの作業です。
キャノピーのパーティングラインが気になってしまったら、是非この作業をやってみて下さい。