⑥で泥汚れのスミ入れ塗装まで行いました。今回は泥汚れをもう少しリアルにするための塗装を説明します。汚れの境目をパステル粉でぼかす作業と泥跳ねの塗装になります。
=🐣汚れの境目をぼかす=
車両と泥汚れの境目を軽くぼかして、自然な感じになるようにします。
焦げ茶色と土色のパステルをそれぞれヤスリで削って粉にします。焦げ茶色のパステル粉と土色のパステル粉を混ぜて、塗装した泥汚れに近い色になるようにします。もし、模型用のピグメントをお持ちの方はそれを使用しても構いません。
混合したパステル粉を少し筆に付けて、泥汚れと車体色の境目に軽く叩くようにしてパステル粉を軽く付けます。やり過ぎると、泥汚れが粉っぽくなるので気をつけて下さい。
車体上面の土ぼこりが付きそうな場所にも軽く付けます。この時のポイントは、ちょっとずつパステル粉の色を変えながら作業をすると色の変化が出て自然な感じになります。
=🐣泥はね塗装=
1.泥はね塗装とは
土色の塗料を細かい点状に塗装する事によって、泥が跳ねたようになる事です。筆に付けた塗料を爪楊枝等弾いたり、筆の後ろからエアブラシを空吹きをして塗料を飛ばして点状に塗装します。
🐥作業は簡単で特別な道具も使用しません。効果抜群なのでぜひやってみて下さい。
2.泥はねの状について
1色だと単調になってしまうので、複数の塗料を使用して塗装します。塗料を作る前にまず、車両の状態から考えていきます。
たった今ゆかるみを走ってきた状態なら、艶ありのダークブラウン系の塗料を使います。何日も走行した状態なら、跳ねた泥が乾燥して砂色になるので、艶消しのサンドイエロー系の塗料も足していきます。
今回はぬかるみを走行した状態にするので、ダークブラウン系塗料のみ使用します。
AKインタラクティブのアースエフェクト、フレッシュマッド、ダークマッド3種類を使用します。
🐥タミヤエナメル塗料で代用した場合の組み合わせを下に記載しておきます。
①アースエフェクト→X10ブラウン
②フレッシュマッド→X10ブラウン、X1ブラック、X22クリアーの混合
③ダークマッド→X10ブラウンとX1ブラックの混合
3.泥はねの塗装の順番について
泥汚れは時間が経つと乾燥して、水気が抜けて初期の泥の色と比べるとやや薄くなります。そのため最初に使用する塗料は、用意した塗料の中で一番薄い色にします。泥はねを上から重ねていくので、最初に使用する色は最も古い汚れになります。そこから順番に濃い塗料を重ねていきます。最後は、付いたばかりの泥汚れの色(艶ありのダークブラウン系)になります。
写真3の塗料だと、アースエフェクト→ダークマッド→フレッシュマッドの順番になります。
4.泥はね塗装
まずは、アースエフェクトを筆に付けて爪楊枝で筆先を弾いて、泥はねを付けたいところ全体に塗料を付けていきます。エアブラシで塗料を弾く方法もありますが、コントロールが難しいので爪楊枝を使用する方をお勧めします。
🐥最初は車体の裏面などの見えない箇所で試してみる事をお勧めします。
はじいた塗料が大きすぎたり、不自然な場所についてしまったら、エナメル溶剤で拭き取ります。
次にダークマッドを重ねていきます。アースエフェクトを残すようにして、やや下部を中心に塗料を弾いていきます。
最後にフレッシュマッドを弾いていきます。同じように下部を中心に塗料を弾いていきます。同時に筆で湿った感じにしたい箇所を塗っていきます。
これで泥はね塗装は終了です。やり初めの頃は、楽しくなってついついやり過ぎる事が多いですが、適度なところで終わりにする事が大事です。
今回のポイントは、泥の状態を考えて色や順番を決める事です。例えば写真6の状態から、艶消しのサンドイエロー系の塗料を重ねた場合、どんなところを走行してきたのか疑問に感じてしまいます。
汚れの状態をみて、どんなところを走行してきたのかを、想像できるように心がけて塗装する事が大事です。
次回は最後の仕上げになります。
🐔ピグメントを使った汚しについて説明した記事です。よかったら参考にして下さい。
IDF ナグマホン ドッグハウスⅡ ⑧ ~塗装編(汚し塗装・砂汚れ)~
🐦模型用ピグメトも載せておきます。