前回は地面の塗装をしました。今回は芝生の製作をします。
🐔前回の記事を下記に載せておきます。参考にして下さい。
【初心者向け】簡単!草木のあるジオラマ製作法~⑨地面の塗装編~
=🐣芝生製作の前に=
芝はスタフィックグラスを写真1のボトルを使用して製作します。このボトルはカトーから発売されている繁茂(はんも)という製品で、ボトルの中にスタティックグラスを入れてよく振ると静電気が発生して、振り撒いた際にスタティックグラスが通常より立体的になるというものです。
芝が立つというわけではないですが、茶漉しで撒いたよりも盛り上がっているような感じになります。値段もお手頃だし別メーカーのスタティックグラスも使用できます。さらに茶漉しよりも使用しやすいので、スタティックグラスを撒く道具としてもお勧めです。
🐦️下記に繁茂と専用のスタティックグラスを載せておきます。参考にして下さい。
KATO 繁茂 (はんも)・深雪 (しんせつ)ボトル 24-406 鉄道模型用品
KATO Nゲージ 達人芝 ブレンド 4mm 24-439 鉄道模型用品
次に接着道具を説明します。芝の固着材として写真2のスーパーフィックス使用します。
このスーパーフィックスは白色ですが、硬化するとつや消しの透明になります。界面活性剤が入っているので、水で薄めて使用しても地面にしっかり浸透するので、芝や木の葉なとの接着にはお勧めの接着剤です。
🐥ツヤ有りになりますが、木工用ボンドを水で溶かしても代用可能です。しかし、表面張力が働いて地面に浸透し難いので、中性洗剤を混ぜて使用して下さい。中性洗剤には界面活性剤が含まれているので1~2滴垂らせば、表面張力が低下して地面に浸透するようになります。
🐦️下記に今回使用しているスーパーフィックスを載せておきます。参考にして下さい。
スーパーフィックス 固着剤 100ml ボトル容器入り SP-100
スーパーフィックスを写真3のように水で薄めて使用します。筆で絵の具のように塗る事ができて、塗料皿にいれても底が見えない程度に白濁している状態を目安にして薄めて下さい。これが芝の固着材になります。
芝の製作はスタティックグラスが飛び散るので、写真4のように箱の中で作業をすることをお勧めします。ベースよりも少し大きめの箱を用意して下さい。
=🐣芝生の製作=
まずは石垣上の芝を植えていきます。
水で薄めた固着用のボンドを写真5のように、筆で芝を撒く部分に塗ります。水性なので使用した筆は普通に水洗い可能です。
繁茂のボトルにスタティックグラスを入れてよく振った後に上からボトルを押して撒いていきます。20~30cm程離して上からスタティックグラスを撒くのが作業のコツです。撒き終わった状態が写真6になります。
ベースを逆さにして、裏を指で軽く叩いて固着されていないスタティックグラスを落とします。落とした状態が写真7になります。
この後エアブラシで塗装をするので、一度の振り撒きだけだとエアブラシの風圧で飛んでしまい芝全体が薄くなってしまいます。そのため、もう一度振り撒き作業をします。
ボンドが乾くまで待つ必要はないので、続けて作業をして下さい。
写真8のように芝の上からボンドを塗ります。筆で塗ると芝生が剥がれるので、スポイトなどで上から垂らすようにしてボンドを塗っていきます。
🐥ボンドを垂らすと最初に撒いた芝がペタッとなってしまいますが、重ね撒きをすれば芝がこんもりした状態になるので気にせず作業を続けて下さい。
前の作業と同じように繁茂ボトルを振ってから、スタティックグラスを写真9のように撒いていきます。
逆さにして余分なスタティックグラスを落とします。終了した状態が写真10になります。二度撒くと芝生が厚くなり固着力も強くなるので、エアブラシで塗装しても薄くなる事はないです。
石垣と地面の間にも同じようにして芝を植えていきます。まずは写真11のようにボンドを塗ります。
繁茂で芝を写真12のように撒きます。
逆さにして余分な芝を写真13のように取り除きます。
写真14のように、もう一度上からボンドを垂らします。
ボンドを塗った上から、写真15のように2度目の振り撒きを行います。
逆さにして余分なスタティックグラスを写真16のように落とします。
これで芝の製作は終了です。面倒そうに見えますが、実際の作業は30分程度です。芝を植える面積にもよりますが、慣れていなくても1時間程度で終わる作業なので、気軽にやってみて下さい。
芝製作のコツは二度撒く事です。一度撒いた上からボンドを垂らすのは若干の抵抗がありますが、重ねて撒くことで固着力と芝の厚さが増していきます。芝をちょっとだけ生やすならば一度でもいいですが、芝が茂っている状態を表現したいなら重ね撒きをお勧めします。
スタティックグラスを芝生として使用するなら、1/35スケールだと4~6㎜辺りの長さがお勧めです。スケールや表現したい状態によって適した長さが異なるので注意して下さい。
🐥落としたスタティックグラスは再利用できるので、作業終了後に回収して下さい。
このままボンドが乾燥するまで放置します。
今回はここで終了です。次回は草木の製作になります。
🐦️今回使用しているキットを下記に載せておきます。参考にして下さい。