前回までで、ラッカー系、エナメル系、アクリル系の塗料の説明をしました。今回は、エナメル系とアクリル系塗料を使い分けて使用する方法を説明します。
🐔下記に今回の記事一覧を載せておきます。参考にして下さい。
=🐣エナメル系とアクリル系塗料の使い分け=
使い分けで重要な事はお互いの特徴を知った上で、適した箇所にそれぞれの塗料を使用する事です。作業効率が良くなり、失敗した時のリカバリーが楽になるので、参考にして下さい。
1.エナメル系とアクリル系の特徴
塗料の特徴を簡単にまとめておきます。下記の特徴を利用して、塗装をしていきます。詳しくは前回までの記事で説明しているので、そちらも参考にして下さい
エナメル系塗料の特徴
①筆塗りに適しいる。
②アクリル塗料の上から重ね塗りをしても、下の塗料には影響しない。
③エナメル塗料の上から重ね塗りをすると、下の色が溶け出してくる場合がある。
④塗装後に溶剤で簡単に拭き取ることができる。
アクリル系塗料の特徴
①エアブラシ塗装に適している。
②アクリル塗料の上から重ね塗りをしても、完全乾燥後なら下の塗料に影響しない。
③エナメル塗料の上から重ね塗りをしても、下の塗料に影響しない。
2.どのようにして使い分けるのか?
基本塗装はアクリル塗料で行い、はみ出してしまうような細かい部分の塗装はエナメル塗料で塗装します。
エナメル塗料は、アクリル塗料に影響しないので重ね塗りをしても問題ありません。エナメル系溶剤も同様のため、塗料がはみ出してしまっても溶剤で下地の塗料を溶かす事なく拭き取る事が可能です。はみ出した塗料を拭き取れるため、失敗を気にせずに細部の塗装ができる利点があります。
最後にアクリル系のトップコートでコーティングをすれば、エナメル塗料でのスミ入れも問題なくできます。
3.使い分けをすると便利な例
戦車の装備品や転輪のゴム部分、飛行機のタイヤ部分など、はみ出して塗ってしまいそうな箇所の塗装が気楽に行えます。
私は、戦車模型のフィギュアを塗装する場合は、肌をアクリル塗料、服、装備品はエナメル塗料で塗装しています。
フィギュアの塗装の際、私は先に顔や腕など肌の部分を塗装してから、服や装備品を塗装します。たまに、肌の塗装が終了して、服の塗装をしている時に誤って肌の部分に塗料が付いてしまう事ががあります。しかし、服をエナメル塗料で塗装しているため、軽く溶剤で拭き取る事ができます。これができるので、肌と服の塗料を使い分けて塗装しています。
🐥このように、塗料を使い分けていくと、塗装作業や、失敗した時のリカバリーが楽になります。何度か作っていくうちに、自分に合った塗料や塗装法が見つかると思うので、ぜひいろいろ試してみて下さい。