【初心者向け】フルハルモデルを筆塗りで仕上げる(フジミ 1/700 高雄 エッチングパーツ付き)~⑯仕上げ作業編~

前回は空中線の製作をしました。今回は仕上げ作業になります。

🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。

【初心者向け】フルハルモデルを筆塗りで仕上げる(フジミ 1/700 高雄 エッチングパーツ付き)~⑮空中線の製作編~

=🐣台座の塗装=

台座の塗装をします。まずは固定用のマスキングテープを剥がし台座を写真1のように船体からはずします。

写真1

台座を好みの色で塗装します。台座は完成後も触れる回数が多くなると思うので、可能ならばコーティング塗装をしておく事をお勧めします。

今回はタミヤアクリル塗料X18セミグロスブラックをエアブラシで塗装して、コーティング塗装としてX35セミグロスクリアーを吹き付けています。

台座も筆塗りで塗装する場合は、茶色系の色で筆ムラが木目調になるように意識して塗装をすると雰囲気のある台座になります。黒やゴールド系に塗装する場合は、ムラが目立ってしまうのでエアブラシの使用をお勧めします。

写真2

台座の塗料が乾燥したら、写真3のように船体と台座を接着します。接着には塗膜に影響しないように、木工用ボンドを使用しています。

写真3

木工用ボンドは乾燥に時間がかかるので、このままの状態でしっかりと固定されるまで放置して下さい。固定する前に動かしてしまうと、大惨事になってしまう場合があるので注意して下さい。

=🐣仕上げ塗装=

スミ入れの前に仕上げ塗装をします。全体を見ながら筆ムラがおかしい箇所や、はみ出しや塗り残しを修正していきます。

機銃の銃身などの細部塗装も忘れずに行うようにして下さい。

仕上げ塗装が終了した状態が写真4~7になります。艦載機はスミ入れ終了後に取り付けます。

写真4
写真5
写真6
写真7

どうしても筆ムラが気になるようなら、最後にフラットクリアーなどを吹き付けてコーティングをしてみて下さい。コーティングをすると、筆ムラによる塗膜の段差が緩やかになるので表面が少し落ち着いてきます。

スミ入れをしない場合はこれで完成になります。

=🐣スミ入れ=

今回はエナメル塗料で全体を塗装をしたので、エナメル系のスミ入れ用塗料は使用できません。そのため、今回は写真8の水性ウェザリングペイントを使用します。

🐦️今回使用した水性ウェザリングペイントを下記に載せておきます。参考にして下さい。

🐥ラッカー系やアクリル系の塗料で塗装した場合は、エナメル系のスミ入れ用塗料を使用しても問題ないです。

写真8

黒だと全体が暗くなりそうなので、写真9のようにブラックとウォッシュアンバーを混ぜて使用します。

エッチングパーツを使用したので、甲板や艦橋の拭き取り作業が難しい状態になっています。そのため、通常のスミ入れのようにモールドに流し込んで拭き取るのではなく、ジャブジャブに薄めた塗料をモールドに溜めるようにしてスミ入れをします。

写真9

ウェザリングペイントは水性なので水で薄める事が可能ですが、かなりの量で薄めた場合は水の表面張力のため上手くモールドに流れ込まずに弾かれてしまう事があります。今回のようにジャブジャブに薄める場合は、写真10の専用薄め液を使用して下さい。

🐦️下記にウェザリングペイント専用薄め液を載せておきます。参考にして下さい。

専用薄め液には界面活性剤が入っているので、表面張力を減弱して塗料が流れ込みやすくなります。

写真10

ジャブジャブに薄めたウェザリングペイントを写真11~13のように流し込みます。モールドの隅に塗料が溜まって立体感が出てきます。色が薄いようなら塗料を濃くするのではなく、2~3回の重ね塗りで色を出した方がやり過ぎにならずに済みます。

塗料が溜まり過ぎた箇所は、筆で吸い取ったり伸ばすなどして調節をします。

表面が乾いてきたら、専用薄め液を含ませた筆で上から下に向けて軽く撫でていきます。そうする事で表面に残った塗料が、汚れの流れのように見えて自然な感じになります。

写真11
写真12
写真13

船体側面は少しサビが流れたような感じの表現を加えていきます。まずは写真14のようにジャブジャブに薄めたウェザリングペイントを塗っていきます。

写真14

塗料が乾きかけたら薄め液を含ませた筆を上から下に動かして、写真14のように表面に残ったウェザリングペイントを汚れの流れに見えるようにします。

写真14

スミ入れが終了したら、写真15のようにウェザリングペイントのナチュラルラストで、サビの流れを表現したい箇所に点付けしていきます。

写真15

点付けした塗料を薄め液を含ませた筆で下方に伸ばしていきます。薄く塗料の筋が残る程度にして下さい。サビの流れを濃くしたい場合は、拭き取りや伸ばしの加減を抑えるのではなく、拭き取りや伸ばしを複数回重ねて濃い色を出すようにすれば自然な感じになります。

濃いサビの流れを一度の作業で済ませようとすると、その部分だけ浮いた感じになってしまうので注意して下さい。

サビの流れが終了した状態が写真16~18になります。

写真16
写真17
写真18

艦載機にもスミ入れをするのを忘れないようにして下さい。

=🐣仕上げ作業=

最後に菊花紋章を金色に塗って、艦載機を乗せたら完成になります。

写真19
写真20

キットパーツでも問題なかったのですが、写真20の別売りパーツが余っていたので、菊花紋章とアンカーだけパーツを変更しました。

写真21

=🐣完成=

これで完成になります。

🐦️今回製作したキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。

写真22
写真23
写真24
写真25
写真26

フルハルモデルはウォーターラインタイプのように複数の艦船を並べて飾るというよりも、一隻ずつ飾るタイプの模型になります。ウォーターラインモデルを複数並べるのも壮観ですが、今回のように空中線まで製作して単体として飾るのも豪華な感じがします。

フルハルモデルは制作中の安定感を確保すれば決して難しいキットではないので、興味のある方は是非製作してみて下さい。

今回はここで終了です。次回は簡単なまとめになります。