前回で伸ばしランナーの使い方を説明しました。今回はディテールアップ以外の使い方を説明します。
🐔前回の記事を載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単ディテールアップ法 ~伸ばしランナー編②~
=🐣伸ばしランナーで穴を埋める=
説明書で”穴を埋めて下さい”という指示が書かれている事が、たまにあります。これは作る車両や機体によっては不要な取り付け穴があるためです。最近のキットでは逆に必要な部分に穴を開けて対応する事の方が多いですが、古いキットのバリエーション違いや、海外のキットでは穴を埋める作業が必要になる事が多いです。
穴埋めをパテで行っても問題ないのですが、パテの乾燥を待たなくてはならない点と、乾燥後のヤスリがけで周囲のモールド(キットの彫刻部分)が消えてしまう可能性もあります。これが伸ばしランナーだと綺麗で簡単にできてしまいます。
1.穴を貫通させる
ピンバイスで埋める穴を貫通させます。
2.伸ばしランナーを作る
穴の大きさより少し小さい直径の伸ばしランナーを作ります。今回使用するのは赤い丸で囲んだ部分です。
3.穴を埋める
伸ばしランナーを穴に差し込みます。ぴったり穴にはまるまで伸ばしランナーを押し込みます。差し込んだ部分に流し込み用の接着剤を付けます。流し込み用の接着剤がない場合は、先に伸ばしランナーに接着剤を塗ってから穴に差し込むようにして下さい。
🐥慣れないうちは、何個か伸ばしランナーを作っておいて、一番フィットするものを使う事をお勧めします。
4.ランナーの切断
接着剤が乾いたら、ニッパーかナイフで伸ばしランナーを切断します。切断面が出っ張っていたら、ナイフ等で削って平らになるようにして下さい。
これで完成です。軽く紙ヤスリで接着面をこすればさらに綺麗に仕上がります。
=🐣破損した部分の代替に=
細い棒状のパーツをニッパーで切り離す時に、パーツが折れてしまうことはよくある事です。折れたパーツを上手く接着できれば問題ないのですが、曲がって接着したり、すぐに取れてしまうことが多くあります。
そのような時は伸ばしランナーを折れたパーツの代わりに使用します。折れたパーツの太さと同じくらいの伸ばしランナーを用意して、同じ長さに切るだけでほぼ同じパーツが出来上がります。パーツを切り離した跡を修正したりする必要がないため、伸ばしランナーの方が綺麗に仕上がる場合もあります。
=🐣接着剤の点付け用器具=
瞬間接着剤などを点付けする場合にも使用できます。爪楊枝でも可能性ですが、より細かい点付けをしたい場合は伸ばしランナーが適しています。伸ばしランナーを持ちやすい長さに切って先端に接着剤を付けて使用します。使用後に先端部を切断すれば、何度か使用できます。
このように、基本作業でもいろいろ使える場合があります。ぜひ参考にして下さい。
伸ばしランナーのディテールアップは、真ちゅう線や、エッチングパーツなどを使用する事と比べたら、精密感は落ちますが労力は少ないです。簡単にできる割には効果は大きいので、作業の幅が大きく広がります。
🐥火を使用するので慎重に作業をするようにして下さい。特に塗料使用後などは、しっかり換気をしてから作業をするようにして下さい。
🐔今回の記事一覧になります。目次代わりに使用して下さい。
【初心者向け】簡単ディテールアップ法 ~伸ばしランナー基本編①~