前回は透明レジンと水堀の製作方法について説明をしました。今回は下地作業になります。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】水のある情景の城模型製作方法(童友社 1/350 松本城)~⑤水堀の製作編その1~
=🐣下地作業について=
透明レジンを使用する際に重要な事は、下地作業をしっかり終了させておく事です。通常なら塗り残しがあっても後で塗れば問題ないのですが、透明レジンの場合は流し込んだ時点で修正不可能になります。
レジンが流れる部分の塗装や水中に沈める物、水面に浮かべる物などの確認をしっかりして下さい。
=🐣ミラーシートの貼り付け=
写真1のミラーシートを台座の水面部分に貼り付けます。ミラーシートを使用する理由は前回の記事で説明しているので、前回の記事を読んでいない方はちょっと読んでみて下さい。
水堀部分の面積が多く、さらに形が不規則なので1枚では足りないので今回は2枚使用しています。
現用戦車の覗き窓部分やガラス部分にホログラム状の偏光シートをよく貼りますが、今回のように大きな部分に使用するのは初めてです。なるべく継ぎ目を少なくしたかったので、大きくシートを切断して貼る枚数を減らす事にしました。
しかし、このミラーシートは薄くて接着力がしっかりしているので、大きく切って貼ろうとしたらうまく貼れずに写真2のようにシワがかなりできてしまいました。
剥がそうとしたのですが、シートが薄く破れそうだし貼り直しの時にもっとシワになりそうだったので、このままの状態で進める事にします。空気が入っている箇所はデザインナイフの刃を刺して空気の抜け穴を作り、上からシートを押していくことでシワは残りますが空気で膨れた部分は無くなります。
そのため、継ぎ目を少なくする事は諦めて、写真3のように細かく切ってシワがないように貼る事にしました。きれいに貼れる大きさに切って作業をした方が最終的にきれいな仕上がりになります。
隙間が開く方が目立つので、シートはピッタリ合わせるのではなく、端が少し重なる程度にして貼ります。多少段差が出ますがシート自体が薄いのであまり気にしなくて大丈夫です。
貼り終えた状態が写真4になります。
レジンを入れると継ぎ目は目立たないと思っていましたが、多少は目立つので枚数はなるべく少なくなるように工夫して貼り付けた方がいいです。
🐦下記に今回使用したミラーシートを載せておきます。参考にして下さい。
=🐣橋の製作=
堀に架かる橋が付属しているので、レジンを流す前に塗装して接着しておきます。
橋のパーツはモールドが無く、ぺったりした感じになっています。もの足りないと思ったので、写真5のようにエッチングソーで木目のようなキズを入れます。
エッチングソーの刃を立てて一定方向に動かすだけで木目のようなキズができます。この方法はいろいろな場面で使えるので覚えておくと便利です。
🐦エッチングソーを下記に載せておきます。参考にして下さい。
タミヤ クラフトツールシリーズ No.94 精密ノコギリ エッチング製 プラモデル用工具 74094
橋桁と橋の接着ガイドがないので、ベースに橋桁を仮組みしてから橋を接着すると位置決めが楽です。ベースと橋桁を接着すると後で外せなくなって、塗装が面倒になるので注意して下さい。
橋と橋桁を接着したら、ベースから取り外して橋の塗装をします。橋の裏も反射して水面に写るので、裏の部分もしっかり塗装します。
ミラーシートを水面に貼り付けたら写真7のように塗装した橋を接着します。
橋桁とベースの接着ガイド穴からレジンがもれる可能性もあるので、裏面から木工用ボンドで写真8のように穴を塞ぎます。ガイド穴が埋まるようにしっかりと木工用ボンドを付けて下さい。
これで下準備は終了です。石垣部分や橋などに塗り残しがないかしっかり確認して下さい。
ミラーシートの裏側にレジンが入らないようにするため、石垣とシートの境目全体に写真9のようにクリアーボンドを塗って栓をしてみました。しかし、シートの粘着力が高くベースに密着するので、全体にする必要はなかった気がします。シートの粘着力が弱まった部分だけで問題ないと思います。
水面に船などを浮かべる場合はこの時点で船の塗装まで済ましておく事をお勧めします。最初は余裕がないのでレジンを流し込む作業に専念した方がいいです。レジンの乾燥中にいろいろな作業をと考えていると、慌ててしまい失敗してしまう可能性があるので注意して下さい。
今回はここで終了です。次回はレジンの流し込みになります。